« 2005年09月 | メイン | 2005年11月 »
2005年10月30日
サイト更新予定
10月のサイト更新予定のお知らせです。
いろいろと今回は原稿などをお願いしていたため、更新のタイミングが遅れてしまいました。
11月第一週を目指して更新の予定です。
1.workshopに「絵本ティラノサウルスが出来るまで」を掲載。
2.workshopにmonthly coverを掲載。
3.top pageのイラストを更新。
4.galleryのcontemporaryに59点の作品画像をアップ。精神的にも経済的にもきつかった時期の作品です。
こんな感じですが、もう少しお待ちください。
ご意見、ご感想いつでも歓迎です。
投稿者 corvo : 23:09 | コメント (8) | トラックバック (0)
2005年10月29日
WALK THE LINE
今日は午後から妻に誘われて映画の試写会に出かける。
全く予備知識もなく、どんな映画かも知らず新宿シアターアプルで「WALK THE LINE」を見る。
邦題は「ウォーク・ザ・ライン/君につづく道」。もうちょっと、タイトルどうにかならなかっただろうか。のっけから文句で申し訳ないが、これが素晴らしい映画であった。
今日の今日までまったくジョニー・キャッシュを知らなかったのだけど、彼の自伝を元にした物語は抑制が効いていて、リアリティがあり美化された感じがしない。前半の見せ場はオーディションのシーンだろう。この映画で一番好きなシーンだ。小さなレコーディングスタジオ(サンレコード)で創設者サム・フィリップスを待ちかまえて、オーディションを無理に受けさせてもらうのだが、コピー曲を演奏するも見向きもされない。「さらけだしてみろ」と問いつめられて、追いつめられたジョニーが空軍時代に作ったオリジナルを歌い出す。この時にサムがジョニーに問いかけていく言葉が絶妙である。記憶が曖昧で書くことは出来ないが、全ての表現者に響く言葉であったと思う。
公開は来年の2月らしい。
この試写会はマーケティングリサーチの目的で行われており、ポスターやキャッチコピーについてのアンケートを書かされた。こういってはなんなのだけど、どれもひどい言葉の羅列でどれが採用になったとしても、この映画の本質を表現しているとは言い難いと思ってしまった。アンケートの質問も偏ったものが多く、「こうやって売りたい」という方向性が色濃く打ち出されていた。なのであまり答えることができず、質問に×をしたものもいくつかあった。
でも、お薦めできる映画なので、公開されたら是非見に行ってほしいと思う。
投稿者 corvo : 23:40 | コメント (4) | トラックバック (5)
2005年10月28日
美術の授業3
二週間ぶりに非常勤講師の日。
先週はアメリカに行っていたこともあるのだけど、中間試験期間で授業も休みであった。
授業内容についてblogで書いたところ多くの反響があり、自分でもいろいろと考え調べるきっかけとなった。
とくに衝撃的だったのが「酒井式描画指導法」の存在である。主に就学前の子供や小学生に絵の描き方を事細かに指導して、完成度の高い画面を作ることを目的にしている指導法である。「酒井式描画指導法」には賛否両論あり、Googleで検索しただけでも9370件がヒットする。なので興味のある方は、自分の判断で調べてみてほしいと思う。
また、このことがきっかけで色々な方と知り合うことができた。
北海道の中学教諭、山崎先生の美術と自然と教育と。
アーティスト中村シキカツさんのシキカツ近況。
この方も北海道の美術教諭、岩田先生の子供との笑顔〜美術教育の日々〜。
酒井式に対して批判的であるという点からいうと、偏った紹介であるかもしれないが、これらのblogを見なくては全く知らないままで過ぎてしまうことであった。
僕も非常に問題のある指導法であると思っている。
描画法が精緻にマニュアル化されているため、誰が描いても同じような描写、構図になってしまう。しかもこの描法で描かれた絵が、多くのコンクールで優秀な成績を収めているらしい。こういった事実に親は喜び、満足をしているという側面もあるようだ。それほど皆、絵が上手くなりたいと思っているのか疑問である。もっと他の選択肢があるだろう。野球やサッカーがうまくなりたいとか、語学が得意になりたいとか、料理がうまくなりたいとか・・・・それぞれの特性にあった得意分野が見つかるのではないだろうか。また、見つけていくことが大切ではないだろうか。
この酒井式のなかで僕がぎょっとしたのが、顔を鼻から描くという指導をしているということである。
もちろん僕はこのやり方を踏襲しているわけではない。一つの方法であって、強制されるべきものではない。それでも、僕にとっては描きやすい方法であることに違いはない。
このblogのエントリー美術の授業で、多くのコメントを書いていただいたのだけど、このことについて一言述べておきたい。
色々な意見があり、言葉を交わすことで僕自身も考えるきっかけができ、非常に良かったと思っている。しかし、残念ながら議論と呼べないような書き込みがあったことも事実である。ハンドルネーム「けい」と名乗る方の書き込みは、最初問題提起として貴重であると思ったし、自分自身のやり方を再考してみるきっかけともなった。このことについては感謝している。しかし、二回目の書き込みでは反論に対して答えることなく、実際に僕の授業を受けていた「RENA」さんに対して非常に失礼な返答であったと思う。そして、僕と「RENA」さんが「けい」さんに対して質問を出したのに、それについては何ら答えてもらってはいない。最初に書き込むまで二日も悩んだという思慮深い方のようなので、二週間ほど待ってみたのだけど、いまだなしのつぶてである。
「けい」さんはサイトもblogも開設されている。匿名で書き込みだけしていく、荒らしのような存在とは違うと思っている。
ただし、今回の顛末を見る限り、大変無礼で失礼な方であると判断することしかできない。
まずは、コメント欄の質問に対してきちんと答えていただきたいと思っている。
コミュニケーションをとることを拒否し、その不完全さゆえに投げやりな態度をとる人間に、アートについて語る資格はないと僕は思う。彼(性別が分からないので便宜上)の書いたコメントにも、彼のblogの意見にも、僕はほとんど賛成することはできないが、全く反論がないのでは議論のしようもない。
もし意見があるならば、コメントはいつでも歓迎です。
投稿者 corvo : 23:07 | コメント (2) | トラックバック (0)
2005年10月27日
来客
今日はコメントの書き込みでもおなじみのSHINZENさんが来訪。彼は香川県在住の原型師である。制作した模型の撮影のために上京したところ、我が家へ遊びに来てくれたのである。
彼の作る恐竜の復元模型は極めて精緻である。現在、作っている途中の写真やパーツの一部を見せてもらったが、ラフにではあるが筋肉や骨格を先に彫刻し、その上から体表まで復元していくことを強く意識している。
うちのスタジオに来るのも大量にある資料の閲覧が目的でもあり、図版の撮影を随分とやっていった。時間の関係で全ての資料を見てもらうことは出来ないが、時間が許す限り見ていってかまわないと思っている。
僕が持っている資料は研究者にお願いしてコピーさせてもらったものや、自分で購入したものなどであるが、少し努力すれば入手出来る物ばかりである。科学の成果として公表されている以上、秘密にするものは何もない。多少の労力がかかっているとはいえ、誰にでも開かれている情報である。それらを積極的に手に入れるかどうかは個人の問題だ。
明確な目的があるならば、資料や復元のアイデアについてディスカッションしたり、協力することは惜しまない。またそのディスカッションの中から自分にとって有益なアイデアが出てくることも多い。

