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2006年2月28日

Tyrannosaurus skull & head 13

先日の予告通り、全体の完成画像の紹介。クライアントから快諾いただきました。
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Tyrannosaurus skull & head」 55x60cm 紙にアクリル。今回も、紙はアルシュのホットプレス(極細目)。使用した絵の具は、チタニウムホワイト、ローシェンナ、イエローオキサイド、ローアンバー、バーントアンバー、バーントシェンナ、カドミウムレッドライト、マルスブラック。
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歯のディテール。このサイズだと、モニターの解像度にもよるけど、おそらく原寸よりも大きいはず。
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下あご。唇と歯の間に、上あごの歯が収まるスペースが見える。
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眼のディテール。前回、アップした画像から、ほんの少し手を入れている。
今回の画像は、デジカメからではなく、フラットベッドスキャナでデータ化したものなので、鮮明に見てもらえると思う。

これからJRの車内広告や、駅構内でポスターとして展示される予定です。
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 色はこっちの方が、正確ですね。(デジカメ画像)
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投稿者 corvo : 20:03

2006年2月27日

Tyrannosaurus skull & head 12

今日、正真正銘の完成。骨格に重点的に手を入れる。
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全体に明るくする。ホワイトにマットメディウムを加えて、透明感のある色彩をのせていきながら、下にある色味を生かしていく。
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歯もディテールアップ。
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頭骨の骨は非常に薄く、ばらばらになる。大きさのわりに、とても軽い。
次は、きちんとした筋肉の復元をしたい。これは、生体の復元よりも、はるかに難しい。順番としては、逆なのだけどね。

このポスター原画を使用するイベントのお知らせです。
「SCIENCE OF DINOSAUR 恐竜の科学展 〜化石・骨格・ロボットで蘇る恐竜の世界〜」
2006年4月27日(木)〜5月7日(日)
会場:大丸東京店 12階特別会場
内容としては、恐竜の化石(部分)、恐竜の全身骨格のレプリカ、ココロ社製の動刻などの展示です。
物販の方で、原画の展示販売などする予定です。
このblogで紹介してきた、ポスター原画も出展予定です。
本当は、ここで原画の全体を紹介したいのだけど。
明日、クライアントと打ち合わせなので、確認してきます。
もちろん、これまでのプロセスの公開は快諾してもらっています。
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投稿者 corvo : 18:41

2006年2月25日

Tyrannosaurus skull & head 11

今日、ほぼ完成まで持っていくことができた。
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朝の状態。全体の構図を考えると、どうしても左上に何か欲しくなり、頸椎、胴椎を追加しようと思う。
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鉛筆で画面に直接、下書きの線を描く。それぞれの骨のサイズを計測して、描き込んでいく。椎骨の部分は、スーの論文を参考にしたため、今回もキメラになってしまった。
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頸椎と第八胴椎の一部まで。これで全体の構図が落ち着いた。
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生体復元図の部分にも、少し手をいれる。
もう少し、ディテールを整えて完成の予定。ちょっと完成までに、時間がかかってしまった。締め切りまでに間に合ったのだけど、他の仕事が押してしまっている。そろそろ確定申告もやらないと。
全体の画像は、ポスター完成まで待ってください。イベントの詳細も、近々にお知らせします。
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投稿者 corvo : 23:51

2006年2月23日

Tyrannosaurus skull & head 10

ほぼ、生体復元が出来上がった。
口の中の空間を描くことに、かなりの時間をとられた。難しかった。欲を言うと、もうすこし濡れた感じがほしいところ。
皮膚に少し模様をつけるかどうかも検討中。メタリックなつやを表現したいのだけど、難しいなあ。口のまわりの皮膚には、数々の傷跡を残してみた。おそらく成長するまでに、同族で何度も争った痕という設定である。
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頭部の生体復元の全体像。この密度と大きさで、全身描いたら迫力あるだろうな。およそ1/5ぐらいのサイズなので、全身だと2.4mになる。やってやれないことはないサイズ。しかし、全身のウロコを描くことを考えるとぞっとする。
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口の中。歯茎、舌の感じは、ワニを参考にしている。これまでの復元では、大きく歯をむき出しにする姿で描かれていたが、陸上に生息する生物の口がきちんと閉じないということはありえない。今回の復元では、唇によりきちんと上下の顎が閉じ、歯も剥き出しにならないことを前提にしている。
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眼の周囲。これ以上、ズームすると、タッチのあらが目立つのでここまでで。眼をいれると、一気に生き物らしさが増してくる。
頭骨と背景に手を入れて、週末には完成まで持っていってしまおう。
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投稿者 corvo : 23:44

