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2010年10月25日

SVP 2010 in Pittsburgh 4

モササウルスの制作に追われて、随分間があいてしまった。帰国してすでに一週間以上がたっている。博物館の写真を掲載出来ないことも、ぐずぐずしてしまった原因。言い訳だけど。
気を取り直して、恒例のオークションの様子を。
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例年どおり、サイレントオークションも大盛況。出品したスカルトートバッグがけっこうな値段になっていた。ちょっと申し訳ない気分。
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ライブオークションに選ばれた、タイラーのアリオラムスの縮尺模型。彼は普段1/1の復元模型ばかり制作しているので、こういったモデルは希少である。毎年、わざわざこのオークションのために作ってくるエネルギーには脱帽。
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昨年に引き続き、僕の作品もライブオークションに。ワニガメの原画を出品。
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そして、いよいよライブオークションがスタート。お待ちかねのコスプレは、今年はスタートレック。これまでなかったのが不思議なぐらい。2005年の初SVPのときはスターウォーズだったなあ。あれから6年。毎年の楽しみの一つである。
僕の作品を落札したのは、またもやシカゴでプレパレーターをやっている新谷さん。彼女はもう僕の立派なコレクターだ。市場価格よりもずっと安かったので、ラッキーな買い物だと思う。平山さんがいたら、もっと競っていたかも。
これらの売り上げは全てSVPへの寄付になる。毎度のことながら、お金集めが上手い。楽しめるしね。日本の学会では、これが出来ないのがとても残念。あまりに縛りが多すぎるのだろうなあ。
博物館も運営費の多くを寄付で賄っており、地域社会にその存在が根付いている。ホテルから空港に向かうタクシーの運転手も「カーネギー博物館はグレートだっただろう!」と自慢していて、息子さんが恐竜狂い(クレージーと表現していた)で良く行くのだと話していた。
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今年はあまり買い物をしなかったかな。
それでも何冊か貴重な文献を入手することができた。

来年の会場はラスベガス。博物館なんてあったけ?まったく予測不能のSVPだ。
とりあえず、今年のSVPレポートはこんなところで。また思いついたら、追加で書くかも。では!

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投稿者 corvo : 23:41

2010年10月16日

SVP 2010 in Pittsburgh 3

すっかり更新の間が空いてしまった。帰国するときは1日長くなってしまうので、どうしても更新が滞ってしまう。
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朝ご飯。朝6時30分から開いている、日本でもおなじみのSubwayのサンドイッチ。ホテルから歩いて5分ほどと、便利な立地。

12日はオープニングレセプションが開催されたCarnegie Museum of Natural Historyを再び訪れた。レセプションの時は展示会場もSVPメンバーでごった返していたたのと、時間もあまりなかったのでじっくりと展示物を観ることができなかった。また、併設されているCarnegie Museum of Artを観たかったので、科博の甲能さんと霊長研の荻野君とともに、タクシーを使ってこの日の午前中から出かけたのである。
先日のエントリーでも書いたが、残念ながら会場の写真を掲載することができない。これは是非とも見て欲しいのだけど、ダメなものはダメである。講演会や授業などでは紹介することができると思うので、その機会を待っていただければと思う。
2008年に中生代のコーナーを中心にリニューアルがされたのだけど、この展示の素晴らしさはエンターテインメントの部分とサイエンスの部分のバランスが絶妙なことであろう。壁面には当時の情景が分かりやすく色鮮やかに、生態環境復元図として再現されており、組み立てられた骨格は植物も復元されたジオラマの中に展示されている。復元骨格はおそらくこのリニューアルのために全てが組み直されている。海外から取り寄せた標本のままに展示している日本の博物館とは、ここから大きく違ってくる。組立には専門知識を持った業者が関わっており、博物館のスタッフと綿密な打ち合わせを繰り返しながら、作業を進めていったことが窺われる。
三畳紀、ジュラ紀、白亜紀とゆるやかにコーナーが別れており、それぞれの時代の植生も明確に違いが再現されている。これは僕にとっても非常に勉強になった。ジオラマとはいえ、かなり良い植物の資料を入手することができた。
この博物館の目玉の一つははジュラ紀の展示コーナーだろう。巨大な竜脚類たちが出迎えてくれる。順路を進むと、右手にはこちらに尾のスパイクを向けたステゴサウルスが、左手には向かって左に大きく首を曲げたアパトサウルス。そして、その後方にはハンティングの機会を窺うように忍び寄るアロサウルスが展示されている。ただ雑然とある標本を並べているだけではなく、物語を展示空間の中に取り入れようとしていることが分かる。そのことによって、様々な想像力を掻き立てられ、あたかもジュラ紀の世界にタイムスリップしているような感覚を味わうことが出来る。実際にはご免被りたい経験だけど。
進路を突き当たって、左に大きく曲がると今度は右手にディプロドクス、左手にアパトサウルスを見ることになる。ディプロドクスとアパトサウルスは互いに頭をくっつけるような位置にポーズを取っており、親近感を持ちつつ移動しているような光景を見ることが出来る。

この当たりでお腹が空いたので、ランチタイム。
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これは博物館内で食べたお昼ご飯。アメリカに来ると、勢いカロリーの高い食事になるが、必然的に歩く距離も長くなるので、多分、帳尻はあっていると思う。

まだまだ続くので、とりあえずここまで。

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投稿者 corvo : 23:49

2010年10月13日

SVP 2010 in Pittsburgh 2

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空港到着時に、構内で出迎えてくれたT-rexの骨格標本。こういうところがしゃれていて、学会開催に対する本気度を垣間見せてくれる。わずか一週間足らずのイベントに、これだけのエネルギーを投入出来るのだから、その経済力には驚かされる。その分、年会費も参加費も高いのだが。
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セッション会場へ向かう途中の廊下。

ピッツバーグに来て、うまく時差ボケにならずに済んだと思っていたのだけど、それ以上にたまっていた疲労が大きく、11日の午後はまったくベッドから動けない状態になってしまった。午前中は調子よく、セッション中も眠くならずに聞いていられたので、このまま適応出来れば快適なアメリカ滞在だと思っていたら、疲れには勝てなかった。
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実は昼にがっつり食べ過ぎたのも、大きな原因。とにかく量が多いのはいつものことだが、やはり肉料理には外れがない。ハンバーグは赤身の肉がベースになっていて、しっかりと肉の味を楽しむことができる。

この日の夜はアーティストが中心になって集まるというパーティーに誘われ、ダウンタウン内のメキシコ料理屋へ移動。ホテルからちょっと離れていて10分ほどか。
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たそがれ時のピッツバーグ市内。
行ってみると、アーティストだけではなくて、大量の、と言ったらおかしいがサイエンティストで店内がごったがえしていた。アメリカのノリといえばそうだけど、もはや最初の主旨はどこに行ってしまったのか。料理の味が残念だったことをのぞけば、楽しめた一時だった。
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一緒に写真を撮っているのは、ニューメキシコ博物館Matt Celeskeyさん。最初に会ったのはクリーブランドで開催されたSVPの時だったと思うが、以前から何度か彼のblogで僕の復元画やblogのことを取り上げていてくれて、会うと必ず挨拶をして会話を交わす間柄である。彼もイラストレーター。
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帰り道に重機を撮影。なんてことはない機械なのだけど、日本のものとはちょっとデザインセンスが違って惹かれる部分が多い。きっと性能は日本製のものが上なのだろうけど、なんともいえない魅力を感じる。
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ちょっと手ブレ。
ホテルに帰ってからも部屋に何人かと集まっておしゃべり。12時前には解散して次の日に備えて寝たのでした。

続く

今回の旅もピッツバーグでは徳川君と行動しています。

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投稿者 corvo : 13:30

2010年10月12日

SVP 2010 in Pittsburgh 1

ちょっと間が開いてしまったけど、長い移動日もあったので、なかなか更新することが出来なかった。イベントの多さと疲れから腰が重かったのも事実。
というわけで、SVP 2010 in Pittsburghレポート始めます。
今回は残念ながら写真を多く掲載することができない。というのもポスターセッション、テクニカルセッション会場での撮影、録音が一切禁止されてしまったためである。また、非常に楽しみにしていたCarnegie Museumも撮影は可能なのだけど、ネット上への画像の掲載は禁止ということ。せっかく良い写真が撮れたのに、レポートできないのはとても残念。
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ということでいつもに比較すると、写真が圧倒的に少なくなるのはご了承ください。ぼちぼちアップしていくので、乞うご期待。

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投稿者 corvo : 13:15

2010年10月10日

どちらにするか。

移動の準備。
いつもスーツケースの選択に迷う。どちらにするか?
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結局のところ、大は小を兼ねる、という選択肢になってしまうのである。

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投稿者 corvo : 03:06

2009年10月 8日

SVP in Bristol 6 まとめ編

随分、時間があいてしまったが、ようやくまとめ編。
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ブリストル滞在中、大学近くにあった小さな画材屋でスケッチブックを購入し、あまり多くは描けなかったがスケッチを楽しんでいた。
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画材店名"Bristol Fine Art"のロゴが入ったオリジナルスケッチブック。
スッケチは主に博物館で行った。できれば町並みなども描きたかったのだけど、SVP開催中はなかなか時間がとれなかった。ゆっくりのんびりと一週間ぐらい滞在出来れば、何枚か良い絵が描けたかもしれない。
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最初の一枚は、ゴリラのアルフレッド。ブリストル動物園の人気者だったらしい。約30分。30 x 25 cm。
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ディテール。
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別の角度から。約25分。
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ディテール。
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これがアルフレッドの剥製。
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これはトラの剥製ジオラマの一部。このスケッチをしているとき、ハレット夫妻が後ろから見ていたらしい。写真を撮っている人がいるなぐらいは感じていたのだけど、まさかマーク・ハレットだとは思わなかった。
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真に迫った迫力あるジオラマ。

最終日の打ち上げパーティーでは恒例のネームカード交換。
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スキピオニクスを記載したイタリアの有名な古生物学者ダル・サッソと交換してもらうことがきた。実は、前日にエキシュビジョンホールで彼が一緒に仕事をしているアーティストたちと知り合いになったことが縁で、おたがいに顔を覚えたのがきっかけになったのである。
驚いたのは彼らが、ネットを通して僕の仕事を知っていてくれた事である。ネームカードの名前を見るなり、「君がstudio corvoなのか?」を声をかけてくれたのだ。ポスター会場でも別のアーティストから、「君の仕事は良く知っているよ、とてもいいね」と話しかけられたりと、サイトを公開していることがリアルでも繋がってきている。