レオナルドの画集を見るSHINZENさん。
以前にお伝えした「やっつけ仕事」の番組であるが、録画してあったものを確認したところ、残念ながら僕のイラストであることを明記する表記がなかった。このことは仕事を受ける前に確認したことで、エンドロールでイラスト制作者として名前を表記してもらうことも条件の一つとなっていた。
制作会社に問い合わせをしたところ、誤りを認めてもらったのだけど(それでも返答が来るのに一日以上かかった)、取り返しのつかない状況であることに代わりはない。
僕が中心の番組ではないし、些細なことではあるのだけど、こちらも責任を持って納めた以上、責任を持って明記してほしかった。
投稿者 corvo : 23:26 | コメント (8) | トラックバック (0)
2005年10月26日
サンフランシスコ
23日日曜日の午後にサンフランシスコに到着。

ここからバスに乗ってMill Valleyまで。Marin Airporterというバスの路線で、空港から50分ほどのところにあるManzanita Mill Valleyというバス停に向かう。

アリゾナと違い海が近くにあり、まったく違う国のようである。ゴールデンゲートブリッジを通るのだけど、海面から発生する霧で晴れているのに幻想的な雰囲気が漂っている。噂には聞いていたけど、とにかく坂が多い。比較的速度の遅いバズでありながら、下り坂で身体がふわっと浮く感覚が時々やってくる。映画ブリットのカーチェイスはサンフランシスコを舞台にしたものだった。マックイーンはスタントなしで全てのアクションをこなしていたらしい。
サンフランシスコへやってきた最大の目的は、イラストレータの佐野一彦さんを訪ねることであった。
先に書いたバス停まで、車で迎えに来てもらい佐野さんの自宅に招いていただく。

とても静かな場所にあり、窓から霧にけむった海を望むことが出来る。佐野さんの家は傾斜に建っていて、地形を活かした設計になっているようだ。都市から少し離れているとはいえ、野生の動物をごく自然に見ることが出来るらしい。となりの空き地には当たり前のように、新鮮な鹿の糞が落ちていた。佐野さんに車で近くを案内してもらう。観光地と住宅地が混在しているような場所で、卑近で矮小な例で申し訳ないが、熱海や箱根の別荘地のような感じである。しかし、その洗練された美しさとたたずまいは全くの別物である。

この写真はゴールデンゲートブリッジを眼下に望んだところ。霧が流れていて、刻々と景色が変化していく。一瞬たりとも同じ表情はなく、寒くなければいつまででもその場にいたかった。
次の日24日にはアメリカを離れなくてはいけない。

佐野さんの家の隣にある廃屋。かなり長い時間放置されているらしいのだけど、今もって風情のある表情を見せている。
フライトは午後の便のため、佐野さんのスタジオで色々と制作についての話を聞く。コンパクトにまとまった気持ちの良い空間。


ツーショット撮影。
その後、バスが来るまでの時間を利用してMill Valleyのdown townを案内してもらう。

ヨーロッパのような雰囲気がある。アリゾナのほうが、いかにもアメリカの風景なのかもしれない。

午後1時45分にアメリカを離れる。
一週間という短い期間であったけど、大変の意義のあるアメリカ滞在であった。テロ後警備が強化されたり、入国に対して神経質になっているということを聞いていたのだけど、イヤな目に遭うこともなく気持ちの良い滞在期間を過ごすことが出来た。
来年のSVPはカナダのオタワで開かれる。時間さえ許せば、是非とも参加したいと思っている。
投稿者 corvo : 07:28 | コメント (4) | トラックバック (0)
2005年10月25日
アリゾナ出発
帰国しました。
アリゾナを飛び立ったのは、現地時間で23日の午前9時30分。予定では8時14分初だったのが、何かの理由で1時間30分も遅れてしまった。(理由の説明はなし)
朝早いフライトにそなえて4時30分には起きて準備をし、ホテルを5時30分に出たというのに・・・・。

アリゾナで宿泊していたホテルの部屋。とびきり良い部屋というわけではないが、十分な広さと快適なネット環境が揃っていて、快適に過ごすことが出来た。

飛行機から見る、アリゾナの地上。よほどのことが無い限り、この地にはもう来ないだろう。かつてはF1も開催されたところではあるが、僕の旅行の選択肢には入らない場所だと思う。
SVPは本当に楽しむことが出来た。世界中の研究者が一カ所に集まり、研究の成果を発表することが最大の目的ではあるが、その周辺に携わっている人間にも有益な学会であった。Preparators symposium(化石のクリーニングや、展示手法などの技術的な分野に関わっている人のためのシンポジウム)が19日に開催されていたのだけど、到着した日であったのと他の発表を聞いていたため、聞くことが出来なかった。僕のやっていることに一番近い分野の発表であったのに、もったいないことをした。次回は積極的に聞きに行きたいと思う。
こういった事からも、研究者と技術者(デザイナーやアーティストも含めて)が密接に関わって、博物館が運営されていることがわかる。これは日本では実現出来ていないことの一つだ。日本では大手の展示業者が間に入るため大きな金額が動くが、研究者との関係が遠くなってしまうため研究者の意向が正確に反映されることが少ない。もし日本の展示業者が真剣に研究者との関係を考えるなら、毎回SVPのような場に人材を派遣するべきではないだろうか。
今回、強く感じたのはアメリカには手ぶらで行ってはいけないということだ。自分から発信、発言出来る物を何も持たずに行っても、ただのお客さんで終わってしまう。今回僕は友人の協力を得て絵本「ティラノサウルス」の英語版を作り、自分の作品の制作プロセスをスライドショーにして、それらのファイルをCDロムに焼いて持って行った。これだけのことでも、参加している意識を持つことが出来る。
こちらからアクションを起こさなくては、何も始まらない。今回、ラッキーだったのは、アメリカのアーティストたちと友人になれたことだ。言葉が拙くても、造型言語で会話をすることが出来る。はなはだいい加減だけど、後は”ノリ”かな。
かなり無理をして行ったSVPであったけども、大きな成果を得られたと思っている。
明日はサンフランシスコでの一日を。
投稿者 corvo : 23:13 | コメント (4) | トラックバック (0)
2005年10月23日
SVP4日目
ついに最終日。現地時間は23日の午前0時30分。
明日は5時30分にはホテルを出て空港に向かうので、すぐに寝なくてはいけない。
今日もアリゾナは快晴。抜けるような青空で、日中はおそらく30度を超えているだろう。