Tyrannosaurus skull & head 09

昨日の朝から、口に取りかかっていたのだけど、夜からネットの調子が悪く更新が遅れてしまった。
KDDIの光通信を利用しているのだけど、どうも接続が不安定で、ネットにつながったり、つながらなかったり。実際、今日の午前中にはサーバー側でトラブルあったようなのだけど、それプラスうちの機器にも問題があるかもしれない。
土曜日には専門業者が点検に来てくれる予定。サポートサンターにもすぐ電話がつながり、対応も非常に丁寧。リンゴのマークのサポートセンターの対応とは雲泥の差である。今は、一応ネットの接続状況は安定している。

で、口である。
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これは、昨日の夜の段階。口の中の参考資料に、なかなか良いものがない。現生の生物だと、鳥かワニを参考にするのだけど、鳥には歯がないし、ワニには唇がない。それでも、参考になるのはワニだろう。大きな顎に、巨大な牙。
ナショナルジオグラフィック1996年6月号のイリエワニの記事に、口の中を見せるワニの写真があり、これが非常によい資料になった。復元画の仕事において、資料の存在は非常に重要である。また、どんな資料が必要かを、判断しなくてはいけない。おかげで作業中は、作業している周りに資料が山積みになってしまう。この資料を見る時間が楽しく、ついつい時間をとられてしまうことも、しばしばである。
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前回のblogで紹介した、信善くんの模型をちょっと改造。改造といっても、練り消しで整形した唇をつけているだけ。しかし、これで一気にイメージをつかむことができた。
今日の段階でかなり完成に近づいてきたので、後ほどアップします。
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投稿者 corvo : 16:26

2006年2月22日

Tyrannosaurus skull & head 08

今日の昼間は、ワンフェスに出展した後、東京に滞在している、造型師の竹内信善くんが遊びにきてくれた。先週の土曜日に遊びきていた徳川くんとも、共通の友人である。
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写真に写っている模型は、信善くんが制作し販売している、ティラノサウルスのヘッドモデルである。立体の感じや、光のあたり具合を見るのに、とても役立っている。僕の描く復元とは全く違うものではあるが、各部の作り込みやボリューム感が参考になる。まだ、在庫があるらしいので、欲しい方は彼のサイトへ是非。
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彼が信善くん。僕より10歳以上若いが、造型師としてフリーで仕事をしている。四国在住。
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話をしながら、どんどん手を入れていった。ひたすらウロコを描きまくる。しわ、たるみ、皮膚に残った傷などのディテールをつめていく。夕方の作業はここまで。
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こちらが、現在の状態。口の中まで、手を入れ始めている。ここが、とても難しい。何度も絵の具でデッサンを取り直し、信善くんの模型も参考にしながら、試行錯誤を重ねた。明日は重点的に口の中を描き込む予定。ここができれば、後は一気に完成までもっていけるだろう。
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ウロコはもう一息。口のリアリティが出せるかどうかで、この絵の出来が決まってくる。今から無理をしても、結果は良くないと思うので、ゆっくり休んでから朝から仕事を再開する。
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投稿者 corvo : 00:09

2006年2月21日

Tyrannosaurus skull & head 07

昨日の午後から、ポスター用原画の制作。ひたすらウロコを描き続ける。
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前回に比べて、ずいぶん生物らしくなってきた。
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すこし寄ったところ。結局、ウロコは一つ一つこつこつと描いていくしかない。過去に、なんとか効率よく描けないかと色々試したのだけど、面相筆で一つずつ描くのが一番正確で美しいという結論に達した。光のあたる方向、ウロコの大きさに変化を与えていく。そのときに、大きな立体感、動きを念頭に置いておかないと、ばらばらな感じになってしまう。
今日のうちには、生体復元を完成させたいところである。
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投稿者 corvo : 11:15