今年は残念なことにアウォードバンケットが中止になったため、パーティーまでの流れがいまひとつよくなかったが、「また来年!」の挨拶を友人たちと交わすことが出来た。

最後に番外編。
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徳川君が立派です。

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投稿者 corvo : 23:28

2009年10月 3日

SVP in Bristol 6 Superdry. 極度乾燥(しなさい)編

今回のヒットはやはりSuperdry. 極度乾燥(しなさい)だろう。
takiさんのところでも取り上げてもらっていて、以前からネット上でも話題になっていたようだ。
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niceな笑顔のショップ店員。店内写真の許可を求めたら、快く応じてくれた。
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店内には日本語、ではなく日本の文字とそれに似た文字があふれている。
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品揃えは豊富。品質も非常に高いと思う。地下と中二階にも売り場があり広々とした店内。
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この防水のメッセンジャーバッグが非常に気になっていて、何度も買おうかどうしようかと逡巡してたのだけど、前回のエントリーでも書いたとおりクレジットカードが使えないという事情があったので、結局買わずに済んでしまった。値段は50ポンドぐらいだったので、リーズナブルな価格設定だったと思う。

日本のアマゾンでも帰るようなのだけど、かなりの高価格である。現地での値段を知っているとぼったくり価格に見えてしまう。ポンドがもっと高いときに輸入してしまったのだろうか。Tシャツは2500円ぐらいから4000円ぐらいまでで、デザイナーブランドとしては、リーズナブルな部類だろう。それが10000円近いとは。

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同僚の先生へのお土産。大阪出身者なので、やはりOSAKAで決まりだろう。でも「会員証な」ってなんだ。
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こちらもお土産。基本の「Superdry. 極度乾燥(しなさい)」にしてみた。
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袋のデザインも気が利いている。
これらの商品群、非常に高品質だと思う。現地で買う限り、値段が高すぎるということもない。
店員に「僕、日本人だけど、全然理解出来ない文章だよ」って話しをしたら、笑っていたので確信犯でやっているのだろう。フレンドリーで、雰囲気もとても良い店でした。

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投稿者 corvo : 23:46

2009年10月 1日

SVP in Bristol 6 トラブル編

実は今回の旅、ちょこちょことトラブルが多かった。
飛行機が遅れるとか、乗り換えに失敗するとか、荷物をロストするとか、そういった致命的なものはなかったのだけど、小出しにして難を逃れていたと言えるのかもしれない。

最初は入国審査。僕はオタワでも全ての荷物をチェックされる目にあっているのだけど、今回はちょっと返答に詰まってしまったために時間がかかってしまった。
いきなり「Why here? 」なんて大雑把に聞くものだから、心の準備ができなかったよ。アメリカだと比較的、具体的な質問をしてくれるので答えやすいのだけど、抽象的なこととなると僕の英語力では難しい。SVPに来た目的も、発表するわけではなし、アーティストといっても展示をするわけでもないし、徳川君は「study」と答えて事なきを得ていたらしいが、考えれば考えるほど混乱してしまったのである。日本語で答えるのも、ちょっと難しい質問ではある。
時間はかかったが、とりあえず無事に通過出来たので良かった。

この旅、最大のトラブルはホテルのバスタブの湯をあふれさせてしまったことだろう。西洋型の風呂でも湯船につかるのが好きなので(広くて身体が伸ばせるのが良い)、いつもお湯をためるのだけど、うっかり出しっぱなしにしてしまって、ドアの前のカーペットまで濡らしてしまうという失態を演じてしまった
バスタブの上のほうに排水口があったので、てっきりそこから流れてくれるものと思っていたら、水流の勢いがそれに勝ってしまったようだ。このホテル、珍しく水圧が高かったのである。お湯もばっちりだったし、そんな良い事尽くめのことが徒になってしまった。
とにかくタオルをつかって吸っては絞るの繰り返し。ホテルからもひとり駆けつけてくれたが、ほぼ終わっていたので、カーペットの水を吸い取るためのタオルを3枚敷いていっただけで、「たいしたことないね」といったそぶりで帰って行ってしまった。その後のルームサービスで元通りになっていて、ホテル側から何か言われる事もなかった。ただし、カーペットが濡れたせいか、ずっとかび臭さが残っていて、その後どうなったか少し心配ではある。

もう一つのトラブルはクレジットカード。
イギリスもヨーロッパも常に暗証番号が必要なシステムになってしまっていたのである。実はこの暗証番号を覚えていなかった。おかげでクレジットカードを使った買い物が全く出来ず、手持ちの現金がなくなったときは、徳川君や日本人研究者に、円からの両替をお願いするという面倒なことになってしまっていた。
サインだけで済むと思っていたら、いまは「ピンコード」がないと使えなかった。次から気をつけよう。

帰りのブリストルで飛行機に(タラップから)乗り込む前に、空港の写真を撮っていたら、こわい警備の人に見つかって撮影した写真を消去するよう言われてしまった。まさかイギリスでも駄目とは思わなかった。夜、到着した時は何も言われなかったのになあ。ただ、気づかれなかっただけかな。パリで乗り込むときも何も言われなかったです。

最後のトラブルは日本に着いてから。
空港から京都駅行きのバスに乗ったのだけど、降りるときにデジカメを忘れてしまったのである。湖西線のホームまで行ってから気がついたので、取りに行くことはできなかったが、後日着払いで送ってもらって無事手元に戻ってきた。ただ、その連絡先を知るまでがちょっと手間だった。領収書をもらっていたのだけど、そこには連絡先が記載されておらず、会社の名前しか書いていなかったで、しかたなく104番で電話番号を教えてもらうしかなかった。かけてみると、その時間の運行のバスは別の会社だという。なんて面倒な。
日本人だからスムーズに調べて連絡をとることができたけど、これが外国の旅行者だったらお手上げだったかもしれない。忘れ物をしてしまうことは多いだろうから、すぐに連絡がつくカードのようなものを渡しておくべきではないだろうか。
バス停から京都駅までのアクセスが、大きな荷物の移動を前提に考えられていなかったり、いろいろと不備が多いと思う。

小さなトラブルはあったが、とても楽しい旅立った事は間違いない。

まだ、しばらく続きます。

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投稿者 corvo : 13:00

SVP in Bristol 5 オークション編

徳川君から話しをふられたので、オークション編。
SVPの中で僕が一番楽しみにしているイベントである(何しに行ってんだか)。
毎回、金曜日の夜に行われていて、サイレントオークションとライブオークションの二部構成になっている。
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テクニカルセッションも行われているメモリアルビルディングがその会場。広いといっても、いつもの会場に比べると若干狭い。そのためか小さな出品物がいくつかにまとめられていて、ちょっと見づらくなっていたのが残念だった。無関係なものが組み合わされていたりして、入札をためらうものもあった。
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サイレントオークションは時間制限内に何回でも入札できるシステムで、入札を煽りながらカウントダウンを始めているところ。一気に会場はヒートアップ、ざわつき始める。
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徳川君のエントリーでも紹介されている新谷さんが、見事徳川君の作品を落札した瞬間。もう一人入札者がいたのだけど、最後の最後で競り勝った。サイレントオークションもライブオークションと同じく、人対人のやり取りが見ることが出来て面白い。僕も一つ入札したのだけど、誰も他に入札者がいなくて、たった1ポンドで人類関係の書籍を2冊手に入れることが出来てしまった。
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サイレントオークションが終わった瞬間の、悲喜こもごもの空気がとても好きだ。買っても負けても、皆一様にいい顔をしている。
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今回、僕が持っていたものの一つがこれ。クロスにプリントしたオリジナルと同サイズの「アケボノゾウの群れ」だ。大きさのためもあってライブオークションに選ばれた。
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ライブオークションのもう一つの楽しみはこれ。恒例のコスプレである。今年は何かといろいろ予想したのだけど、全然違っていた。まさか、モンティ・パイソンのホーリーグレイルで来るとは。若い学生たちは何か分からなくて、きょとんしていたみたい。アーサー王はちゃんと馬に乗るふりをして、徒歩で入場してきてくれました。もちろん、ココナッツの殻の蹄の音を鳴らしながら(でも今ひとつリズムが悪くへたくそだった)。
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アケボノゾウがオークションにかけられた瞬間。落札価格125ポンドと思っていたよりも金額はいかなかったが、落札してくれたのはまたしても新谷さん。彼女はいくつも僕や徳川君関連のグッズを持っていて、立派なコレクターのひとりだ。

イギリスでの開催ということで、いつも来ているアメリカの標本業者などの出品がなかったので、大物のレプリカなどがなく今ひとつ盛り上がりに欠けるところもあったが、例年通り今年も楽しめたのでした。

ブリストル紀行、もう少し続きます。

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投稿者 corvo : 00:42

2009年9月28日

SVP in Bristol 4

28日の朝関空へ、昼には関西事務所へ無事到着。
Bristol編、しばらく何回かに分けて書いていきます。

今回のブリストルは、会場が個々に分かれているという短所はあったが、博物館(美術館も併設)が常に近くにあるのは大きな長所だった。入場料も無料なので何度でも出入りすることが出来た。開館時間が午前10時から午後5時までと短いのが玉にきずだが、かなりの時間を博物館で過ごすことができた。
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吹き抜けのホールに吊るされている飛行機。
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板状につぶれた状態の化石が有名な魚竜だが、これは三次元的に保存されている珍しいもの。
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この博物館、間口がそんなに広くなく、敷地も大きなくないのだけど、なんというか非常に懐が深い。欧米のミュージアムはなめてはいけない。いつも感心するのは、剥製の展示方法だ。
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最近、動物館で行動展示が主流になっているが、あくまでも自然の状況を模したものに過ぎないと思っている。動きのある動物を見るのはとても楽しいが、そこでは現実の狩りや食餌が再現されるわけではない。
そういった点からも剥製を使って、自然の捕食行動や巣の作り方などを再現するのは理にかなっていると思う。いまだこういった剥製の展示を日本の博物館で見たことはない(もし、どこかでそんな展示をしているところがあったら教えてください)。上野の科博はブティックの着飾ったマネキンのように並んでいるだけで、それぞれの動物の生態が見えてくる展示ではない。
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ジオラマになっていない単独の剥製にも、その動物特有の生態が再現されている。見ていてとても楽しいし、視覚的にすぐに理解することができる。
いくつか館内でスケッチをしたので、後日紹介します。

毎日、夕方にはポスターセッションが行われる会場へ。
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その近くに王立の美術学校があった。ロンドンには有名なロイヤルカレッジ・オブ・アートがあるが、ブリストルにも同じく王立の学校があることは知らなかった。
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街中でいくつも見かける教会。それぞれに特色があって、どれも美しい建物だった。
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こちらはポスターセッション会場の外観。ブリストル大学の音楽学部の建物らしい。ブリストルにいる間は、昼間からビール(エール)ばかり飲んでいて、ポスターセッションを見学するときも常にエール片手。グラス一杯が1パイントと500cc以上ある。おそらく毎日2リットル以上は飲んでいたと思う。アルコール度数も低いし、水代わりのようなもの。でもお酒はそんなに強くないです。