休憩時間のひととき。
今日も午後は眠かった。結局時差ぼけは解消せず、午後になると睡魔に襲われる。やむなく少し昼寝をした。
夜にはAwards Banquetが開催され、夕食会とSVPから送られる様々な賞の発表があった。
ここでローマー賞受賞者も発表される。
ひとつ大変気になった賞があって、詳細はこれから調べなくてはいけないのだけど、アーティストに送られる賞があるのだ。偶然にも昨晩友人になったTodd Marshallが受賞。早速、祝福の言葉を伝えて出品の方法を聞く。残念ながら拙い英語力で完全には分からなかったが、出品は可能のようである。是非、チャレンジするべきとも言われた。
新しい目標ができて、またまたやる気が出てくる。
日曜日はサンフランシスコの友人のところへ一泊してくる予定。
次のアップは帰国後かも。
朝にアリゾナを出ます。
投稿者 corvo : 16:25 | コメント (4) | トラックバック (0)
2005年10月22日
SVP3日目
さて、3日目である。今日は写真が多く長いエントリーになるが、どうか最後までお付き合い願いたい。
結論から言っておくと、SVPに来て最高に楽しい1日であった。
今日1日には、真剣に勉強して、真剣に仕事して、真剣に遊ぶとはどういうことかということが凝縮されていた。

アリゾナの抜けるような青空。建築物の影がシャープだ。

昨日の夜から延々と、手に入れるかどうか悩んでいた文献があった。特別に高いとか貴重なものではないのだけど、やはりそれなりに悩む。この古書店には貴重な文献が揃っているのだが、本当に貴重なものは飛び上がるほどのプライスタグがついている、しかし、発行部数が少なく内容の素晴らしい本が高くなってしまうのは当然だ。見た中では$5000が最高の値段だったが、全てのページを見せてもらい堪能することができた。当然ながら本の扱いにも厳しく指示が入る。
狙っていた本は、もちろんこれではない。意を決して購入。ここから店主とのコミュニケーションが始まる。ひとたび話し始めると気さくな態度で、書物への科学への愛情がひしひしと伝わってくる。
今日の午前中は恐竜の発表は聞かずに、古生代の魚の発表を聞くことにした。これが望外に面白い。魚という分野は非常に丁寧な研究がなされていて、解剖学的な研究も深く行われている。原始的な魚は、これが本当に魚なの?というぐらい奇妙な形態をしているのだけど、保存状態の良い標本が多くとても美しい。
また、魚の研究者の発表は物静かなのだけど、人に伝えようとする強い意志を感じる。制限時間は15分なのだが、堂々と粛々と最後まで発表を続けようとして焦ることがない(後で聞くと、皆大変な大家であるらしい)。言葉が分からない(全部ではないが)にもかかわらず、集中して聞き入ってしまった。

今日もポスターセッションが午後から始まる。またもやラッシュアワーのような盛況ぶり。
時差ぼけのせいで猛烈な睡魔に襲われながら、人混みにエネルギーを吸い取られそうになる。ここで踏ん張らねば。
昨日のテリジノサウルスの学名Falcarius utahensisである。

黄昏時の空、午後6時30分からお待ちかねのAuctionが始まる。

Auctionは大きく前半のSilent Auctionと後半のLive Auctionに分かれている。
Silent Auctionとは出品物の隣に入札用の紙が置いてあり、落札者は次々に高い値段を付けていくことが出来る。制限時間一杯まで、何度でも入札してよく最後には一対一の対決が展開される。

ここには僕も日本から持ってきたもを3点出品した。自分のものに他人がいくら付けてくれるかを見るのは、とても興味深い。近くにいれば声をかけてコミュニケーションをとることも可能だ。結果的に3点とも落札してもらったのだけど、どきどきする経験であった(売り上げは全てSVPへ還元される)。自分でも一つTシャツを落札出来て、大成功のSilent Auctionであった。
ここでさらに嬉しい出来事が。これまでメル友(と言うのも変だけど)であったTyler Keillorと出会うことができたことである。まさに海を越えたオフ会。是非、会いたかった人物で、物腰の柔らかいナイスガイである。

Tylerさんと、彼に送ったサイン入りのティラノサウルス(サインはその場で描きました)と彼。友人のアーティストを何人も紹介してもらったのだけど、アーティスト同士になるといい加減な英語でもけっこうなんとかなってしまうものである。
次はLive Auctionなのだが、これはSVPが選りすぐった出品物をLiveで競っていくイベントだ。来年はここに出品してもらうようなものを持って行く予定。
演出が素晴らしい。スター・ウォーズ のパロディなのだけど、スクリーンに映される字幕とテーマ曲がいやが上にも落札者たちを盛り上げていく。

同盟軍側のコスプレキャラクターが出そろったところで、ダースベーダーのテーマをバックにベーダー卿のオークショニアが現れる。会場は爆笑の渦である。わざわざボイスチェンジャーまで使って、あの声で Auctionがスタート。すぐにマスクを外して素の声で声をかけていくのだけど、ライトサーバーで落札者たちを指しながらリズミカルに競りを盛り上げていく。そのリズム感が絶妙。ジョークも交えて笑いを誘っていたらしいのだけど、残念ながらそこまで理解できる英語力はない。

このようなイベントも世界中から会員を集めることが出来る、吸引力になっているのだと思う。
これだけのために、来年もまた来たいと思ってしまう。(当然、研究者は違うだろうけど)
もうちょっと色々書きたいことがあるのだけど、続きは明日に。
投稿者 corvo : 16:55 | コメント (7) | トラックバック (0)
2005年10月21日
SVP2日目
SVP2日目の模様。
食事の後、早寝をしたらすごく早く起きてしまい、現在現地時間で午前4時である。
2日目の午前中は Alfred Sherwood Romer Prize Presentationsを聞く。この発表はローマー賞という若手研究者を対象にしたコンペ形式となっている。ここにエントリーされるだけでも大変名誉なことらしい。発表や研究の内容だけでなく、立ち居振る舞いや服装、質問に対して的確に対応出来ているかなども審査対象になるということである。持ち時間の15分を利用して、淀みなくプレゼンテーションすることが要求される。
いつもながら英語がほとんど分からないのだけど、発表者の緊張ややる気が見えてきて面白い。他の発表とはひと味違った緊張感が空間に充満している。聞く方も自然と真剣になってくる、
不幸にも機械のトラブルで中断してしまう発表者や、英語が母語でないため言葉につまってしまう発表者もいたのだけど、真剣さがひしひしと伝わってくる。
誰がローマー賞に輝くかは、最終日のAwards Banquetで発表される。
SVPの会場では学会発表だけでなく、出版社、古書店、標本業者などが会場を借りて出店している。これがまた楽しい。