2006年2月20日

Tyrannosaurus skeleton 05

ディテールが見たいと言う、リクエストがあったのでアップ。
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顎と歯。
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眼窩。
一種類のペン先で、太さの違う線描を描いている。ロットリングに比べると、つけペンは毛筆で描くような感覚かもしれない。ここ数日、ペンでの作業が続いたのだけど、筆を使う動作とは手の動きがかなり違う。さすがにアクリルの仕事と、同時並行で進めるのは難しかった。
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投稿者 corvo : 13:34

Tyrannosaurus skeleton 04

頭骨のモノクロイラストが完成。良いペースで描けた。
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スタンをモデルにしているが、これもある種のキメラとなっている。写真で撮影したものは、情報の多くが抜け落ちてしまうので、そのままでは絵を描くモチーフにはならない。多くの資料を組み合わせて描くため、どうしても色々な部分が混じり合ったものになってしまう。
ティラノサウルスは良く知られているわりに、記載された論文や資料が少なく、とても復元画難しい恐竜の一つだと思う。
僕自身もまだ、捉えきれていないというのが正直なところである。
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投稿者 corvo : 11:07

Tyrannosaurus skeleton 03

ついでにというか、なんというか、こんなものも描いている。
いい加減、手の痛みが限界にきたので、今晩はこれで終了の予定。できれば、完成させたかったが、質の悪い線を引きたくないのでここで止めることにする。
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描いているのは、おなじみスタンの頭骨。今回はロットリングではなく、インクにつけペンで制作している。ロットリングと違い、線に強弱をつけられるためコントロールがうまくいくけば、幅のある表現をすることができる。ティッシュは常にペン先をきれいに保つために欠かせない。
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紙のサイズはB4で、BBケントの細目。ペン先はブラウゼの文字速記用。インクはホルベインのスペシャルブラックを使用している。つけペンで描くと、インクが盛り上がり、画面を手で触ると描線の盛り上がりを感じることができる。
大好きな素材の一つである。
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投稿者 corvo : 00:01

2006年2月19日

Tyrannosaurus skeleton 02

骨格図が完成。納得のいかない部分もあるが、今の段階ではバランスのとれたものになったと思う。
恐竜の中でも比較的、保存の良い標本が多く、良く知られているティラノサウルスであるが、完全な一個体が発見されているわけではない。スーやスタンと呼ばれる、非常に保存の良い標本があるが、大きさの違いや、それぞれの骨格の特徴に差異が見られたりする。なので、今回の骨格図もいわばキメラのようなものだと考えてほしい。
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1/20の縮尺で制作。全長、およそ60cm。
昨年末、このblogで紹介したTyrannosaurus is fatの生体復元を裏付ける骨格図になったと思う。
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投稿者 corvo : 16:27

2006年2月18日

Tyrannosaurus skeleton 01

今、急遽ティラノサウルスの骨格復元図を描いている。
制作中のポスター原画と同じイベントなのだけど、新聞広告用にモノクロの骨格図を貸してほしいということ。しかし、手元にそう都合良く適したものがあるわけでなく、昨日から描きおろしている。これまでティラノサウルスの正確な骨格図を描いたことがなく、いつか描こうと思っていたので良い機会である。
正確といっても、複数の標本を組み合わせて描くことになるので、どこまでできるか難しいところである。
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今日は午前から、友人の徳川くんが来宅。明日のワンフェスに出展するため、上京したついでに遊びにきてくれたのである。
といっても、こちらは仕事をしながらのおしゃべり。彼と話をしながら、骨格図の下書きを鉛筆で描いてしまう。時々、復元についてのディスカッションもできるので楽しい。
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0.2mmのロットリングでペン入れを始める。修正したくないので、慎重に線を選んでいく。
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今、現在の制作途中。やはり時間がかかる。集中力と根気の勝負。
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ディテール。骨の数と長さの計測に時間がかかる。
今晩はもう少し、がんばります。
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投稿者 corvo : 23:37