以前、学生時代にイギリスへいったときは、ご飯の不味さに辟易したのだけど、今回はけっこう美味しくいろいろなものを食べることができた。その中でも気に入っていたのだが、このハンバーガーショップ。初日と最終日のランチを食べに行った。
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でもお昼時なのに、満席になっていない。
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ハンバーガークラシック。素材の味が生きていて実に美味かった。この「素材の味が生きている」のがイギリス人には不評なのか、昼時に店で出会うのはSVP関係者ばかりだったような。普段はどんな感じなんだろう。

まだまだ続きます。

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投稿者 corvo : 23:49

2009年9月27日

SVP in Bristol 3

なかなか更新する時間がとれない。毎回SVPへ来ると、ハードスケジュールになってしまう。
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毎朝恒例の坂を上って会場への道のり。
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この日は晴れわたった天気のよい日で、ホテルのすぐ隣にある芝生の緑が映えていた。
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大学のメモリアルビルディングも会場になっており、そこで行われたテクニカルセッションの様子。
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入り口はいってすぐのホール。吹き抜けの天井が美しい。
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どこを切り取っても絵になる景色が続いている。

次のアップは帰国後になってしまうかも。

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投稿者 corvo : 06:34

2009年9月24日

SVP in Bristol 2

ブリストルに来て、やっと2本目のエントリー。
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ホテルを出ると車を転回させるロータリーになっていて、その中心に彫刻が立っている。ちょうど頭に鳥が乗っていたのでシャッターを切ってみた。
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僕らが泊まっているホテルの外観。ゴージャスで格式ある雰囲気。部屋も広くて快適。
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ホテルのすぐ近くに流れている川。夜が明けたばかりで、街はとても静か。
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23日の朝食を調達したサンドウィッチ屋。
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ホテルの隣にある、大きな教会。
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ブリストルはアップダウンの多い街だが、その高低差がアクセントを与えていて、美しい景観を形作っている。僕自身、坂の多い街は好きなので歩くことが楽しい。この坂を毎日、会場へ向かうことになる。
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この塔をランドマークにブリストル大学を目指す。
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ささやかで控えめなSVPの案内。
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レジストレーション会場には、参加者があふれかえっていた。いつもならホテルの中に会場があり、レジストレーションも階下に行くだけで済ますことができるが、今回の会場はブリストルの街の中に点在しており、かなりの距離を歩くことになる。でもいい運動になる。
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セッション会場はこじんまりとしているが、伝統と格式を感じさせる。
発表内容については、ここでは書くことはできない。僕の英語の問題もあるが、まだ研究途上のものも多く、論文になるまでは公にすることはできない。SVPで発表されたからといって、それがすぐに有効な内容であると限らない。

こちらは街を歩いていて見つけた店。
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店内に陳列された商品には、さらに強烈な日本語らしき文言がちりばめられていた。
『極度乾燥(しなさい)』。あまりの意味の通らなさが、かえってすがすがしい。今回のヒット。

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午後のポスターセッション会場。ホテルから一番遠いところにある。狭い会場で人のながれはラッシュアワー並みである。
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出展ブースも、人がごった返している。例年通り、皆でアルコールを楽しみながらのポスターセッション。
SVP中は、一気に酒量が増える。イギリスということで、ちょっとぬるめのエールビールが美味い。
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今回のウェルカムパーティーは経費節減のためなのか、ほとんど料理が出ないということなので、外で夕飯を食べることに。この写真は二次会で入ったバーのもの。ここでもエール。
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いい具合に酔って、川沿いの道をホテルへ帰った。大学があるせいか、治安はとても良いように思う。
初日はこんな感じ。

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投稿者 corvo : 23:01

2009年9月23日

SVP in Bristol 1

無事、ブリストルのホテルにチェックインしています。これから追記する予定ですが、とりいそぎお知らせまで。
--ここから追記

今回の旅程は関空からスタート。JRの「はるか」を使わずに大阪市内を乗り換えながら空港に向かったのだけど、これが予想以上に大変だった。つぎからは「はるか」を使おう。新今宮の駅の乗り換えで、南海から空港行きの電車が出ているのにも関わらず、JRのホームから改札に向かうところにエレベーターもエスカレーターもなくとても不便だった。
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行きはエールフランス。
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シャルル・ド・ゴール空港で見かけた消火栓。壁に付いているわけでなく、むき出しのまま通路の真ん中に立っている。
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よく晴れていて明るい空港内。
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トランジットする機体へはバスで移動。初めて見た固定されていないつり革。案の定、危険きわまりない。少々の力で引っ張っていたのでは確実に身体ごと移動してしまっていた。
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港内を移動するバスからみた風景。これは乗り込む飛行機ではない。
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これから僕らが乗り込むレシプロ機。機内は広くないが、予想以上に快適で楽しいフライトだった。
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雨のブリストル。巡航速度はジェット機に比べればかなり遅いが、空港に降り立ってからの機動力は抜群である。着陸してからの移動は迅速で、ほとんど待たされることなくブリストルの地に降り立つことが出来た。

久しぶりのイギリスでちょっと緊張したのか、入国審査でなんと答えればよいか分からなくなって時間がかかってしまった。いきなり「Why here?」って。もうちょっと丁寧に聞いてくれれば混乱することも少なかったと思うのだけど、一番困ったのは「学会に来た目的は?」だ。シンプルに「勉強」と答えれば良かったのに、いろいろ考えてしまって時間がかかることになってしまった。

ちょっとアップが遅れ気味ですが、すこしずつ書いて行きます。

いつも通り、こちらのふらぎ雑記帳もあわせてご覧ください。

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投稿者 corvo : 09:10

2009年9月22日

いまだ準備中

SVPの行われるブリストルへ向かうために、いまだ準備中である。数時間後には家を出なくてはならない。
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行きはパリを経由してイギリスへはいるので、少額のユーロを用意した。イギリスがポンドなので面倒くさい。全部ユーロにしてほしい。携帯電話は海外でも同じ電話番号でつながるものを用意した。メールは受け取れないが、通話することは可能なので、急用の方がご連絡ください。ノートパソコンを持って行くので、ホテルの部屋にいるときはネットでの連絡もとれます。
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だいたいのパッキングは完了。PR用のポートフォリオの制作がまだ終わらない。現在。印刷中。

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投稿者 corvo : 03:26

2008年10月27日

SVP 68th Annual Meeting まとめ

更新の間がのびのびになってしまているせいもあるが、すでにSVPが終了して一週間以上がたっている。帰国してから時差ぼけのため、どうにもリズムの悪い生活が続いていた。

クリーブランド博物館の写真はここでも紹介したが、ふらぎ雑記帳でさらに多く掲載されている。日本の博物館との比較を少し書いてきたが、クリーブランドの博物館を始め北米の博物館には、真新しい展示や驚く仕掛けがあるわけではない。もともと化石標本などが豊富にあるのだろうが、極端に多くの予算がかけられているとも思えない。ただ、ひとつひとつの展示が愚直なまでにまじめに、丁寧につくられていると感じることが多い。デザイナーがそれぞれの展示物の内容を良く理解しており、より効果的になるよう地道に試行錯誤をくりかえしているのではないだろうか。やはり、博物館にデザイン部門が存在していることが大きいのだろう。一方、日本の博物館には、そういった仕組みはない。外注のデザイナーは、展示物を深く理解しないままにデザインしてしまうことになる。
アメリカの街や雑誌、テレビ番組を見ていても、特別にデザインセンスが優れているとは思えないことがある。しかし、きちんと時間とお金をかけて、優れた人材を投入した分野では、素晴らしい表現が生まれてくる。
彼我の差を痛感せざるを得ない。
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William E.Scheele作品の展示。僕は知らないイラストレーターだったのだけど、アメリカでは非常に有名で子供向け自然科学出版物を数多く出しているらしい。実際、彼の著書に触れたことで、自然科学の道を目指した人間も少なくないということだった。博物館が敬意をもって、このような展示をしていることに、嬉しくなってくる。

SVPに参加することで、たくさんの知人友人に巡り会うことが出来て、年々楽しいことが増えている。まだ直接仕事につながったりするようなことはないが、今年はポスター発表も出来たし、ささやかではあるが新たな一歩を踏み出せたと思う。英語をなんとかして、もっと円滑にコミュニケーションをとれるようになることが最大の課題だ。

若手研究者や学生にとっては、もっと熾烈な闘いの場でもある。のんびりと僕ら用に交流を楽しむというわけにはいかない。お酒を飲みながらの和んだ雰囲気ではあるが、ポスターセッションの場では緊張感のあるやりとりが行われることもある。特に自分の研究テーマと近かったり、それ以上の内容の発表があると、気が気ではない。実際にそんな状況をまのあたりにしたが、長年温めてきた研究テーマと重なっていたら、落ち込む気持ちはよく分かる。
また、学生にとっては共同研究者や留学先を見つけたりといった、人脈を広げる場としても機能している。多くの日本の学生はSVP終了後もしばらく北米に滞在して、調査、研究等を積極的に行っている。

日本の古生物を取り巻く状況は、若手研究者や学生の努力によって、確実に良い方向に向かっている。
楽観できることばかりでもないが、悲観的になって歩みを止めてしまうことは、最もよくないことだ。
来年のブリストル、やはり行くしかないかな。せっかく良い方向にむかいつつある流れを断ち切らないためにも

広く、正しく「古生物の復元」を理解してもらうためにも、まだまだやらなくてはいけないことは数多い。
今年もそんなことを実感したSVPだったのでした。

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投稿者 corvo : 10:34

2008年10月24日

SVP 68th Annual Meeting 戦利品

今年のSVPでも多くの資料を手に入れることが出来た。
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初日に衝動買いした「始祖鳥」を一冊にまとめたもの。ミュンヘンの出版社なので、表記はすべてドイツ語なのが少し残念だが、図版も豊富で良い資料である。値段がユーロ表記だったので、「安い!」と思ってしまったのだけど、実際は88ドルと少し高価だったが充分に満足できる内容だ。
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スティラコサウルスの頭部以外の骨格図版。それぞれの椎体は4面から撮影されていて、非常に参考になる。
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友人になったMatt Celeskey氏にもらった、New Mexico museum of natural history and science発行の図録。ニューメキシコの三畳紀の生物をまとめたもので、ほかに類書もなく非常に貴重なものだ。博物館の発行する図録なので、amazon等で気楽に入手できるものではなく嬉しいプレゼントだった。
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左はワニガメ。嘴の角質も残っている。右は以前からもっているカミツキガメの頭骨。
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こちらはビーバー。
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おまけに、David Krentzと交換したネームカードと、SVP 68th Annual Meeting予稿集。