出版社のブースの様子。新刊はアマゾンなどでチェックしているのだけど、実際に手にとって見ることが出来るのが良い。

こちらは標本業者の展示ブース。もちろん全て売り物である。展示されている全身骨格のレプリカは、テリジノサウルス類の一種のようである(もう一度学名チェックしてきます)。どこまでオリジナルを元にして作っているか分からないが、非常に良くできている。

午後3時30分からポスターセッションが始まる。掲示板にポスターで発表し、発表者はポスターの前で待機して質問者の質疑に答えるというスタイルである。もちろん誰が質問しても構わないし、時間が許す限りディスカッションすることもできる。こんなときに聞きたいことが聞けない(言葉の問題で)もどかしさを痛感する。

会場はラッシュアワー並の混雑になる。研究者間の貴重な交流の場にもなっている。今回、日本から行動を共にしている平山廉さんもポスターでの発表があった。

ここの業者は SKULLを中心に標本を扱っている。日本で買うよりもかなり安い。壊れやすいものをもって帰るわけにはいかないので、買うとなると送料が必要になるのだが今のところ思案中。完全な標本ではなく、病気や事故で怪我を負ったものは、さらに安く入手できる。ここのブースからは本を2冊購入。
「THE SPERM WHALE ENGINEERING MANUAL OR BUILDING A BIG WHALE SKELETON(ISBN:0-9747139-4-5」はマッコウクジラの骨格標本の組み立て方法から、詳細な骨格の記録が掲載されている。
今、準備を進めているファンタジー小説の挿絵で、鯨の骨格が大きな意味を持ってくるため、これは貴重な資料となりそうだ。
もう一冊は同じシリーズで「THE BIRD BUILDING BOOK(ISBN:0-9747139-7-X)」。こちらは文字通り鳥の骨格標本の組み立て方である。こういった資料の良いところは、普段博物館などで隠れてしまうところが分かることである。図版も簡潔なタッチで上手い。
古書店では「BONES(ISBN:0-8133-3806-9)」を購入。以前から探していて、見つからなかった本だ。学術書ではなく骨格の美しい写真集である。眺めていると自然の造型力のすごさを思い知らされる。
次の写真は番外編。夕食にホテルの近くのメキシコ料理のチェーン店に行ったところ、駐車場に止まっていた。

DATSUN 2000。日本名は「日産フェアレディ」。国産の中でも名車の一つであろう。ぴかぴかすぎず、でもとても状態が良くオーナーの愛情を感じる一台であった。
もう一度、仮眠をとって会場に向かう予定。
21日夜には 23rd Annual SVP Benefit Auction and Social Timeが開催される。皆が持ち寄った物品でオークションを行い、その収益はSVPへと還元される。
僕もいくつか出品したのだけど、いくらの値がつくか、怖くもあり楽しみでもある。
投稿者 corvo : 19:55 | コメント (6) | トラックバック (0)
2005年10月20日
SVP1日目
19日成田を出発、サンフランシスコへ向かい、トランジットの後フェニックスへと降り立つ。
今、出発してから何時間たっているのか思い出すことも困難なのだけど、とても楽しい一日であった。

成田のゲートから見た、これから乗り込むユナイテッドのジャンボジェット。
もちろんエコノミーなのだけど、これが思っていた以上に狭く、8時間あまりの旅はけっこう苦痛であった。しかも窓際の席しかとれなかったため、トイレに立つのにもかなり大変であった。
それでも隣の席の上品な韓国人夫婦に、色々と気遣っていただき快適に空の旅を楽しむ事ができた。

こちらの写真は、上空からフェニックスの町を望むところ。人工的に整備された砂漠の中の町という印象である。
低い建物が多く、空が広い。天気は快晴でかなり暑いが、湿気がないため不快感はほとんどない。
空港には13時30分頃到着。荷物を受け取るのに、かなりの時間がかかる。
その後タクシーで予約してあったホテルまで移動。
少しの休息のあとにSVPの会場まで行き、いくつかの発表を聞く。英語はほとんど分からないのだけど、リズミカルで美しいスライドショーのある発表だと、画像からおおよそのことを読み取ることができて、なんとなく分かった気になってくるのが不思議である。

今日は初日であったため、オープニングレセプションが開催された。
会場は近くにある博物館 The Mesa Southwest Museum で行われた。博物館の入り口で、原寸大のブロンズのディロフォサウルスが出迎えてくれる。確か、マイケル・ターシック制作の彫刻だったと思う。

パーティーが始まると、皆各自好きな場所で食べ始める。博物館のどこで食べても良いのだ。レプリカのトリケラトプスとはいえ、展示台の上に皿を載せて歓談。なんとも自由な雰囲気である。

この博物館はそれほど大規模なものではないのだけど、随所に工夫が盛り込まれていて楽しい空間になっている。
建物の中央に大きな吹き抜けがあり、ジオラマの中を滝が流れている。時々、その水流の勢いがかわり臨場感を盛り上げてくれる。