2006年2月16日

Tyrannosaurus skull & head 07

今朝になって画面を見ると、どうも違和感を感じる。
どうやら眼の位置が高すぎるようだ。急遽、1cmほど下に下げる。
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カドミウムレッドライトの線描で、正しい位置を探る。まったく違った色味を使うことで、より明確に正しい線を見つけることができる。
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修正後。こっちのほうがしっくりくる。さらに眼以外の部分も描き込む。
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眼の周り部分のアップ。午前中の作業でここまで。午後から、別の作業に移る。これも、このポスター原画と同じイベントのものである。急なオーダーだったのだけど、中途半端なことをやるより、描きおろしたほうが良いと判断して、新たに制作している。もちろん、このblogで紹介しているものも使用し、次のものは他の広告媒体用に使うためである。
もうすぐ、このイベントについては、詳細をお知らせできるので、ご期待ください。
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投稿者 corvo : 23:41

2006年2月15日

Tyrannosaurus skull & head 06

今日から、生体復元も始める。
ラフに面相筆でドローイングしていく。
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骨を描くよりも、何倍も難しい。筋肉、皮膚、色と表現しなくてはいけない要素が一気に増える。
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画面にテクスチャーをつけるために、ちょっと乱暴なことをする。ヘビーゲルとマットメデュームを練ったものを、ペインティングナイフでつけていく。比較的透き通っているため、下地の色に影響を与えることはない。削ったり、盛り上げたりを、何度か繰り返す。
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テクスチャーをつけた画面の上から、鱗を描いていく。大きな立体感を損なわないように、光の方向に気をつけながら、絵の具を置いていく。
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鱗のディテール。地道に一つずつ描いていくしかない。何度か絵の具の層を重ねて、透明感をだしていくつもり。今回は試してみたいことがあるので、しばらく試行錯誤が続くかもしれない。
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投稿者 corvo : 23:05

2006年2月14日

Tyrannosaurus skull & head 05

今日も、仕事場の片付けがおしていて、なかなか制作時間がとれない。
昨日、けがをした足の状態を見るため、整形外科病院へレントゲンを撮りにいってきた。腕を折ったときにお世話になった病院なのだけど、非常に評判が良く大変混んでいる。幸い骨に異常はなかったのだけど、ここでもかなりの時間をとられてしまった。

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今日の状態。背景を中心に手をいれている。かなり、はっきりと立体感が出てきた。
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アウトラインをどこに決めるかは、とても難しい。ほんの少しのずれが、形を狂わせてしまう。
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ティラノサウルスの歯は、とても厚みがあり太い。そして、生えている場所によって形態が違う。歯ひとつとっても、おろそかにはできない。
頭骨は、もう少しで完成する予定。
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投稿者 corvo : 23:39

2006年2月13日

Tyrannosaurus skull & head 04

昨日、日曜日、仕事場の片付けの前に、少し制作した。
前日から、あまり進んでいないが、暗部をさらに描き込んでいる。
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特に下あごに重点的に手を入れている。
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化石の色を表現するか、白い骨を表現するか、ちょっと迷っているところである。
どちらにするかで、歯の色も大きく変わってくる。
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投稿者 corvo : 22:00

魔の月曜日

やはり、月曜日には魔が潜んでいるのかもしれない。
今日もアクシデントが。
仕事場の整理も、ようやく形になってきた。でも、まだもう少し片付かない。
今日も朝から、ホームセンター通い。棚に使うための合板を買いにいったのだが、ちょっと商品をチェックするために、パーティクルボードに手をかけたのが運の尽き。こいつはかなり重い。ほかの合板と同じように、幅が90cmあると思って引き出したら、60cmしかない。勢い余って、左足の人差し指と中指の上に落下。激痛が走る。
指は動かせる、感覚もある。しかし、時間がたつにつれ増す痛みと腫れ。とりあえず、アイシングで様子を見ることに。
何故、こうも月曜日ばかりに集中するのか。
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まだ、片付いていない。
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棚を追加して、整理しなおしている作品収納部分。
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投稿者 corvo : 21:45