まだ、もう少しSVPネタ続きます。

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投稿者 corvo : 23:59

2008年10月22日

SVP 68th Annual Meeting 10月18日

すでに帰国して数日たっているが、SVP最終日の様子をレポート。すでにふらぎ雑記帳でも詳しいレポートがアップされているが、補足的にエントリーを書いていこうと思う。
土曜日は朝から重要な発表が多く、寝不足にも関わらず朝早くからセッション会場へ降りていった。すべてのセッションは朝の8時から始まるのである。さすがに朝一ともなると聴衆は多くないが、それでもかなりの人数がすでに集まっている。かなり寒かった。震えながら聞いていたので、眠気を感じる間もなく良かったかも。相変わらず英語は駄目駄目なので、スライドの画像と予稿集を頼りに内容を(わずかではあるが)理解する。もちろん、全く分からない発表も多数。疑問に思ったところは、同じ発表を聞いていた日本人研究者や学生に確認すると、分かりやすく教えてくれる。皆さん、感謝です。

この日の大きなイベントは、ディナータイムに開催されるアウォードバンケット。コース料理を楽しんだ後に、数々の受賞者を表彰するイベントである。
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今年は、アーティストが集まるテーブルということで、タイラーが誘ってくれていたのだけど、リクエストが間に合わず遠くはなれた席になってしまった。でも、食事がだいたい終わった頃タイラーが呼びにきてくれて、空いた席に合流することができた。
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今回、僕がもっとも注目していたのは、ランツェンドルフ賞の2ディメンションの部門で誰が受賞したかということ。予想では、ウイリアム・スタウトだと思っていたのだが、予想外にルイス・レイの受賞だった。受賞作品は、リンク先のトップ画像で、「ギガントラプトルとアクロカントサウルス」である。この発表には、一瞬会場がざわついた。同じテーブルのジョン・フィッシュナーさん(オークションで僕の絵本と絵はがきを落札してくれた)も、「なぜだ?」ってジェスチャーを繰り返していた。よそのテーブルでも似たような反応があったらしい。しかも、本人は来ていなくて、代理で受け取ったのは、なんとトーマス・ホルツ。著書の挿絵が受賞ということもあるのだろうが、なんとも贅沢な代理人である。
3ディメンション部門はついにタイラーが受賞し、大いに僕らのテーブルは盛り上がった。5回目の挑戦だということである。
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満面の笑みを浮かべるタイラー。これで「恐竜の復元(学研)」に紹介されたアーティストのうち、3人がランツェンドルフ賞受賞者ということになった。
今回、よく分かったのはこの賞をとるには、北米での大きな実績が必要だということである。日本でどれだけ大きな仕事をしても、北米で紹介され社会的経済的な貢献がなければ、おそらく受賞は無理だろう。
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今回、もう一つ嬉しかったのは、東大の平沢君がポスター賞をとったことだ。
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このポスターには、ささやかではあるが僕の画像が使われており、とても嬉しかった。これから売り出そうとする学生や、若い研究者たちには、こうやってどんどん活躍していってほしい。

バンケットの後は、同じフロアの別の場所ですぐに打ち上げパーティー。
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すっかりリラックスムード。次の日の出発が遅い人たちがうらやましい。僕たちは朝6時には起きなくてはいけなかったので、それほど遅くまで参加することは出来なかった。
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タイラー、デビッド・クレンツ氏と談笑する徳川君。

今年も楽しめたSVPでした。最大の課題は英語をなんとかしなくてはいけないこと。
来年はイギリスのブリストルで開催。迷っているができれば行きたい。やはり行こうかな。

皆様、今年も楽しんでいただけましたでしょうか。購入してきたものなどは、後日エントリーにあげる予定です。

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投稿者 corvo : 22:25

2008年10月19日

SVP 68th Annual Meeting 10月17日 2

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この日の目玉はなんといってもオークションである。SVPへの寄付を目的としたオークションで、出品されるアイテムも、会員たちや出店している業者が持ち寄ったものだ。僕も毎回何かしらを出品するようにしている。特に自分の携わったものがいくらの値がつくかを見ることができるので、楽しみでもあり怖くもある。でも、ずっと楽しみの方が大きいかな。
毎回、説明している気がするのだけど、オークションはサイレントとライブのふたつに分かれている。
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サイレントオークションは、アイテム一つにつき一枚の紙が付いていて、そこに自分の名前と入札金額を書いていく。制限時間一杯まで何度も書き直すことが出来、終了間際は熾烈な争いが展開されることになる。
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初日に展示したPaleoart posterも出品。他にも、新作絵本の「ヴェロキラプトル」「恐竜の復元」などを出品。「恐竜の復元」は前々回のエントリーで紹介した通り、こちらに来ている研究者やアーティストのサインの入った特別版である。どちらの本も定価を超える値段がついて、申し訳なくもとても嬉しかった。
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僕は大好きなレイ・トロルのTシャツをゲット。$20で落とせるかなと思っていたら、直前に$27の入札があり、最終的には$30での落札になった。予算一杯だったので、それ以上になったら入札の意思はなかったのだけど、無事に入手できてとても嬉しい。普段着るか、そのままとっておくか迷うところ。
サイレントオークションが終わると、次はライブオークションである。商品を前にして皆で競り合う。
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ただ、今年のライブオークションの出品物は、例年に比べると少し華がないというか、ピンとくるものが少なかった。ライブオークションのもう一つの楽しみは、オークショニアたちのコスプレだ。
僕はバットマンと予想していたのだけど、すでに2004年にやってしまったらしい。
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そんなこんなで、今年はインディアナ・ジョーンズ。毎年旬の映画から選ばれている。
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インディアナ・ジョーンズに扮したオークションマスターが、マイクパフォーマンスで客を煽りながら値段をつり上げていく。出来れば鞭のパフォーマンスが欲しかったなあ。コスプレの方も、今年は今ひとつだったかも。
僕が一番印象に残っているのは、初参加だったこともあるのかもしれないが、2005年のスターウォーズである。オークションマスターはダースベーダーだった。最初の登場した時は、ボイスチェンジャーも使い、登場の際は照明まで落として実に凝っていたのを良く覚えている。さすがにヘルメットは途中から脱いでいたけど。

それでもビールを飲みながら、わいわいと楽しいひとときを楽しむことができた一夜だった。
日本の学会では実現できないだろうな。(個人的には出来たら素敵だろうな、と思っています)

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投稿者 corvo : 05:27

2008年10月18日

SVP 68th Annual Meeting 10月17日 1

17日は朝からきりっとした気持ちの良い空気。前日まで雨が降ったりと、少しじめじめしていたのだけど、ようやく大陸の気候らしくなってきたのかもしれない。この日の午前中はもう一度博物館に行くことを計画していて、徳川君とともにタクシーで再び訪れた。SVP参加者は名札を見せると、学会開催期間中は無料で入ることができる。
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エントランスホールにフーコーの振り子が設置してあるのだけど、なぜかプテラノドンの模型とともに振れていた。遊び心が効いている。
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エントランスホールにはティラノサウルスの亜生体として知られている「ジェーン」の復元骨格と、頭部の生体復元模型が設置されている。この写真はオープニングレセプションの日に撮影したもので、生体復元模型の制作者であるタイラーにも一緒に収まってもらったもの。

学校行事の一環だろうか、展示室では子供たちが集まっていて、熱心にスタッフの説明に聞き入っていた。騒ぐこともなく、とても静かに聞き入っていた。
最初の展示室は剥製が中心なのだけど、とてもダイナミックでわくわくするような展示である。
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躍動感ある姿勢が特徴的だ。天井まであるスペースを有効に活用している。
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少しスケッチもしてみたのだけど、筋肉の盛り上がりや関節の動きなどが、とても的確で正確に再現されている。オタワでも思ったが、欧米の剥製には日本の剥製が超えられない一線をどおしても感じてしまう。
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飛び立つ姿勢やタイミングにも、実にリアリティがある。
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朝食を食べずに出てきたので、11時にブランチ。この日もサンドウィッチ。これもなかなか美味だった。

僕は徳川君と別行動で1時間だけ、となりにある美術館に行ってみた。工事中の箇所が多く大したものは見れないと聞いていたのだけど、予想外に面白かった。入場のときに、鞄を預けなくてはいけなかったのだけど、うっかりカメラを取り出すのを忘れていて美術館内の写真を撮ってくることができなかった。後で激しく後悔したが、しっかりと頭の中に焼き付けるように堪能してきた。
圧巻だったのが、甲冑と武器の展示。人を殺すための、身を守るための、ある種忌まわしき道具たちではあるが、すばらしく美しい展示がなされていた。トップライトで自然光が降り注ぐ天然石で囲まれた贅沢な空間に、ガラスを多用して浮遊感を感じさせるなかに、すぐに使用が可能なほどに復元された美しい甲冑と武器の数々が飾られていた。
展示室の写真を撮れなかったので、画像はクリーブランドが発行している図録の表紙である。
絵画の展示は数は多くないが、いくつかはっとするほどの名品に出会うことが出来た。ヨーロッパ絵画では、エル・グレコ、ムリリョ、コンスタンブル、レンブラント、フランス・ハルス、カラヴァッジオ、ベラスケスなど。そして圧巻だったのがルーベンスの小品でだった。工房作のものは現在の漫画のように、弟子の手が多く入っている、。どうしてもルーベンスのもつ素晴らしさが薄まってしまう。しかし、小品は全てルーベンス本人がしあげているため、小さいながらも圧倒的な存在感と充実度がある。その筆致筆致のひとつひとつの説得力、見たものを離そうとしない言葉にできないほどの魅力。しばし時間をわすれて魅了されてしまった。
アメリカ絵画では、ウィンスロー・ホーマーをみることが出来たのが収穫だった。
博物館や美術館については、まだ書きたいことがあるので、後日エントリーをあげたい。
美術館にくると、いかに僕が絵を好きであり、僕にとってかけがえのない存在であるこを実感する。

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投稿者 corvo : 15:30

SVP 68th Annual Meeting 10月16日

16日の午前中はタイラーの口頭発表を聞く。テクニカルに化石から複製をとる方法の発表。埋葬された人類の標本のレプリカ制作のプロセスだったが、その手法はきわめて精緻でスライドで見る限りすばらしいできばえだった。紹介される工房もきちんと整理されており、広々とした場所で充分な時間をかけて制作している様子を見ることが出来た。
その後、ちょっと遅めの朝食に徳川君と出かける。ホテルから繋がっている、ショッピングモールの一角にあるフードコートで食べてみた。
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チャイニーズ。味は悪くなかったのだけど、ちょっと甘い味付け。
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窓から見える景色。クリーブランドは70年代に経済が行き詰まってしまい、一時期ゴーストタウンと化してしまった場所らしい。その後復興して、一つのモデルケースとして見られているということである。現在はオハイオ州最大の都市で、博物館の周囲を見ると広大な敷地に、大学の施設がとても充実しているように見える。
朝食を済ませた後、いくつかの講演を聞いたり、SVPに出店している古本屋で買い物をしたりして午前中を過ごした。
午後の講演に備えて昼食。
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クリーブランドに来てから、一番多く通っているサンドウィッチ屋。焼いたローストビーフをはさんだもので、とても美味い。朝昼合わせて、すでに一日分のカロリーは摂取してしまったかもしれない。
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夕方からポスターセッション。相変わらず、大混雑で熱気も凄い。ビールを飲みながら、ふらふらとポスターを見てまわる、。日本人の発表者からは、突っ込んだ話しを説明してもらうことが出来て、とても勉強になる。ただし、論文で公開される前の研究ばかりなので、詳しい内容を紹介することは出来ない。