屋上も素敵な空間である。気候も気持ちよく、ビールを飲みながら雰囲気を楽しむ。ここでもう少し英語力があれば。と感じることが多々あるのだけど、本当に楽しい。

これは番外編。人文系の展示にも力をいれており、この土地に実際あった監獄が展示されている。
実際に入ってそのどうにも鬱屈した空気を味わうことが出来るのだけど、本当に陰鬱な気持ちにさせられる。
牢に入って、鉄格子越しに撮影してもらったところ。こんな経験は絶対にしたくないと思う。
会場を出たのが午後11時。その後、誘われてホテルに帰ったのが深夜。
まだまだSVPは始まったばかり。毎日、その様子を報告していきます。
2005年10月19日
やっつけ仕事の放送日
以前、拙blogで紹介したやっつけ仕事の放送日の紹介である。
番組タイトルは「熱中時間〜忙中趣味あり〜」で、放送時間は次の通りである。
NHK BS hi
10月20日(木)22:00〜22:59
10月24日(月)13:15〜14:14
NHK BS 2
10月23日(日)20:00〜20:59
タブリンさんの作る精巧な木彫骨格模型を堪能していただければと思います。
平山さんのコメントがたくさん聞けるかな。(予想)やっつけ仕事がどれほど露出するか。僕自身もちょい役で映っているかもしれません。
とりあえず、興味あったら見てみてください。
投稿者 corvo : 01:17 | コメント (4) | トラックバック (0)
2005年10月18日
明日、出発です
明日、アメリカへ向けて出発します。
19日から25日まで5泊7日の旅です。
----
19日 16:10成田発
19日 9:30サンフランシスコ着
19日 11:20サンフランシスコ発
19日 13:19フェニックス着
-----
23日 8:14フェニックス発
23日 10:15サンフランシスコ着
-----
24日 13:45サンフランシスコ発
25日 16:30成田着
----
19日から22日までSVPに参加するためフェニックスに滞在し、1日サンフランシスコに立ち寄って帰国します。
ノートパソコンを持って行くので、ホテルからblogもアップする予定です。
ここ数日、美術教育について色々考えることがあり、検索でいきついたシキカツ近況の中村さんや、美術と自然と教育と山崎さんと少し意見を交わすことが出来ました。
近々、このblog上でもまとめてみたいと思います。
これからもう少し準備です。寝られるかな。
投稿者 corvo : 20:47 | コメント (8) | トラックバック (0)
2005年10月17日
F1最終戦、上海GP
昨日の週末にはF1最終戦だったというのに、すっかり忘れていた。
録画してあったので、今日ざっと観戦。
どうもシューマッハがおかしい。ミナルディと絡んでレースカーを壊す原因を作ってしまったり、ペースカーの入っている状況で単独スピンを犯してしまったり、バリチェロもポイントすら稼ぐことができなかった。最終戦だというのに、これほど荒れたレースになるとは。
F1も最終戦に近づくにつれ、マシンの信頼性が上がりリタイアが減るのだけど、2回もペースカーが入ることになる決勝であった。
しかし、アグレッシブになったルノーとアロンソは速い。2位ライコネンとバトルすることなく逃げ切ってしまった。序盤、フィジケラが2台のマクラーレンを押さえたことも大きかった。
モントーヤのリタイアの原因となった縁石上の異物は、側溝の蓋だったらしい。これはサーキット側の問題である。
今回も琢磨に試練が襲いかかる。今シーズンを象徴するような結果に終わってしまい、残念でならない。
コンストラクターズタイトルもルノーが決めて、マクラーレンの逆転はならなかった。
今年ほどワンツーフィニッシュの少ないシーズンもなかったのではないだろうか。
チームメートで明暗を分けたチームが多かったように思う。
これで、しばらくF1もおあずけである。
投稿者 corvo : 22:41 | コメント (2) | トラックバック (0)
2005年10月16日
ニッポン・ヴンダーカマー 荒俣宏の驚異宝物館
今日は群馬県立自然史博物館へ妻と出かけた。天気予報では雨が上がる予報だったのだけど、出かける時はちょうど土砂降り。群馬に近づくにつれて、雨があがっていった。
今日の目的は企画展「ニッポン・ヴンダーカマー 荒俣宏の驚異宝物館」を見ることと、日本大学藝術学部教授である木村政司先生の講演会を聞くためである。
展覧会、講演会ともに非常に面白く、興味深い内容であった。
木村先生は日本におけるサイエンティフィック・イラストレーションの第一人者である。その昆虫画は精確で美しい。昆虫の研究者との綿密なコミュニケーションから生み出される画像は、その生物の存在した証拠として残されていく。極めて公的な目的も持っているのである。
写真は対象を正確に写すことができるが、余分なものが写ってしまったり、本当に知りたい情報が欠けてしまう。人間が眼で見て、脳で情報を整理し、手を使って描くことで、その生物の真実の姿により近づくことが出来る。
よく写真のような描写と言われることがあるが、このような目的を持って描かれたものは、写真を超えることができるのである。

写真は木村先生の講演会の様子である。ちょうどスライドに映っている画像は、Ernst Haeckelの描いた有孔虫のイラストレーションである。極めて美しい画面であり、精確な生物の記録である。ただひたすらに目の前の対象を精確に描く行為が、「美」という力を持って立ち上がってくる。
次の画像は企画展の様子。まさにごった煮といってもいい空間である。木村先生はこの展覧会の仕掛け人でもあり、彼の教え子たちが中心になって展示空間を創り上げた。またタイトルに冠のようについている「荒俣宏」氏は現在、日大藝術学部の大学院の教授であり、この学生たちのもう一人の指導教官である。

この展示の面白さを画像や言葉で伝えることは難しい。遠方ではあるが、是非実際に見てもらいたい空間である。
気持ち悪い物や、苦手なものがある人も多いだろう。実際に僕の妻は昆虫が駄目で、木村先生のイラストレーションも大量の標本も正視することができない。
でも、これだけのバリエーションがあれば、きっと何か引っかかるものがあるのではないだろうか。こんな展示から何かに興味を持って、深く追求したいと思うものが出てくるかもしれない。
博物館に常設してほしい空間のひとつだ。