2006年2月11日

Tyrannosaurus skull & head 03

パソコンもクリーンな状態になったところで、仕事場も劇的に使いやすくなるよう、大掃除をしているところ。それでも手を休めることはしたくないので、雑踏のような中で制作を続けている。もともと、ごちゃごちゃしたところが好きなので、気も散らず集中することができる。

ティラノサウルスは、今日も頭骨を描き込んでいる。さらに楽しくなってきた。
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色はこの写真で、おおよそ正確である。このカメラ、ズームしていくと露出が変わるせいか、色がかなり暗く写ってしまう。
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少し寄ったところ。今日は、暗部からの描写を中心に進めている。暗部は描くときは、薄く溶いた透明色を、何層にも重ねて描いていく。いきなり黒く塗りつぶしてしまっては、その対象の持つ固有の色彩を失わせてしまう。陰を描くときは、特に慎重に絵の具を置いていく必要がある。実は、僕は暗部を描く方が好きである。幅の狭いトーンのなかに、豊かな色彩を与えていくことに醍醐味を感じる。とにもかくにも、今、とても楽しい。
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さらに寄ったところ。まだまだ描き込まなくては。後、一日ぐらいで頭骨を完成させたいと思っている。
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投稿者 corvo : 23:55

模様替え

ここのところ、更新遅くてすみません。来週から期待してください。

今日、明日とで、仕事場のおおがかりな整理をしている。作品の置き場所が手狭になってきて、棚を追加で作らないとどうにもならなくなってきたのである。朝から、友人に手伝いにきてもらっている。友人というのは、我が家を設計してくれた建築家で、大学の同級生だ。
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これが今の状況。どうにもすごいことになっている。でも、これをやっておかないと、仕事に支障が出てしまう。複数の仕事をスムーズに進めるためには、広い場所が必要だ。
明日には、すっきりとした仕事場で、制作にとりかかれる予定である。
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投稿者 corvo : 19:02

2006年2月 9日

Tyrannosaurus skull & head 02

パソコントラブルのおかげで、更新がとびとびになってしまった。ちょっと悔しい。
どうしてもコンピューターとインターネットに依存している部分が大きいので、トラブルは結構こたえる。
まだ、デジタルで制作していないぶん、痛手は少なかったが、精神的なダメージの方が大きいかもしれない。

気を取り直して、ポスターの続きを。
頭骨の部分を重点的に進める。ゴールデンのエクストラヘビーゲルとマットメディウムと、チタニウムホワイトを混ぜたもので描き起こしていく。メディウムを混ぜたのは、ホワイトの絵の具だけでは柔らかすぎるのと、チタニウムホワイトの白すぎる強さを和らげるためである。ちょうどよい具合になり、油絵の具のシルバーホワイトに近い感触で描いていくことができた。僕は油絵を描いていたので、色を塗るという感覚よりは、置くという感覚の方が強い。絵の具の程よい固さが、面白いマチエールになり、描いていて楽しい。
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頭骨全体。
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少し寄ったところ。ホワイトで描き起こして、透明色の褐色を塗り、またホワイトで描き起こしを繰り返す。この作業は油彩でグレーズと呼ばれる技法である。
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さらにアップ。絵の具が立体に立ち上がっているのが、少しわかると思う。
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化石でいうと、大分クリーニングが進んできた気分。こうなってくると、俄然描くことが楽しくなってくる。
パソコンのセットアップも、徐々に進めていかなくては。まっさらなハードディスクをインストールしたので、むしろ清々しいぐらいの気持ちよさ。でも、データは戻ってこない。(業者に出すかどうか検討中)
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投稿者 corvo : 23:49

2006年2月 7日

Tyrannosaurus skull & head 01

ここのところティラノサウルスと、電子機器トラブルが続いている。しかも、電子機器にトラブルが起きたのは、どちらも月曜日だった。今年は月曜が鬼門か!?パソコンの方は、明日、強力な援軍が届くはず。