この日の夜は、特にイベントがないので外へ夕食に出ることに。徳川君とは別行動で、学生さんたちとHouse of Bluesのレストランへ行ってみた。ライブが聴けるのでは、という話しだったのだけど、残念ながらその日はなにもなし。しかも店内にはいっさい音楽がかかっていなかった。
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ミートローフのオープンサンドウィッチにマッシュポテトのプレート。でかい。アメリカンサイズ。ミートローフにかかっているソースがいまいちで、けっきょく半分ぐらいしか食べることができなかった。前菜で食べたナマズのフライドは美味かったのだけど、飲み物で頼んだモヒートがひどかった。甘ったるすぎて、ソーダも使っていない、ただのジュースのような代物でがっかり。全体に残念な味だった。
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店内はなかなかいい雰囲気だったのだけどね。
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レストランに併設されていたショップで思わず買い物。大好きなブルースブラーズに心をわしづかみされてしまった。あの映画の主な舞台はシカゴなのだが、クリーブランドはブルースの聖地らしいので、大きく取り上げられているのかな。オフィシャルな商品なのかどうかもよくわからないのだけど、Tシャツなどを買って散財してきたのである。
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ちょっとチープな感じが気に入っている。
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こちらはオークション用に集めたサイン。こんなことができるのも、SVPならでは。でも、アメリカ人はタイラーしか会えなかったのだよな。少し残念。
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こちらはT-クマさんに頼まれていたTシャツ。イラストレーションを描いたウイリアム・スタウト直々にサインをもらっておきました!

ふらぎ雑記帳もあわせてよろしく。
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投稿者 corvo : 04:06

2008年10月16日

SVP 68th Annual Meeting 10月15日 2

この日の目玉はオープニングレセプション。会場はCleveland Museum of Natural History。会場からは少し離れていてる場所で、ホテルからシャトルバスが出ていることになっていたのだけど、2008 – PaleoArt Poster Exhibit – SVP Clevelandのためのポスターを掲示するため、少し早めに徳川君とタクシーで移動した。
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博物館の外観。博物館は中の展示物や研究施設が重要なのであって、日本の博物館のような凝った外観にする必要はない。
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非常に良く出来ている、ブロンズ製実物大ステゴサウルス。
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古生物のイメージを時代ごとにちりばめた日時計。一つ一つの造形が丁寧に作られていて、眺めているだけでも楽しくなってくる。
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館内に入ると、すでにレセプションの準備が始まっていた。展示物の紹介については、また後日に。
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ポスターの掲示はこんな感じ。上の段が僕で、下の段が徳川君。この写真はストロボを使っているので明るく写っているが、実際の会場は暗く少しポスターが見づらくなってしまっていた。
なかなか良い感じでポスターに注目してもらえたのだけど、徳川君のこいつには全く歯が立たなかった。おそらく世界でただ一つと思われるコティロリンクスの復元模型。数メートル向こうから、指を指して笑いながら近づいてくる人たちもしばしば。ひとしきりコティロリンクスを見てしまうと、僕のポスターには目もくれずに行ってしまう人も少なからずいた。
コティロリンクス一体に完敗である。
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レセプションが始まって、盛り上がる会場。手を伸ばせばそこにすぐ標本がある場所で飲み食いをしている。日本の博物館では考えられないことだろう。これで食事が美味ければ、言うことはないのだけど。

まあ、そんな感じでレセプションも終わって外に出るとけっこうな雨だった。帰りはホテルへ直行するシャトルバスに乗って、帰路についた。初日の予定はこれで無事に終了。

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投稿者 corvo : 23:49

SVP 68th Annual Meeting 10月15日 1

15日からSVP 68th Annual Meetingが始まった。まだレジストレーションを済ませていなかったので、受付でネームカードと講演要旨を受け取る。昨年までは全てのSVP会員に配布されていたのだけど、今年からアメリカ在住以外の会員は現地まで来ないと受け取れないことになってしまった。事前にウェブサイトでPDFが配布されるとはいえ、かなりの量の印刷物になるため、僕はまったくチェックせずにクリーブランドまで来てしまった。なので、ようやくどういった講演やポスター発表が行われるか、現地に来てから分かったという状況である。
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この日は朝も昼も、サンドウィッチ。それぞれ違う店だったが、ボリュームがあって美味かった。飲み物をつけて8ドルぐらい。

レジストレーションを終えたあとに、出店ブースでいくつか買い物。ここは様々な古生物に関する店が集まっていて、書籍などを割引された価格で入手することができる。買ったものは後日紹介する予定。
いくつかのセッションを聞く。僕の英語力も問題だが、学会内で発表されていることを、公に紹介することはできないので、その点はご容赦願いたい。おすすめの講演やポスター発表を知るには、友人の研究者に聞くのが一番手っ取り早い。同じ講演を聴いていた時は、あとで分からなかったところを教えてもらうことも出来る。
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ポスターセッション会場に出される軽食。ビールなどのアルコール類も出されるので、みんな酒が入った状態でポスター発表を見聞きすることになる。
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アルコールが入っているせいばかりではないが、活気と熱気のある会場。

続きます。

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投稿者 corvo : 21:22

2008年10月15日

クリーブランド到着

クリーブランドに夜遅くに到着。
友人たちと1年ぶりの再会。
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今年も徳川君との二元中継でお送りします。

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投稿者 corvo : 16:43

ただいまシカゴ・オヘア空港(画像追加)

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ただいま、シカゴで長い待ち時間。
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まだ、2時間以上またなくてはなりません。クリーブランドの着くのは、午後11時前になるので、そろそろ腹ごしらえをしようかなというところ。
現在、シカゴは午後6時8分。
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空港で済ませた今日の夕食。とても食べきれませんでした。

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投稿者 corvo : 08:08

2007年10月24日

帰国

先日のエントリーでも書きましたが、22日夕方に無事帰国しました。
現地テキサスのホテルを出たのは、午前6時前。同室の平山さん、徳川君とともにタクシーで空港に向かう。フライトは午前8時35分発デトロイト行き。来たときとは経由地が違う。荷物検査も順調に済み、余裕で空港内へ。朝ご飯を食べながら、ゆっくりとフライトの時間を待つことに。
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朝焼けが美しい。デトロイトへは、ほぼ定刻通りに到着。出国審査や荷物検査がもう一度あるのかと思っていたら、何もなく地下道を通って国際線のターミナルへ。デトロイト空港はとてもシンプルな構造で、横長の国内線ターミナルと国際線ターミナルが、中央の地下道で繋がっている。これなら乗り換えの時間が1時間ほどでも、余裕で乗り継ぎすることができるだろう。驚いたのが、ミネアポリスでもデトロイトでも、日本語の表示が多かったこと。そんなに利用客が多いのだろうか、空港内では、日本語、中国語、韓国語でのアナウンスもかかっていた。
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デトロイト空港内。長大なターミナルを行き来するためのモノレールが、港内を走っている。
一本便の早い平山さんとはここでお別れ。帰りの便も順調で何事もなく、成田へ到着。徳川君とはここで別れて、無事帰宅。荷物がなくなることもなく、一番心配だったオークションで落札したスタンも全くの無傷だった。オークションの模様は、徳川君の「SVP2007 レポート 3日目その2」に詳しいです。
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仕事場に鎮座する、1/6縮尺のスタン。もとが150cmほどあるだけに、1/6と言ってもかなり大きい。復元にも、かなり活躍してくれそう。いままで分からなかったことが(あくまでも造形的な範疇で)、まさに手に取るように分かる。
それ以外には、貴重な文献を入手。どちらも欲しいと思っていたもので、首尾よく入手することができた。
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ひとつは「SANTANA FOSSILS」。ブラジルのサンタナ層で発見された化石を紹介した物で、すでに絶版である。アメリカのアマゾンで古本を見つけてオーダーしたのだけど、在庫切れで入手できず困っていたもので、今回購入できたのはラッキーだった。狙っていたとはいえ、ほんとうに売っているとは。即決。コンディションもすこぶる良い。
もう一冊は、カマラサウルスの原記載論文。竜脚類の論文は、少しずつ集めていきたいと思っている。
とりあえず、今年のSVPレポートはこんなところで。あわせて、ふらぎ雑記帳のSVPレポートも是非。
今回、日本から参加したアーティストは僕と徳川君、そして菊谷詩子さんでした。まだまだ少ないですね。
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投稿者 corvo : 09:31

2007年10月23日

SVP20074日目

SVPも4日目最終日(このエントリーは帰国してから書いてます)。
朝からいくつかの恐竜に関する発表を聞く。興味深いものも多いが、今ひとつ内容をつかめないものもある(もちろん、僕の英語力にも多いに問題がある)。言葉がいまひとつ分からなくても、主張が明解な発表はなんとなく理解できる。
セッションの休憩時間に廊下へ出ると、あのロバート・バッカー氏が床に座ってレクチャーを開催中。
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内容はパキケファロサウルスについてらしい。ドラゴレックスの頭骨レプリカを携える氏はシャーマンのようだ。
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ホテルの部屋からの眺望。オースティンは、意外と高い建物が少ない。
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午後のポスターセッションで見かけたポスター発表にびっくり。どこかで見た絵が!どうやらサイトからダウンロードしたらしい。本人とも話をしたのだけど、本当に僕の復元画を気に入ってくれたということ。嬉しいことである。次からは連絡くれれば、使ってもらっていいよと伝えて、名刺を渡してきた。

この日は夜からアウォードバンケット。各種賞の発表とともに夕食を楽しむ晩餐会である。徳川君とともに、アーティスト仲間のテーブルに御邪魔させてもらって楽しいひとときを過ごす。でも、英語の出来なさ加減には呆れる。勉強しなくては。
毎年、もっとも注目しているのが、アーティスト対象のラッツェンドルフ賞である。今年もエントリーはしたのだけど、結果を見るととても賞を取れる作品でなかったことがはっきりわかる。SVPは学会ということもあり、科学の社会的貢献や普及などを強く意識していることがわかる。そのため、アーティストも公的な仕事を受けて制作していることが、一つの選考基準になっているようだ。今年、絵画部門で賞をもらったWalters & kissingerのコンビは、カーネギー博物館のために制作した壁画が評価されたものだった。出品のための敷居は非常に低いのだけど、選ばれるためにはかなり大きく公的な仕事をしている必要があるのかもしれない。
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晩餐会の後は、打ち上げのパーティー。夜中まで大騒ぎなのだけど、次の日の飛行機が早いこともあって、早々に退散。それでも部屋に戻ったのは、午前1時前だったのでした。
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投稿者 corvo : 22:17

