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2005年10月21日

SVP2日目

SVP2日目の模様。
食事の後、早寝をしたらすごく早く起きてしまい、現在現地時間で午前4時である。
2日目の午前中は Alfred Sherwood Romer Prize Presentationsを聞く。この発表はローマー賞という若手研究者を対象にしたコンペ形式となっている。ここにエントリーされるだけでも大変名誉なことらしい。発表や研究の内容だけでなく、立ち居振る舞いや服装、質問に対して的確に対応出来ているかなども審査対象になるということである。持ち時間の15分を利用して、淀みなくプレゼンテーションすることが要求される。
いつもながら英語がほとんど分からないのだけど、発表者の緊張ややる気が見えてきて面白い。他の発表とはひと味違った緊張感が空間に充満している。聞く方も自然と真剣になってくる、
不幸にも機械のトラブルで中断してしまう発表者や、英語が母語でないため言葉につまってしまう発表者もいたのだけど、真剣さがひしひしと伝わってくる。
誰がローマー賞に輝くかは、最終日のAwards Banquetで発表される。
SVPの会場では学会発表だけでなく、出版社、古書店、標本業者などが会場を借りて出店している。これがまた楽しい。
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出版社のブースの様子。新刊はアマゾンなどでチェックしているのだけど、実際に手にとって見ることが出来るのが良い。
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こちらは標本業者の展示ブース。もちろん全て売り物である。展示されている全身骨格のレプリカは、テリジノサウルス類の一種のようである(もう一度学名チェックしてきます)。どこまでオリジナルを元にして作っているか分からないが、非常に良くできている。
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午後3時30分からポスターセッションが始まる。掲示板にポスターで発表し、発表者はポスターの前で待機して質問者の質疑に答えるというスタイルである。もちろん誰が質問しても構わないし、時間が許す限りディスカッションすることもできる。こんなときに聞きたいことが聞けない(言葉の問題で)もどかしさを痛感する。
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会場はラッシュアワー並の混雑になる。研究者間の貴重な交流の場にもなっている。今回、日本から行動を共にしている平山廉さんもポスターでの発表があった。
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ここの業者は SKULLを中心に標本を扱っている。日本で買うよりもかなり安い。壊れやすいものをもって帰るわけにはいかないので、買うとなると送料が必要になるのだが今のところ思案中。完全な標本ではなく、病気や事故で怪我を負ったものは、さらに安く入手できる。ここのブースからは本を2冊購入。
「THE SPERM WHALE ENGINEERING MANUAL OR BUILDING A BIG WHALE SKELETON(ISBN:0-9747139-4-5」はマッコウクジラの骨格標本の組み立て方法から、詳細な骨格の記録が掲載されている。
今、準備を進めているファンタジー小説の挿絵で、鯨の骨格が大きな意味を持ってくるため、これは貴重な資料となりそうだ。
もう一冊は同じシリーズで「THE BIRD BUILDING BOOK(ISBN:0-9747139-7-X)」。こちらは文字通り鳥の骨格標本の組み立て方である。こういった資料の良いところは、普段博物館などで隠れてしまうところが分かることである。図版も簡潔なタッチで上手い。
古書店では「BONES(ISBN:0-8133-3806-9)」を購入。以前から探していて、見つからなかった本だ。学術書ではなく骨格の美しい写真集である。眺めていると自然の造型力のすごさを思い知らされる。

次の写真は番外編。夕食にホテルの近くのメキシコ料理のチェーン店に行ったところ、駐車場に止まっていた。
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DATSUN 2000。日本名は「日産フェアレディ」。国産の中でも名車の一つであろう。ぴかぴかすぎず、でもとても状態が良くオーナーの愛情を感じる一台であった。

もう一度、仮眠をとって会場に向かう予定。
21日夜には 23rd Annual SVP Benefit Auction and Social Timeが開催される。皆が持ち寄った物品でオークションを行い、その収益はSVPへと還元される。
僕もいくつか出品したのだけど、いくらの値がつくか、怖くもあり楽しみでもある。

投稿者 corvo : 2005年10月21日 19:55