ここに展示された博物画は、おそらくエッチングに手彩色されたものと思われる。全て荒俣宏氏のコレクションである。(画像の一部に木村先生の昆虫画も写っています。これらは荒俣氏のコレクションではありません)
エッチングの精緻な線で描かれた羽根の毛の一筋一筋が、息を飲むほどに美しい。構造が手に取るように分かる。写真ではこうはいかない。やはり手で描かれた強さがある。
大変充実した一日であった。お薦めの展覧会である。
期間は11月27日まで。来月13日には荒俣宏氏の講演会が開催される。
話はかわりますが、今朝ボローニャへイラストをEMSで発送しました。31日必着。まずは無事に届くことを願って!
投稿者 corvo : 22:08 | コメント (12) | トラックバック (2)
2005年10月15日
美術の授業2
昨日も週一の非常勤講師の日であった。
コメントで「堅苦しい授業」という指摘があった(実際に僕の授業を受けたり、見学したことのない人からであるが)。
実際の授業は「好きな物を自由に描く」というカリキュラムではない。そういった点が「堅苦しく」感じるのかもしれない。
毎回最初に行うクロッキーでは、人体の構造を観察し理解して、良い構図で素早い線でスケッチすることを目的としている。必要とあれば、人体の骨格図のコピーを生徒に配ることもある。
これを4月から3月まで毎週の授業で行うので1年間でおよそ30枚ぐらいを制作することになる。また、持ち回りで生徒がモデルを務めるので、人間の身体の姿勢や、見られることに対する意識を持つことにもなる。
長期にわたるカリキュラムは大まかに分けて2つ。1年かけて2枚の作品を制作することが目標である。
前期の授業では鉛筆デッサンを制作し、後期の授業では鉛筆デッサンをもとに油絵を制作する。
油絵のセットの絵の具の色は特別にセットしてもらっており、大体ルネッサンスの時代に存在した色になっている。絵の具の顔料は産業革命以降、劇的に増える。技術革新によって、それまで絵の具に出来なかった鉱物を顔料化することに成功したり、化学合成してそれまでになかった色彩を持った顔料が発明されたりもした。絵の具のチューブが製品化されるのもこの頃である。
古典技法を利用して描こうとすると、不自由なことも多い。鮮やかな黄色や真っ赤な色がないのである。しかし、色彩は相対的なものなので画面のなかでの組み合わせで、黄色や赤を表現することも可能になる。
僕が授業で重視しているのはプレゼンテーション能力だ。プレゼンテーションとは、提示、提出、発表、説明などと訳される言葉である。大事なのは制作する前に各個人がどういった作品にしたいかをまず思い描き、その目標に向かって行くにはどういった方法があるかを考えることである。当然、それぞれに得手不得手もあるし、完全に完成した状態をイメージできるわけではない。そのため生徒の相談を受けながら、それぞれにあったアドバイスをしていくことになる。
頭の中でイメージしたことを画面に定着していくのは、とても難しいことであるし、なかなか上手くいくものでもない。思い入れたっぷりにイメージを言葉で伝えられても、それが画面に表現されていなければ評価することはできない。
どうすればイメージを具現化することができるかを、生徒それぞれの技術や思考と相談しながら解決策を練っていくのである。
どんどん自分から進めていく生徒は、自分のペースで描いていけばいい。
絵画はひとたび展示されると、いろいろな人の眼に触れることになる。全ての人に作者の思考やイメージが伝わるわけではないが、伝える努力は最大限すべきであろう。僕と生徒だけが理解し共有しているだけでは、何も人に伝えることは出来ない。そこで、客観的な視点で自分の画面を見つめ、判断する必要もある。そういったことも授業の中で定期的に話している。
自分の中にしかないイメージや思考を、どうすれば人に伝えることができるのか。美術の授業を通して、考え知ってもらうことがとても大切なのだと思う。
僕は生徒たちに画家やイラストレーターなどになってもらうように授業をしているわけではない。
美術の授業を通して経験したことを、他の学科や将来の仕事、生活に活かしていって欲しいと思っている。
投稿者 corvo : 11:42 | コメント (0) | トラックバック (0)
2005年10月13日
日本産哺乳類頭骨図説
今日、アマゾンから二冊本が届く。
「日本産哺乳類頭骨図説」は日本の土着哺乳類151種から鯨目40種と海牛目1種を除いた(13種の帰化種も加えられている)、全ての種の頭骨の図版集である。
各哺乳類の頭骨の特徴を知るのに、これほど適した資料はないだろう。それぞれの特徴を見ていくだけでも楽しい。
残念なのは図版が学術的な目的で描かれているため、それぞれの種の特徴は表現されているのだが、図版としての美しさに欠ける。これがヨーロッパの博物画のように綺麗な絵であったなら、さらに心躍る本になっただろう。
もう一冊は「Keynote 2プレゼンテーション入門―ビギナーからPowerPointユーザーまで」これまでKeynoteの解説書がなかったので、待望の一冊である。相変わらずパソコンソフトに添付されているマニュアルは分かりにくい。これでようやく使いこなすことができそうだ。
一つ前のエントリーで書いたボローニャとは、「ボローニャ国際絵本原画展」のことです。
応募内容はこんな感じです。けっこう競争率高いです。
狼のskull & head 07
狼のskull & headが完成。
頭骨側の背景を黒にするかどうか丸一日迷っていたのだけど、漆黒の背景にすることにする。
これで skullシリーズの背景と整合性がとれる。当初から黒と決めていたのだけど、少し弱気になって判断がおそくなってしまった。迷っていなければ、昨日の夜には完成していた。
でも、今日は全く別の仕事を片づけなくてはならなかったので、背景を描いたのは夕方になってからである。

画面の真ん中にマスキングをして、頭骨の周囲から黒を決めていく。

すこしアップに。

完成画面。背景を黒にして正解であったと思う。

完成画面のディテール。
ようやくこれで5点揃った。これからボローニャへ出品する予定である。昨年に続きノンフィクション部門に挑戦。
アメリカへ行く前に出来上がって、ホッとしているところである。
しかし、まだまだやるべきことが山積している。
投稿者 corvo : 17:28 | コメント (6) | トラックバック (0)
2005年10月12日
狼のskull & head 06
いまだしつこく制作中。
でも、明日に響くので、そろそろ寝ることにする。
頭骨部分のラフな下塗りが終わったところ。

生体との境界をマスキングして、作業を進める。
明日(といっても今日か)には頭骨を完成させる予定。
投稿者 corvo : 02:06 | コメント (0) | トラックバック (0)
2005年10月11日
官から民へ
10月10日の日経新聞文化面に「ミュージアム「民」参入の行方-長崎の「実験」」というコラムがあった。
興味深く読んだのだが、驚くべき内容であった。
ある民間企業が、来月オープンになる長崎歴史文化博物館の全ての運営に携わるということである。これ自体はおもしろい試みであるし、良い方向に行けば良いと思う。
しかし、次の文言を読んで我が眼を疑った。「研究活動に没頭するような学芸員はいらない。」阿呆か。これには呆れる。研究活動のできない学芸員に何の魅力があるのか。たった1年の契約で、毎年更新するとうシステムで、どんな研究活動ができるのか。
民間の会社が入ってやるべきことは、研究者や学芸員にPR能力を求めることではなく(もちろんそれも必要だが)、来館者と学芸員をつなぐ新しいポジションを創造することではないのか。そこにこそ価値があるだろう。
収蔵品の管理、運用も煩雑になるようである。博物館は開かれてこそ価値があると思う。誰でも収蔵庫に入れて良いとは思わないが、地域の小学生が自由研究のために、収蔵庫を見学できるぐらいに秩序ある気軽さがあるべきだろう。
とりあえず、この民間企業のお手並み拝見である。
投稿者 corvo : 23:09 | コメント (0) | トラックバック (0)
狼のskull & head 05
午後9時、一応、半分完成。
これから右半分の頭骨にとりかかる。

頭骨の背景を黒にするかどうか悩みどころである。生体の背景は白バックで残したいので、どちらがよいか。

眼のディテール。
投稿者 corvo : 21:29 | コメント (4) | トラックバック (0)
狼のskull & head 04
午後6時の状態。

大体、全体に手が入ってきた。

ディテール。
3時過ぎにカーテンレールをつける作業をしたのだけど、これがちょっと手に悪影響を与えてしまった。
電動ドリルドライバーで簡単につけるはずだったのが、カーテンレールの隙間にドライバーのヘッドがあたってしまうため使えず、しかたなく手でドライバーを回したのだけどこれがいけなかった。
力を入れて作業したため、絵を描くための手の感覚が戻らずしばらく苦労した。
無理矢理続けて、ようやく調子がもどってきたところである。
投稿者 corvo : 18:30 | コメント (0) | トラックバック (0)
狼のskull & head 03
午後3時現在。見た目としてはあまり変わってないか。

眼の周り、耳を中心に手を入れる。

鼻の周りのディテール。こちらも少し手を入れている。
スター・ウォーズ コンプリート・パック。これは欲しい。スターウォーズのDVDは一枚も持っていないので、なんともお得なセットである。アマゾンジャパンオリジナルセットらしい。
投稿者 corvo : 15:00 | コメント (0) | トラックバック (0)
狼のskull & head 02
昼食前12時15分頃の状態。
アクリルを使った作業に入る。