2007年10月20日

SVP20073日目

SVPも3日目。今日も暑い。ホテルのラウンジで軽い朝食。午前中に恐竜関係のセッションを少し聞き、古本屋で資料を探す。昨日、知り合った面々と挨拶を交わしたり、立ち話をしたりして時間が過ぎていく。夕方のポスターセッションのポスターが、ぼちぼち貼ってあったので見ていると、非常におもしろい発表が。詳細については全く書く事ができないが、復元について大きく変更しなくてはいけない部分が出てくるだろう。ランチは昨日ディナーを食べたお店に行くことに。
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空は快晴。昼間からビールが美味い。今日のメインは豚肉。ちょっと焼き過ぎだったのだけど、これもまた美味い。

ホテルに戻って少し休憩。夕方4時からのポスターセッションに備える。セッション少し前に会場まで降りて、カマラサウルスの原記載論文を入手。竜脚類の論文は集めていきたいと思っているので、これからも定期的に買っていく予定である。
ポスターセッションは相変わらず、ラッシュアワーのよう。混雑した会場から、熱気が伝わってくる。日本人発表者のポスターを中心に、詳しく説明してもらったりしながら過ごす。これで英語が出来れば、もっと楽しいのだけど。
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午後6時30分から、いよいよオークションが開始。まずはサイレントオークションから。長机にずらりと並べられた出品物の数々。側に置いてある紙に名前と落札金額を記入していく。欲しい本があったのだけど、あっという間に予想していた金額を上回ってしまい、あっさり撤退。ちょっと気になっていたTシャツがあったので、そちらに入札することに。最終的には2人に絞られていたのだけど、相手は直前に金額を上げてすぐにその場を離れてしまった。これはラッキー。最後に上乗せした金額を書いて、あっさり落札することができた。ネットオークション同様、最後のカウントダウンはドキドキする。
次はライブオークション。毎年、オークションスタッフのコスプレが楽しみなのだけど、今年はこれ。
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パイレーツ・オブ・カリビアン。例の音楽とともに、海賊たちが登場。
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ジャック・スパロウに扮したオークションマスターが、パフォーマンスを交えて値段をつり上げる。
実は僕もある出品物を落札しようと、オークションに参加。予算を決めて、ビット。手を挙げて意思を伝えるという簡単なルール。幸運なことに、予算を下回る金額で落札することができた。そのブツについては、後日に詳しく。実は徳川君もある出品物に参加したのだけど、覚悟のなさとタイミングの悪さから落札に失敗。想定していた金額を大きく下回っていたので、激しく後悔していた。
毎回、オークションは楽しい。みんなで盛り上げようという雰囲気にあふれている。
今年は特に満足度の高いオークションだった。
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投稿者 corvo : 16:13

2007年10月19日

SVP20072日目

SVPも二日目。時差ぼけと寝不足で少しつらい。朝から快晴。興味のある発表もなさそうなので、SVPの受付を済ませてからテキサス・メモリアル・ミュージアムへ行くことに。オースティンは驚くほど、湿度が高い。気温も高く、日差しも強いので、日本の夏のようだ。最高気温27度、最低気温16度と聞いていたので、朝晩はもっと寒いと思っていたのに想定外だった。行きはタクシー。博物館はテキサス大学内にあり、それほど大きな規模ではない。
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サーベルタイガーのブロンズ像が出迎えてくれる。力強さと美術品としての充実度、リアリティを感じる見事な出来。
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ホールに入ると、ケツァルコアトルスが羽ばたいている。
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ホールのあるフロアから階段を降りると、古生物の展示フロアになっている。面積は決して広くない。ペルム紀と三畳紀の標本が充実している。化石の部分と復元されている部分がはっきりとわかり、好感が持てる。また復元された部分はシンプルな造型なのだけど、形態の特徴が良く捉えられており美しい。たたずまいの良い標本が多い。
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ラボの展示。狭い展示空間にも関わらず、必ずアメリカの博物館には用意されている。
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現生動物の展示。
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博物館を出た後に、大学構内にある屋台でピザを買って芝生の上で食べたのだけど、鳥やリスが警戒することなくすぐ側まで近寄ってくる。
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帰りはタクシーもつかまらないので徒歩。暑い。ホテルまでは30分ほど。午後は昼寝をして身体を休めて、夕方からポスターセッションを見に行く。いつも通り、ラッシュアワーのような様相。
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友人のタイラーが、新種のワニの復元についてのポスターを展示。頭骨と下あごしか見つかっていないが、すこぶる保存が良く、今のワニにはない特徴を持っている。まだ研究途中の標本のため、ここで詳細を紹介するわけにはいかない。
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夕飯は徳川君とメキシコ料理の店へ。事前に美味しいと聞いていたので、安心して店に向かう。前菜にロブスターのタコス。メインにステーキを注文。ボリュームがあって美味い。素直な味付けがよい。充分満足して、ホテルに戻ってきた。
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観光地というわけでもないと思うのだけど、馬車が町中を走っている。
blogも書き終わったので、今日は早く寝るつもりである。明日は楽しみにしているオークションの日。今年もいくつか出品します。
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投稿者 corvo : 11:37

2007年10月18日

SVP20071日目

今、SVPの会場のあるオースティンです。現地時刻で17日の0時15分。
空港で徳川君と合流。遅めの昼食を済ませる。成田からの出発が少し遅れたが、予定通り経由地のミネアポリスに到着。
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天気も良く、からっとした雰囲気。入国審査は今回はすんなり。ものすごくフレンドリーなイミグレーターの職員で、「観光って言うけど、何見るの?」「博物館です」「なぜオースティンなの?」「古生物学会が開かれるので。」といったやり取りをして無事通過。
乗り換えのゲート付近で、徳川君は軽い食事。僕はペリエを飲んで、ほっと一息。上の写真はゲート付近の様子。
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オースティンに着くと、小規模ながらもSVPの標本展示が出迎えてくれた。空港から歓迎ムード。
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ここからはタクシーに乗って、ダウンタウンにあるヒルトンホテンルへ向かう。渋滞もなく15分ぐらいで到着。部屋へチェックインして、ようやく一息。今回は航空券からホテルまで、僕が全て手配していたので、ここまで来る事ができれば一安心である。
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今年のパーティーは博物館での開催ではなく、ダウンタウンにあるプールバーだった。博物館でないのは残念だったけど、会いたかった友人にも会えて、また思わぬ出会いもあり、充実したパーティーだった。

22日に帰国しますが、それまではメールの返事や、コメントの返答が遅くなると思います。ご了承ください。
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投稿者 corvo : 14:14

2006年10月25日

SVP補足

SVPレポートに、少し補足を。
3日目に行われたオークションは、SVPへの寄付を目的としており運営資金として活用される。
メンバーは年会費、学会への参加費も支払っているわけだが、それ以上に資金を集めようとする姿勢は、日本の学会団体も見習うべきかもしれない。
僕のような仕事をしていると、いつも耳にするセリフとして「予算がないので、お支払い出来る額が少ないのですが」とか、「お金がないんです」とか、最初から資金を集める努力を放棄して言われても、と思うことが多々ある。
僕の仕事では、手元にお金が少なかったので画材をけちりました、この程度のものしか作れなくてすみません。なんて言うことは決してない。どんな時でも、最大限のパフォーマンスを発揮出来るよう準備をしている。
SVPのやり方が全て正解だとも思わないが、少なくとも団体を維持し、古生物学の発展のためにどうすれば良いかを真剣に考えていることは間違いない。だからこそ、オークションの商品として自作品を提供しようと思うし、遠いところまで出向いていくのである。やはり、それだけの魅力がある。
年会費は$105、学会への参加費は$280。定期刊行物として届くジャーナルや、パーティーでのディナーなどの経費を考えると、決して高くはない金額である。世界中、同じ値段でメンバーになっているわけだから、その送料を考えると我々日本在住者は、かなり得しているのかもしれない。
今年のオークションでは、$25500の売り上げがあったという報告だった。日本円だと約300万円。一晩で稼ぎだすのだから、大したものではないだろうか。このオークションでは、落札した商品の代金は、すぐに支払わなくてはいけない。そのため、あらゆる支払いの手段に対応ができている。現金でも、カードでも、小切手でも、全て受け付けてくれる。
また、今回の学会に集まったのは、948名ということだった。決してメジャーな学問ではないとはいえ、世界中からこれだけの人数を集めるのだから、古生物学の持つ魅力は大きいのだろう。
僕自身、また学会に参加したいと思うし、微力ながら古生物学の、 SVPの発展に協力したいと思うのである。
来年はテキサス。行ってみたいと思う人いませんか?
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購入してきた書籍たち。問題は重さ。預ける荷物の重量制限は超過出来ないし、送料は高いし。欲しい本がたくさんあっても、買うかどうか悩むところである。新刊であればアマゾンも利用出来るので、よほど緊急性がない限り、無理はしないほうがよいだろう。
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日常に戻って仕事を始めています。応援よろしくお願いします。

投稿者 corvo : 23:55

2006年10月24日

SVP帰路

帰国の日は当日、朝6時30分にホテルを出る。タクシーを使い空港へ。まだ外は暗く、太陽は顔をのぞかせていない。道路はスムーズで、およそ20分ほどで到着。
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朝焼けが見えてきた。カウンターの前には、知った顔がちらほら。
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空港は小さく、客もちらほらしかいない。朝ご飯を済ませて、出発時間までじっと待つ。さすがに徳川くんにも疲れの色が見える。飛行機は少し遅れてシカゴへ向けて出発。シカゴへもそれほど遅れずに到着。
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帰りの便はシカゴでなんの手続きもすることなく、電車の乗り換えのように日本行きのゲートへ。しかし、ここで問題が発生。トラブルで出発が1時間も遅れることに(結果的には2時間遅れだった)なってしまった。仕方なく時間を潰していると予想外の出来事が。行きの飛行機で並びの席だった方と、偶然同じ便だったのである。彼は医師で、シカゴで開かれた学会に出席していたのであるが、たまたま帰りの便まで一緒だったのだ。不思議な縁を感じて、ランチをご一緒することに。僕は成田からの帰りの電車も方角が同じで、随分長い時間会話を楽しむことが出来た。
徳川君とは、成田でお別れ。無事にこのツアーをコーディネート出来て、とりあえず責任は果たせたかな。