今回のティラノサウルスは、ポスターに使用される予定なので、迫力ある画面(月並みな表現だが)を目指す。
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画面の上に写真のコピーを並べて、イメージを確認する。このコピーは転写に使用するので、実際の構図は左右逆になる。
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コピーをいつものファンシープリントを使って転写。ざっくりと描写したようなタッチを残す。
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転写したあとのディテール。
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アクリル絵の具(ローシェンナ、イエローオキサイドを混ぜたもの)で、画面全体を塗りつぶしていく。薄くのばしたアクリル絵の具は透明色なので、転写したイメージは透き通って残る。
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次に、明るい部分から描き起こしていく。絵を描く作業も、本来あるべき形を掘り出していくようなものである。その画面にあるべき姿を見いだし、素材(絵の具や紙)の特性を生かしながら、イメージを浮かび上がらせていく。横向きの頭骨は骨のままだが、手前の頭骨は生体復元になる予定。頭骨をベースに絵の具で復元していく。
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投稿者 corvo : 23:29

クラッシュ

昨晩、パソコンのメインマシンがクラッシュ。起動ディスクをマウントしなくなってしまった。
ノートン先生を試すも駄目(やらないほうが、ましという話も数多い)。
ここのところ、バックアップをとっていなかったため、被害は甚大。8月までのデータはあるのだか、ここ半年ほどのものがなくなってしまった。なくなったといっても、実際はまだハードディスクのなかに残っているはずなので、一筋の望みを託してディスクウォーリアを発注。ついでにデータ復旧業者も、ネットで検索してみる。
データがなくなってしまうと一番困るのが、メール、住所録、デジカメ画像である。
スキャニングした画像データは、増設したハードディスクに入っているので無事なのだけど、起動ディスク内の書類をバックアップしてなかったのは、あきらかに僕のミス。
まさか、ほとんど何の前兆もなく、カーネルパニックの後の再起動2回で、マウントすらしなくなるとは。
ちなみにOSは、Panther(10.3.9)。

まあ、じたばたしてもしょうがないので、ある程度、楽観視しています。
しばらくblogの更新が滞ったり、メールでの返答が遅れるかもしれませんがご了承ください。

投稿者 corvo : 09:32

2006年2月 5日

日本古生物学会第155回例会 in 京都1

週末、土曜日の朝から、京都へ向かって出発。日本古生物学会の例会に参加するためである。
3日から始まっていたのだけど、金曜日は非常勤講師の日であり、重要な発表は土曜日に集中していたため、4日からの参加となった。移動時間の関係で、午前中の講演は聞くことが出来なかったが、12時前には会場の京都大学へ着くことが出来た。
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途中、米原付近で雪のため、新幹線の速度制限があったのだが、京都へ着くと寒いながらも、天気が良く気持ちがいい。寒さを演出するように、ときどき雪花が舞う。
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講演会場になっている、京都大学の時計台。受付を済ませる。いつも思うのだけど、一般参加と学会会員参加で、料金に差がついてないのはおかしいと思う。もっとおかしなことに、以前は一般参加のほうが、料金が安く設定されていた。学会会員は年会費を負担しているのだから、少し参加費を低く抑えても良いと思う。実際、海外のSVPでは、会員と一般参加では料金の設定が違うのである。
事前にプログラムで分かっていたのだけど、今回の例会は脊椎動物の発表がそれほど多くなかった。もっと驚いたのは、聴衆の少なさである。前回は東京大学で開かれており、立地条件が良いとはいえ、講演会場がとても賑わっていたのを記憶している。それと比べてしまうと、今回はいかにも寂しい。京都であれば、それほどアクセスが難しいわけでもないし、雪で身動きがとれない土地でもないし、ちょっと不思議であった。
今回は関西ということもあって、関西在住の造型師の友人に会うことも、楽しみの一つであった。
その友人とは徳川君竹内君で、ともに素晴らしい復元模型を制作する造型師である。学会に初参加ということで、一緒に行動することを約束していた。復元画や復元模型を制作するには、研究者の研究成果が重要な要素の一つとなる。実際に研究者と会って情報を交換することは、非常に大切なことである。幸い、僕の場合、関東在住ということもあり、気軽に研究者と会うことができるのだけど、彼らにはその機会がなかなかない。しかし一度、顔合わせをしておけば、ネットや電話を通じて交流をはかることが出来る。そういった場として、学会の例会は貴重な交流の機会である。
講演の内容や、ポスターセッションなど、専門的なことについては、ここで書けるほど理解していたり、整理できていないので、後日記事にできればと思っている。
土曜日の夜は懇親会が開かれ、立食パーティーでおいしい食事とお酒を楽しみながら、たくさんの人と会話を楽しむことが出来た。造型師の友人も、持ってきた資料を使って、良いプレゼンテーションが出来たようだった。
二次会は大学を出て、恐竜倶楽部の面々と居酒屋へ。久しぶりにかなり飲んだ。この居酒屋のジンジャーエールが、ウイルキンソンでこれまたご機嫌。これを飲むと、カナダドライなんて飲めません。
前日の深夜まで仕事をしていこともあり、ホテルへ帰ってからは、ばたんと熟睡であった。
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投稿者 corvo : 23:56