全体の色調を整えながら、毛を描き込んでいく。

ディテール。この作業をひたすら続けることになる。
食休みに少し読書。ドアーズ。古本で手に入れ、試しに読んでみたら面白くて。アマゾンでも古本の扱いしかないようである。
投稿者 corvo : 12:36 | コメント (0) | トラックバック (0)
狼のskull & head 01
狼のskull & head をスタート。今日はライブでその模様をお伝えしようかと。(これまでの制作もリアルタイムでお伝えしてきましたが、大体一日の作業が終わったところでblogにアップしていたので、制作中を逐一アップするのは初めての試みです。)
もちろん動画中継ではありません。

始めてから20分ほどたったところ。

少し寄って。透明水彩のアイボリーブラック、ペイニーズグレー、ローシェンナを使用。

ここまでで1時間。

これまた少し寄ったところ。この段階でいちどデザインコートを吹き、つぎからアクリル絵の具で描き込み始める。
今日のうちに完成できるか。
投稿者 corvo : 11:17 | コメント (0) | トラックバック (0)
2005年10月09日
猫のhead 03
猫、完成。
狼と比べて描く面積が小さいこともあって、速く仕上げることが出来た。
最後の仕上げは日本GPを見ながら、コマーシャルの度に手を動かす。不謹慎な制作態度ですまん。
誰に謝ることでもないのだけど、結構普段から仕事場のテレビはつけっぱなし。

猫のhead全体像。skullと対応する構図になっているので、少し中心からずれている。

head部分のアップ。

眼のディテール。

狼、少し加筆したので再び登場。

眼のディテール。
次の制作は狼のskull & headの着彩。
投稿者 corvo : 20:12 | コメント (4) | トラックバック (0)
F1日本GP
今日は、生中継のF1日本グランプリをテレビ観戦。
間違いなく素晴らしいレースであった。おしむらくはドライバーズタイトルがかかっていなかったことであろうか。
でも、いまだにコンストラクターズタイトルは僅差でもつれており、ルノーとマクラーレンのどちらがとってもおかしくない状況である。
昨日の予選、佐藤琢磨の集中力は素晴らしく、今日に繋がる走りであったと思ったのだけど、今回のレースも彼に良い流れはなかったようである。
今回のレースのキミ・ライコネンとフェルナンド・アロンソには、正直ショックを受けた。
彼らのアスリートとしてのスキル・・・技術、集中力、闘争心、冷静さ等々、全てがずば抜けている。今年、ここまでタイトル争いをしてきた二人だが、車の出来も含めて圧倒的であった。今年鈴鹿で観戦した人たちは、本当に幸運であったと思う。
ライコネンは金曜日にエンジンを交換したため、レギュレーションにより予選順位の10番手降格が決まっていた。しかも予選は土砂降りのなかの出走順で、17番のスターティンググリッドとなってしまった。また、アロンソも出走順位の関係で予選で速いタイムがだせず、16番からの出走であった。
鈴鹿のコースは抜きにくいコースのひとつとされている。しかも現代のF1マシンは空力により車を安定させているため、ラインをはずしたり、前の車に近づきすぎると極めて不安定で抜くことが状態なると言われている。
このような状況のなかで彼らがだした決勝の結果が、ライコネン優勝、アロンソ3位表彰台というものであった。
初めて鈴鹿でF1が開催されたのが1987年。この当時の一周あたりの最速ラップからくらべて、現在は10秒以上速くなっている。めざましい機械の進歩である。それ以上にすごいことが、その機械に適応していくドライバーたちだ。
この週末のレース、ライコネンとアロンソはマシンを完全にコントロール下においており、他のドライバーとマシンを凌駕していたと思う。
しかし、あまりに速い機械の進歩が、特別なドライバーを生み出してしまったのかもしれない。このレースを見る限り、そんな印象を持たざるを得なかった。.
佐藤琢磨という才能を持ってしても、チャンピオンはおろか表彰台の中央も果てしなく遠い存在なのかもしれない。
その事実(覆してほしいが!)にショックを受けたのである。
それにしてもBARは二流チームだ。まったくレース戦略が見えてこない。トヨタももう少し柔軟な戦略、戦術があっても良かったのではないだろうか。
フジテレビの生中継には、ほんの少し期待していたのだけど、結果は最悪。
コマーシャルが多すぎる。かなり重要な場面がコマーシャル中に起こっていた。これなら録画で見た方がましである。
お金を払わない地上波の視聴者より、スポンサーほうが大事だということが良く分かる。
この国から永遠にF1ワールドチャンピオンが出ることはないのだろうか。少なくともチャンピオンを排出しようとする気概を感じない。
Formula 1の世界をさらに遠く感じた週末であった。
2005年10月08日
猫のhead 02
猫の続きに苦戦。最近、苦戦続きである。
うちの猫もなかなか落ち着いて観察させてくれない。それでも、ときどき無理矢理さわって骨を確認。
黒猫なので、使用する絵の具の種類は少ない。
ただし、黒だけで4種類使っている。(正確には黒に近い色も含めて)
透明水彩のアイボリーブラック、ペイニーズグレーとアクリル絵の具のマルスブラック、ペイニーズグレーの4色。
これにホワイトを加えて、面相筆で毛を一本ずつ描写していく。

猫写真集も見ながら。

顔の全体。およそ6分程度の出来。眼を中心に一気に仕上げていく。予定。は未定。

眼の周りのディテール。眼の透明感をどれぐらい表現できるか。
昨日から鈴鹿では日本グランプリが始まっている。
今日の予選は序盤雨は降っておらず路面はウェット。しかし、残り5台のアタックとなったところで雨が激しくなり、まったくタイムアップは望めない状況に。明日のグリッド順は非常におもしろい結果となった。
地上波で初めて生中継をするということであるが、いったい今まで何年中継やっているのか。歓迎すべき事だが、今更遅すぎるだろう。せめて日本グランプリだけでも定着してほしい。
明日の決勝結果の予想せねば。荒れるかな。
2005年10月07日
「竜とわれらの時代」手に入れました

「竜とわれらの時代」川端裕人著が6日に発売となり、今日手にすることができた。
文庫とはいえずしりと重い大部である。さすがに800ページもあると存在感が違う。単行本に比べると一段組になっており、かえって読みやすいかもしれない。ぱらぱらとページをめくっていると、一気に読んだ時の記憶がよみがえってくる。
少しエピソードを詰め込み過ぎの感はあるのだが、テンポ良く読み進めることが出来る。このblog(8月21日から28日まで)でも紹介した石川県白峰の手取層群が舞台となっており、モデルになっている人物を思い描くことも関係者にとっての密かな楽しみのひとつである。(中には痛烈に諷刺された人物も・・・・・・誰かは内緒)
秋の夜長にお薦めの一冊である。
猫のhead 01
猫のheadを始める。
エスキースも制作したのだけど、出来の悪さにアップはなし。
もう一度エスキースをやり直すつもりで、透明水彩でフォルムを描いていく。