これでSVPのレポートは終わりです。楽しんでいただけましたでしょうか。
このblogをきっかけに、多くの人にSVPや古生物に興味を持っていただけると嬉しいです。
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読んでいただきありがとうございました。応援よろしくお願いします。

投稿者 corvo : 23:00

SVP最終日02

博物館では常設展以外に、特別企画展「アインシュタイン展」が開催されていた。
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アインシュタインの理論をビジュアルで分かりやすく説明した展示で、非常に分かりやすい(どこまで理解できたかは、疑問だけど)。展示物も非常に丁寧に作られており、随所に工夫の後が見られる。カナダは英語とフランス語が公用語のため、両言語が必ず並記されていた。展示パネルも、同じデザインのものが二種類用意されている。コストがかかっても、しっかりとしたものを作ろうとする高い志が感じられる。
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博物館の外観。歴史を感じさせる重厚感がある。ヨーロッパの建築に比べれば、歴史も浅く規模も小さいかもしれないが、風景の中で一際目立っていた。
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博物館からの帰りはタクシーは使わずに歩いていくことに。徒歩15分ほどの距離なので、大したことはない。途中、画材屋とコミックショップに立ち寄る。画材自体は、日本でもほとんどのものが入手できるので、特に珍しいものはないが、店内が広いのですぐに商品を見つけることができる。画材の表記は常にアルファベットを見慣れているので、ストレスがたまることはない。コミックショップの方には、アメコミも当然置いてあるが、日本の漫画とアニメも相当充実していた。英訳されているものもあれば、日本語のままの古本も売られている。アニメのDVDは日本版よりも安く、買うのをどうしようかと迷うものもあった。「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX 」のコンプリートボックスが125ドル。リージョン1という制約はあるが、リージョンフリーのプレーヤーあるしなあ、悩みながらも結局買わなかった。

ホテルに帰ってからは、ポスターセッションまで少し休憩することに。
以降のイベントに関しては、ふらぎ雑記帳に詳しくあるので、僕の方では画像を中心にアップしていくことにする。
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Award Banquetの様子(会場が暗かったので、あまり写真がありません)。徳川君も書いている通り、ハレット夫妻と同席させていただいたのだけど、そんな席での会話の一こま。
ハレット夫人「(徳川君に)あなたのお友達は結婚してるの?」
ふらぎさん「ええ、してます。」
ハレット夫人「あなたは?」
ふらぎさん「独身です」
ハレット夫人「私たちには、16歳の娘がいるんだけど・・・」
ふらぎさん「・・・・・(言葉に詰まる)」
ハレット夫人「いやあ、冗談よ冗談!すでに彼氏もいるわよ。」
ふらぎさん「・・・・(ちょっと、ほっとする)」
なんて、やりとりが。ハレット夫人はとても楽しく、場を盛り上げてくれていた。
徳川君ともども、家への招待を受けたわけだが、その広さが凄まじい。土地の大きさが17ac(エーカー)。そのうち10acは手つかずの自然らしい。その場でざっと計算してみたところ、すごい広さなのだが、正確には68796.55918㎡。坪数に直すと、約20000坪(正確には200810.9592坪)である。「広いわよ」と言ってはいたけど、個人の所有としては凄まじい広さである。オレゴンがどんな場所なのかは想像もつかないが、アメリカのスケールの大きさには圧倒される。

ディナーの後は、無礼講の打ち上げパーティー。皆、リラックスした様子で気軽に声をかけて、会話を楽しんでいる。
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大騒ぎで盛り上がっているところ。写真に写っているの野郎ばっかだなあ。ドレスアップした綺麗な女性も多数いただけに、もっと写真に撮っておけばよかった。学会中は、配布されたネームカードを首から下げていたのだけど、このパーティーでは知らない人間と交換するのが慣例。知っている人間に会っても、「どうも初めまして、なんて名前?」なんて挨拶を繰り返し、どんどん入れ替わっていくのでもう誰が誰だか。最後、僕は「Matthew Wood」という人間に。誰なんだ?
踊りの輪の中に入って騒いでいたら、徳川君に呼びにこられてしまった。芸祭に似た雰囲気で懐かしかったなあ。

部屋に戻ったのは、午前2時30分過ぎ。5時30分にモーニングコール(ウェイクアップコール)を頼んであったのだけど、ほとんど徹夜で朝を迎えることに。30分ぐらいの仮眠だったかな。
最終日まで、こんな風に盛り上がって、楽しいSVPだったのである。
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投稿者 corvo : 22:50

SVP最終日01

帰国した後に、最終日の様子をアップ。この日はオタワに来てから、初めて晴れた日で朝から気持ちがよい。でも、徳川君ともども寝不足気味でかなり朝が辛い。積極的に聞きたい発表がなかったため、書店をチェック。何点か古本を買い求める。セッションの休憩時間になると。ロビーに人があふれてくる。しばらく本を物色していると、トーマス・ホルツ博士が側に。以前から面識があったので挨拶をして、昨日のオークションについて話をしてみる。
「昨日、僕の作品にビットしているのを見たよ(実際は見てないけど、タイラーと徳川君に教えてもらった)。」
「そうなんだよ、でも落とせなくてさ」
「あの作品、プレゼントしたいんだけど。必要?」
「イエス、もちろん!」
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急いで部屋まで作品を取りに行き、無事贈呈することが出来た。作品を持ってもらい、博士をパチリ。彼は実はとんでもない○○○オタクである。○○○の中は想像に任せるとして、しきりに「それはシークレットなんだ」と言いながら、本当に楽しそうに○○○の話題を喋る喋る。おかげで研究についての突っ込んだ話は、まったくしなかったのである(出来るほどの話題も英語力もないのだけどね)。

その後ブランチを済ませて、徳川君とタクシーで博物館へ。今日からリニューアルオープンということで、けっこうにぎわっている。SVP参加者は無料で入場できるのが助かる。
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展示室で最初に出迎えてくれる、ダスプレトサウルスの全身骨格。レプリカといっても、見るのは初めて。
ここの博物館は開館150周年であり、その事業として大きくリニューアルを進めているようである。古い建物を使った改築を繰り返しているため規模はそれほど大きくないが、質の高い標本がコンパクトに展示されている。
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これほど充実した角竜の全身骨格の展示は、なかなかお目にかかれないだろう。徳川君も自身のブログで書いているが、スティラコサウルスの復元骨格の格好良さ、質の高さは特筆に値する。
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鳥脚類も所狭しと並んでいる。少し、組み立てに無理があると思われるものもあるが、数は少ないながらも一つ一つの標本に見応えがある。
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エラスモサウルスとアーケロンか。ダイナミックな展示で、照明が当たり天井に映るシルエットも美しい。
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水棲適応した生物のコーナー。上野の国立科学博物館よりも規模は小さいが、展示はカナダのほうがずっと魅力的に見える。標本自体も見やすい。
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ジオラマの展示。僕自身、ジオラマにはほとんど興味がないのだけど、スカルに群がる哺乳類など、ぴりりとスパイスの効いた展示が楽しい。
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2階に上がると哺乳類中心の展示なのだけど、ムカシクジラの復原骨格を1階と2階の両方から観察することができる。特に背中側から見ることが出来たのは収穫だった。この角度からは、なかなか見ることができないのである。
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このジオラマが非常に良く出来ている。よくキャプションを見てこなかったのだけど、ブロントテリウムか。

古生物だけでなく、現生の生物の展示室も別のスペースにある。
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ジオラマに合わせて作られたと思われる剥製の数々。実に生き生きとしていて、自然なポーズをとっている。ただの飾り物ではない気品と、生命に対する敬意があふれている。

最終日編、長くなるのでちょっとこの辺でブレークタイムに。
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投稿者 corvo : 17:45

2006年10月23日

帰国しました

本日、午後7時30分に帰国しました。
シカゴからの便が、約2時間遅れの出発で帰宅が遅れました。とりあえず、何事もなく無事です。
最終日の様子と帰路の話は、後日アップします。
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投稿者 corvo : 23:34

2006年10月21日

SVP3日目オークション編

いよいよオークション編である。
このオークションはSVPへの寄付が目的であり、出品者はその商品の金額を受け取る事はない。今回、僕は自作の版画を5点と絵本を1冊、オークションに出品したのである。
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会場前は、始まる前から凄い熱気。ここもラッシュアワーのようになっている。
オークションには二種類あって、サイレントオークションとライブオークションだ。サイレントオークションとは、商品と同じに置いてある書類に各自が希望落札価格を書いていくのだけど、制限時間内までなら何度でも高値を更新することが出来る。カウントダウンの始まる最後の最後は、落としたい商品にぴったり張り付いて、一番高い値段を最後に書いたものが勝者である。ネットオークションのリアル版といって良いかもしれない。
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こんな感じで多数の商品が並べられている。自分が欲しいものがあれば、すかさず値段を書いて入札する。次、廻ってきたときには、値段が書き換えられていることもしばしば。欲しければ、制限時間内まで、しつこく競るしかない。最後は人間同士の駆け引きである。

サイレントオークションが終了すると、次に始まるのがライブオークションである。これは説明することもないだろう。
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サイレントオークション中にも、ライブオークションに出品される商品が展示されている。これらを見ながら、自分の中で値段を決めておくのである。今回のオークションで僕が一番嬉しかったのは、版画作品が全てライブオークションに出品されたことである。これは出品者が希望するものではなく、オークショニアが盛り上げやすいものや、大型で高額な商品を選ぶのである。僕にとっては最高のプロモーションにもなり、これだけでかなり満足してしまったのも事実である。
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ライブオークションのもう一つの目玉は、オークショニアのコスプレである。去年はスターウォーズで、今年は007。色々小ネタも仕込んであるらしいのだけど、詳しくない僕には今ひとつピンとこなかった。でも、会場の雰囲気は最高潮に盛り上がった。
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僕の版画も登場。いくらになるか傍観者として楽しむ。実際の値段よりも安かったが、何度も競ってくれる事は素直に嬉しい。
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盛り上げるためには、お馬鹿なアイテムも選ばれる。これは股間のところにSVPのシンボルマークが入った、女性用のTバックパンツ。煽られたから、ただ馬鹿なのか、140ドルという馬鹿馬鹿しい値段で落札。楽しむときは、とことん楽しむ。面白い。
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これが今回の目玉。スティラコサウルスの頭骨レプリカ。最終的には8000ドルぐらいだったろうか。落札者がどうやって持ち帰るのか知らない。
僕の作品は全体に安めの値段だったけど、欲しいと言ってくれる人がいることは、とても嬉しい。
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終了後、オークショニアたちを記念撮影。かなり長時間ポーズをとってくれていた。プロフェッショナルである。
そんなこんなで、参加の主目的の一つであるオークションが終了したのである。
今年も、多いに楽しめました。何も落札出来なかったのだけどね。
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投稿者 corvo : 21:04