2006年2月 2日

Tyrannosaurus skeleton & living body 07

今日、昼過ぎに骨格図が完成。
出版社に画像を送って確認したところ、イメージ通りということで、この感じで進めていくことに。
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イラストボードのサイズはB3。カラーインクとアクリル絵の具で制作。カラーインクはセピア。アクリルは、ローシェンナ、ローアンバー、ネープルスイエロー、イエローオーカ、チタニウムホワイト、マースブラックを使用。
現生の動物の骨ほど白くはせず、かといって化石のように黒くもしない、中途半端だけど形態をイメージしやすいトーンになっている。
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頭部、ディテール。
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前腕部、ディテール。叉骨によって、左右の肩胛骨が関節している。
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骨盤。
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後肢。角度的に、指骨の描写が難しい。

これから別件の仕事に取りかかります。
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投稿者 corvo : 15:45

2006年2月 1日

Tyrannosaurus skeleton & living body 06

実は2月1日というのは、僕のサイト"STADIO D'ARTE CORVO"がスタートしてちょうど一周年である。
遊びに来てくださっている皆様、どうもありがとうございます。とりあえず、ここまで続けてこられました。もちろん、まだまだ続けますので、応援よろしくお願いいたします。ご意見、ご感想、いつでも遠慮なくメールしてください。

今日は、ちょっと大きく長い地震があった。速報をみると、千葉県北西部が震源地。地図で見る限り、随分うちと近いところだ。でも、この辺りよりも、横浜のほうが大きく揺れて、交通機関にも支障がでたようである。
地震は一番苦手な天災だ。多分、ほとんどの人もそうだと思う。地震には、どこにも逃げようのない恐怖感がある。大地が揺れると言うことは、自分が立っている拠り所をうしなうことに近いことだと思う。ものが静止して存在するには、重心と重力がバランスしていなくてはいけない。地震は、その両方を狂わせてしまう。

骨格図は、昨日の続き。スケジュール上、別の仕事をする予定でいたのだけど、変更して骨格図を制作することに。理想的には、今日の間に完成してしまいたかったのだが、それはさすがに無理だった。
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アクリル絵の具で描き込んでいく。筆は二種類の太さの面相筆を使う。毛はイタチ毛。
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夕方の段階で、この辺りまで進んだ。上半身が、おおよそ出来上がったところ。
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結局、今日の作業はここまで。尾と歯を残して、完成させることができなかった。もっと、仕事のスピードを上げたい。
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頭から胴体部分まで。
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頭部、歯がまだ塗り残されている。この時間になると、手の動きも悪くなり、作業の精度も徐々に悪くなってくる。このまま続けても駄目な仕事が増えるので、次の日へ持ち越すことにする。
さすがに明日は、別件の仕事もやらなくてはいけないので、時間配分をうまくしないと。

この週末、京都で開催される古生物学会の例会に参加するため、スケジュールがきつくなってしまっています。
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日本ブログ大賞「イラスト部門」

投稿者 corvo : 23:51