黒猫ということもあって、濃いグレーで描き進める。
資料として猫の写真を多数使用する。なかなか横顔の写真は少ない。うちの飼い猫の写真も撮ってあるのだけど、なかなかおちついて撮らせてくれないので良い写真が少ない。デジタル一眼がそろそろ欲しい。

前回の狼の反省から、飼い猫の頭を触らせてもらい、頭蓋骨の位置を確認してみた。いつもと違う触り方に、普段ならいくらでも甘えてくる黒猫が途中からいやがっていた。眼の周りやほお骨をぐりぐり触られたらイヤだよな。
画面の上での面積が小さいので、狼よりも早く出来上がる予定。
2005年10月06日
狼のhead 05
一応、完成である。まだ手をいれる可能性もあるのだけど、ここで筆を置いておかないと際限なくなりそうなので。
時間が許せば、もう一点描き直すかも。
現生の動物を骨格から描こうとしたことが、そもそもの間違いであったのかもしれない。
骨格にもそれぞれの個体の特徴があるので、生体の剥製や写真を利用して、その骨格にあわせたものを描くことに無理がある。かといって、手元にある骨格を生体にあわせて変形させるわけにもいかず、骨格に合わせた生体を描くことで整合性を持たせようとしている。これが難しかった。

使用した画材は、透明水彩とアクリル絵の具。筆はほとんど面相筆1本。

眼のディテール。

これが次のエスキース「Skull & Head」。
2005年10月05日
狼のhead 04
狼に大苦戦中。
朝から眼の位置を修正する。

黒い線描で描かれているところまで、眼を移動する。

眼の位置の修正も終わり、かなり進んだ状態だが、耳の位置を修正することにする。
狼に対する理解が決定的に不足しているのに始めてしまったため、描きながら勉強しているようなものである。

今、現時点での目の周りのディテール。手が相当につらい。
全ての元凶は2日のエスキースの出来の悪さにある。
予定よりも時間をオーバーしており、焦ってきている。こんなときこそ落ち着かなくては。
間違いなく明日には完成。
2005年10月04日
狼のhead 03
狼を集中して進める。
明日中には完成させてしまいたい。

暗部を透明水彩で描き込んでゆく。暗いトーンだが、大まかな立体感をつかむ。

資料に囲まれて作業中。どんどん必要なものを広げていくので、様々な物が折り重なっている。
ティッシュペーパーは必須の道具のひとつ。

ホワイトを混ぜたアクリル絵の具で、ひたすら毛を一本一本描く。まだまだ手を動かさなくてはならない。
恐竜以外の制作だとコメント少ないですが、つまんないですか?
ご意見、ご要望お待ちしています。
2005年10月03日
狼のhead 02
今日は色を付け始める。
最初は透明水彩で、褐色を中心に塗り重ねていく。今回は白バックで仕上げるため、丁寧に進める。

資料写真を見ながらの作業。毛の生える方向に注意する。

もう少し描き進んだ状態。ここから一気にディテールを詰めていく予定。
僕の性格的なものもあるかもしれないのだが、全体のバランスを見ながら進めることはない。あるディテールをほぼ完成に近いところまで進めて、それに合わせて他の部分を描いていくパターンが多い。どうもこつこつと持久力で仕事をすることが苦手で、短期的な目標を定めて瞬発力で描いていく。これを繰り返すことで完成に至る。
今日は夕方から友人の個展を銀座まで見に行く。先週に続き、初っぱなから出かける用事。

画像の男性が作者の向井三郎さん。彼との最初の出会いは、僕が芸大に入学したときで、向井さんは助手になったばかりであった。かれこれ16年ほどのつきあいになる。
「向井三郎 個展 − Silent」
2005年10月3日(月)〜10月8日(土)
12:00〜19:00(最終日17:00)
港房
104-0061 東京都中央区銀座1-9-8奥野ビル3F
Phone & Fax.03-3567-8727
静謐な空間にひたれる展覧会。興味のある方がいたら是非、出かけてみてください。
2005年10月02日
狼のhead 01
狼のheadをようやく始める。
数日前から描いていたのだけど、時間がとれず遅々として進まなかった。
博物館でスケッチをして、写真を撮り、資料を数多く集めても、納得いくまで理解することができない部分がある。
目の前に剥製が欲しい。本物がいればベスト。それはまったく無理な話。

こんな感じで資料に囲まれている。

エスキースが一応完成。これをもとに絵の具の仕事へ移る。
ある程度、絵の具のタッチで誤魔化していく部分が必要になるだろう。
これから時間との勝負。集中していかねば。
日曜画家
先週は月曜日から土曜日まで、毎日出かける用事が入ってしまい、家で仕事をすることがほとんど出来なかった。
昨日はSCBWIのイベントで表参道へ。その後、飲み会にも参加して遅い帰宅であった。SCBWIとは子供の本に携わる人々のための、国際的な団体である。
今日、日曜日になってようやく家で落ち着いて仕事ができる時間ができた。
はたと気づく、まるで「日曜画家」ではないか!
しかし今日も黒猫が体調を崩し、動物病院に連れて行ったりしていたため、まとまって制作ができない。
今日中にすませておきたいノルマを設定していたのに、これではまた深夜までかかってしまう。
話は変わって、TBSで問題のある絵画商法のドキュメントをやっていたのだけど、なかなか興味深い。あの街頭で勧誘しているキャッチセールスである。
なかなかセールストークがふるっている。「ここで買わないと、もう出会えませんよ」「絵画と出会うのは縁ですよ」「良く考えてしまうと、絵というのは必要じゃないって思うのですよ」、だから今ここで買えという論法である。
面白すぎる。断言するが、よく考えていらない絵を買うべきではない。よく考えても、寝ても覚めても、想い出されて気になる、というのであれば買ってもよいかもしれない。
絵の値段はあってないようなものと言われるが、決してそんなことはない。市場がある以上、相場というものは存在する。
版画であれば、調べればおおよその原価は分かる。これが有名作家となると、原価とはまったくかけ離れた値段がつくようになるのだが・・・。
普通、高額な買い物をするときには、その商品をよく調べるのではないだろうか。カタログをかき集めて、ネットで情報を収集して、友人に相談するだろう。
買ってしまった人のインタビューがあったが、絵にも興味もなかったのに、セールスのしつこさに買ってしまったという。買ってしまった人に同情はしない。
ただ、こういったことをきっかけに、美術品に不信感を持たれたり、嫌いになってしまうことはやめてほしいと切に願う。