SVP3日目

オタワに来てからずっと天気が悪い。ここは五大湖が近いこともあり、湿度をわりと感じる。泣き出しそうな空。
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ホテルの窓から見える景色は、絶景とはいかないが道路の広さや、整然とした町並みを見る事が出来る。
昨日は風呂場で寝てしまうほどに疲れていたのだけど、朝早くに目が覚めてしまった。このblogを書いたりして、徳川君が起きてくるまでの時間を過ごし、朝8時30分過ぎに朝食を摂るためとセッションを聞きにいくために、ようやく部屋を出た。午前中はそれほど興味のある発表もなかったので、書店の出店で古本を探す事に集中していた。そんなにたいそうな買い物をしたわけではないのだけど、貴重な資料をいくつか入手することができた。
出店が並んでいる場所には書店だけではなく、造型関係の出店もあり、今日はそのうちの一件に声をかけてみた。
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タイラーの復元ほどの正確さはないが、骨格図や現生のライオンの解剖図などを参照に作業をしていたのに興味を持ったのである。
造型つながりということで徳川君を紹介したところ、色々突っ込んだ意見の交換ができたようだ。とても明るく親切なナイスガイである。サイトはここ
その後いくつかの発表を聞き、ランチをホテルの外のレストランへ食べにいったのだけど、これがけっこう美味かった。フライドポテトにフライドチキン、それらをケチャップやちょっと甘いソースで食べるだけなのだけど、胃にもたれることもなくすんなり完食できた。値段も高くなく、満足なランチタイムだった。

午後からもいくつかの発表を聞いたのだけど、興味深いものはあまりなく。部屋へ帰って過ごす時間が長かった。
夕方になったところで、ポスターセッション会場へ顔を出してみた。
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今日もすごい混雑で熱気が感じられる。面白いポスターもあったのだけど、なんとなく感覚で面白いと感じる、という程度の認識なので、ここで伝えられるほどのレポートは何も書けない。でも日本人発表者へは、突っ込んだ質問をして、有意義な時間を過ごす事が出来た。
今日はここでサプライズが。セッション会場の近くで、座っていたスタウト氏に会ったので、思い切ってサインをお願いしたところ快く書いて(描いて)くれたのである。
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最初は徳川君リクエストのアロサウルスを、僕にはアパとサウルスを描いてくれた。サインとは言うものの、一枚の絵画として完成した素晴らしいものだった。ゆっくりと時間をかけて描いていたのだけど、非常に美しく質の高いプロフェッショナル線である。
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普段、描いてもらうこことが少ないだけに貴重な体験で、本当にうれしかったのである。

そして、今日は待ちに待ったオークションの日。
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一度、部屋に戻って、荷物を軽めにし会場へ向かったのである。盛り上がったオークションの話は、次のエントリーに続きます。乞うご期待ください。
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投稿者 corvo : 13:36

SVP2日目

去年、参加したときはホテルが会場から遠く、毎朝タクシーで通わなくてはいけなかったのだけど、今年は会場とホテルが同じ建物の中にあり、非常に快適である。ちょっと疲れたら部屋で休んだり、忘れ物を取りに行ったりすることができる。昨年と違うのは、二つのホテルOattawa MarriottとCrown Plaza Ottawaの両方に、会場が設定されていることである。これらのホテルは地下で繋がっており、外へ出る事なく移動する事が出来る。また、地下街がショッピングセンターのようになっていて、買い物や食事が出来るようになっている。
でも、出来れば一つの建物で、すべての発表をみることが出来るようにしてほしいし、口頭発表の部屋が二つのフロアに分かれているのはとても不便である。自分の聞きたい発表を選んで部屋を移動する事が多いのだけど、フロアが分かれていると、素早く移動する事が出来ずロスが大きい。

SVPのもう一つの楽しみは、書店を中心としたショッピングである。これもちょっとがっかりしたのだけど、目当てにしていた古書店が一件、来ていなかったのである。書店の並ぶ会場も狭く、少し人が増えると大きく混雑してしまう。去年はあった骨格標本の店もなく、ちょっと寂しい感じのする出店コーナーだった。
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これが書店などが集まっている場所。廊下を利用しているので、さすがに狭い。

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これは僕らが泊まっている部屋の様子。有料なのだけど、インターネットにつなぐ事が出来るし、広さも十分で快適な部屋である。シャワーのお湯も問題ない。

朝食は地下の売店で、サーモンサンドイッチを買って食べる。サンドイッチが4ドルで、コーヒーが無料で付いてくる。なかなか美味い。
午前中に開かれたPreparators symposiumでタイラーが口頭発表を行うので、それを聞きに朝8時30分に会場の部屋へ向かう。タイラーの発表内容は「Reconstructing Nigersaurus Taqueti」(ニジェールサウルスの復元)で、まず不完全な骨格を精密に復元し、それらをもとに軟組織の復元を行っていく。頭部から頸部の途中までなのだけど、そのプロセスの丁寧さと正確さ、科学的データの積み重ね、全ての作業にいっさいの妥協が感じられない。膨大な時間と手間をかけて作られていくその復元は、科学的な正確さと美しさを極限まで追求したものである。これだけの復元模型を日本で見る事は出来ない。写真などを紹介出来ないのは残念だが、タイラーが超一流の復元アーティストであることを、改めて認識した発表内容だった。
お昼前、タイラーに会う事ができたので、一緒にランチをとることにする。その前に、彼に僕のプリントを進呈しようと思い、宿泊している部屋まで来てもらった。
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拙い英語で、さっきの発表に質問をしたり、色々と情報交換をしているところ。彼にはいくつかある中から、版画を1点選んでもらった。
ランチは地下にあった日本食ファーストフードでうどんを食べる。タイラーは焼きそば(どうみても焼うどん)。徳川君は鳥丼(ご飯の上に炒めたチキンがのっているもの)。これがけっこう美味かった。

午後からはポスターセッションを見に行く。ポスターによる発表では、発表者が側についているので、(英語ができれば)時間をかけて質問をしたりディスカッションすることができる。日本人の発表者も多いため、そんな時は日本語でじっくりやり取りできて面白いのだけど、内容が難しいことには変わりない。それでも多くの情報を吸収することができた。
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ポスターセッションの様子。ラッシュアワーのように混雑していて、とにかく暑い。

夜の食事は、ホテルの近くのチャイニーズレストランへ数名を出かけた。まあ、何とも言えない味。少しずつ何かが足りなくて、煮え切らない中途半端な食べ物。食べられないほど不味くはないけど、美味いとはいけない、そんな感じだった。とにかく眠くて、何度も落ちそうにある。(怪獣)オタクの会話にはついていけません。
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投稿者 corvo : 04:34

2006年10月20日

SVP1日目02

ちょっとさかのぼって、旅程の様子から。
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左の写真はシカゴの空港で、到着ターミナルから発着ターミナルまで移動するためのモノレールの車内。成田はよく晴れていたが、シカゴは曇りで時折雨もぱらつく生憎の天気。オタワ行きの飛行機で飛び立つと、眼下は厚い雲で覆われていた。オタワに到着しても曇っていて、あまり天気がよくない。入国で時間がかかったのは、抜き打ちの検査だったらしいのだけど、旅の目的は?、所持金の金額は?、仕事は何か?、帰りのチケットはあるのか?等々、しつこく聞かれた。学会への参加となると観光とも違うし、発表をするわけではないので仕事でもない。荷物の中身をすべてチェックされるのはわかるが、持っていたデジカメのデータの中身までチェックされるとは思わなかった。
前日のオタワ行きの便はトラブルがあり、何人かの参加者は予定通り着けなかったらしい。成田を出た後に急病人が発生してアンカレッジに緊急着陸、その後シカゴに向かうも乗り継ぎに間に合わず、一日足止めを食ってしまったということだった。僕らの便は幸いトラブルがなかったので良かったが、そんなことになっていたらオープニングレセプションに参加することは出来なかった。飛行機は何があるか分からない。

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今回のレセプション会場になっている博物館は、後で聞いたところリニューアルオープン前なのだという。前回と同様なら、食事や飲み物を持って展示室にも入れたのだけど、今回は厳しく規制されていたのが少し残念。そのため、飲食できるところが限られて、ホールの混雑に拍車をかけていたようである。
この会場で出会ったのが、アーティストのマーク・ハレット氏とウイリアム・スタウト氏。どちらも気さくな人柄で、こちらの拙い会話にも快く応じてくれた。どちらも、日本でもよく知られた古生物アーティストである。
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左が自作のポスターとマーク・ハレット氏。右が同行者の徳川君と肩を組む、ウイリアム・スタウト氏。

この会場でどうしても会いたかったのが、友人のタイラー。彼はシカゴのポール・セレノの下で復元の仕事に携わっているテクニシャン(技官)で、復元アーティストとしても非常に優れた腕を持っている。
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写真は彼の制作した復元模型で、今年の4月にネイチャー誌上に掲載されたもの。日本の新聞などでも報道されていたので、この模型の写真を見た事がある人は多いかもしれない。
彼には、今僕が企画しているプロジェクトに参加してほしいので、その主旨を説明して快諾してもらった。内容はまだ秘密です。
徳川君のふらぎ雑記帳でも、SVPの様子は公表連載中です。こちらもよろしく。
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なかなか書く時間がとれなくて、更新遅れ気味です。応援よろしくお願いします。

投稿者 corvo : 19:44

2006年10月19日

SVP1日目

日本時間で10月18日の16時55分に成田を出発。若干予定よりも早めにシカゴに無事到着。
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成田から見るユナイテッド航空の機体。今回は747-400であまり設備は良くなかった。映画のモニターまで遠く、ほとんどまともに映画を見る事が出来なかった。
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シカゴの空港にて、到着ターミナルから出発ターミナルまで移動しているところ。手作りのベンチが味があって、なかなか楽しい。相変わらず、アメリカでのセキュリティチェックは神経質である。
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シカゴの空港内にはブラキオサウルスのレプリカ標本が展示してある。これは今年の5月に閉鎖された、お台場のダイナソアファクトリーに展示されていた標本と同一のものである。

シカゴでの乗り継ぎはスムーズに行ったのだけど、オタワの空港でハプニングが。よほど怪しい人間に思われたのか、しつこくセキュリティチェックを受ける。すべての荷物をチェックされ、ホテルに向かう時刻が若干遅れてしまった。空港からタクシーを使い、ホテルに着いたのが午後8時30分。そこからオープニングのレセプション会場であるカナダ自然史博物館まで、徒歩15分の道のりを歩いていく。
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レセプション自体、午後7時からのスタートだったので、すでに活況を呈している。いろいろと貴重な出会いがあったのけど、それはまた後日に。
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カナダからの更新です。応援よろしくお願いします。

投稿者 corvo : 13:11