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2006年07月06日
小学校で課外授業3
昨日は、NHK恐竜キャラバンの仕事のため、千葉市の小学校で課外授業。午前中の授業時間ということで、朝早くに家を出る。始める前まで、今ひとつ頭の活動が鈍かった。
前回の野田市の時とちがい、今回は小学6年生2クラスへの授業だったので、非常にやりやすかった。少々難しい言葉でも反応してくれるし、60人ちょっとという人数で部屋の大きさもちょうど良く、持ってきた骨格などがよく見える距離だったので、集中力も持続してしっかり話を聞いてくれたようだった。
基本はスライドショーなのだけど、実物の頭骨にはとても興味を示してくれる。いつもと同じように、持っていったのは猫と犬と鰐なのだが、猫と犬はペットとして飼っている子供たちも多く身近に感じられということ、鰐は大型のは虫類の仲間ということが、選んだ理由である。必ず最初に、「何の骨かわかる?」という質問をするのだけど、もっとも正答率が高いのが鰐で、低いのが猫である。これには理由があって、ほ乳類の場合は表情筋が豊かなため、骨と実際の顔がなかなか結びつきにくい。また、特徴的な大きな耳(外耳)がないことも、判断を難しくしている。一方の鰐は表情筋がなく、皮膚をかぶせた状態と骨の状態で、形態にほとんど違いがないため、初めて見る子供たちでも即座に分かるようだ。
この点は復元をする上でも重要な事柄である。

持ってきた骨コレクションと本の紹介。MacBookも活躍してます。

今回も原画を展示。
小学生に話す時には、興味を持続してもらう必要もあるし、より噛み砕いて説明しなくてはいけない。僕自身がよく理解していないと、きちんと伝えることができない。これは、とても勉強になる。自分にしか分かっていないことを、どうやって他人に伝えるかということは、全ての表現活動に通じる基本である。ここでは「分かっているでしょ?」は通用しない。

今日も授業が終わった後、恒例のモリーが登場。ここでも人気者。雨が降っていく分涼しかったのだけど、いつも「中身の人(いないことになっているのだけど)」は大変なことになっている。背中にアイスノンを大量に貼って、しのいでいるらしい。

最後には握手会も。
授業の後には昼食に給食をいただいた。もう何年ぶりだろう。小学生のとき以来である。素朴な味でたいへんおいしかったです。写真を撮り忘れたのが残念。
先日、ある有名オーナーシェフが、従業員に電話を投げつけ怪我をさせ、傷害罪として訴えられたというニュースがあった。このシェフは子供たちの味覚を鍛えることを目的とした、「食育」という活動を行っており、テレビなどで子供たちに笑顔で接する姿を何度か見たことがある。子供たちに伝えられる言葉を持ちながら、どうして暴力に走ってしまったのか。
実際に経験していないので推測の域を出ないが、料理人の世界の上下関係の厳しさや、体罰が当たり前とされる職場環境が原因としてあるのかもしれない。よほど腹に据えかねての行動だったのいか、単に虫の居所が悪かったのか。原因は仕事が遅いことだったらしいのだけど、当たり前の行動としての暴力なのか、特別なことなのか、僕には判断がつきかねる。
職人の世界では、よく「技を盗む」という表現をするが、僕にはちょっとピンとこない。人から教えられなくても、盗むぐらいの意欲がなければ駄目だという考えは分かる。でも、教えたとして困ることってあるのだろうか。教えた上で、さらに盗むぐらいの意欲があれば、その人間のスキルは飛躍的に向上するのではないだろうか。甘いのかな。やはり「秘伝」でなくてはいけない理由があるのかな。もし、プロの料理人で読んでいる方がいたら、コメントお願いします。
僕はこのblogで制作に関わる情報をかなりオープンにしている。もちろん100%を伝えることは不可能だし、業務上の守秘義務もあるの、全てを書いているわけではない。でも、技術的なことや方法論に関しては、まったくといっていいほど秘密にすることはない。使いこなせるかどうかは、別の問題だからだ。
アカデミズムを権威主義として批判することがあるが、アカデミズムの真の良さは、すべての情報がすべての人に平等にオープンにされていることだ(言語の問題はもちろんあるが)。意欲があれば誰でも学び、吸収することができる。
これからも、質問があればどんどんコメントしてください。出来る限り、答えていきたいと思います。
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ちょっと更新が遅れがちですが、応援よろしくお願いします。
投稿者 corvo : 2006年07月06日 14:02
コメント
やはり、更新がなかったり遅れると順位が下がるのでしょうか。
昼に20何位だった人気 blog rankingが、今は10位に上昇してます。
私は料理人ではないので料理の世界は分かりませんが、私趣味としてやっている書道では、技というか技術は何でも教えます。
でも、問題はその技術を使いこなせるか否かですし、作品の中でその技術を使ってどう自分を表現するかが一番大事になってきます。
料理の場合は、ある技術レベルまでくればレシピがかなりのウエイトを占めるから、技と言うよりレシピが重要なんでしょうか。
すみません、憶測の域を出ません。
投稿者 collector : 2006年07月06日 17:55
頼んでいた『学研わくわく観察図鑑 恐竜』が届きました。少し遅れましたが、やっと手に入ってご満悦です。早くも息子に盗られそうです。以上、御報告まで。
投稿者 takebow : 2006年07月06日 18:54
うむむ、いつもながらcorvoさんの授業を受けられる小学生がうらやましいです。
料理人さんについては、確かにあの世界は荒っぽいですね。
投稿者 僧帽筋 : 2006年07月06日 22:03
こちらでは初めましてっ。
いつも拝見はしていたのですが勇気を出して(笑)コメントさせていただきます。
私も子供のころから恐竜が好きだったんですが
どういうキッカケで好きになったのか、今となっては全く覚えていません。
たぶん、親が買ってくれた本の中に恐竜の本でもあったのかなあ、とは思うんですが
そういう本を持っていた記憶もなく(汗)。
私にとって恐竜などの魅力は、星と似たような感じで
「実際にあるもの、あったものなのに決して手が届かない」ものたち、
だからなのかなあと思っています。
これからも、corvoさんの作品や記事を楽しみにしています。
・・・ところで、私も以前、有名と言われるレストランで
シェフが見習いのような若い従業員を怒鳴りつけているのを見かけたことがあります。
良い見方をすれば、それだけ自分の仕事に真剣で自信を持っており
悪い方に取るなら、技術的に未熟であるのはその人の怠惰のせいである、と
決めつけてしまう狭量さなのかも知れません。
食事は、本当はとてもおいしいのでしょうが
この日は残念ながらあまり味が良く分かりませんでした・・・。
「秘伝」というのは、「特許」と似たようなものなのかなと思いました。
現在は優れた製法や技術は(原則は)法律で守ることができますが
昔は一子相伝、のような形にしないと製法を守るのが難しかったのかなあと。
そこまでして技術を守るのは、「まがいもの」の登場を防ぐためと
もうひとつ、は価値(希少価値とか値段とか)を上げるため・・・、
むしろの「価値をあげる」方が重要かも知れませんね~。
私も早くモリー兄弟に会いたいです~。
投稿者 しのぶ : 2006年07月07日 00:26
有名なシェフは裏の顔をもっていることが多いような気がします。
詳しくは書けません‥
「技を盗む」というのは、教えるのが下手の裏返しかも知れません。
投稿者 ミヤモト : 2006年07月07日 00:40
今回の事件は、食育ということで賛同している方が大勢いたので非常に残念ですね。
アルバイト時代を含めて上下関係や暴力を振るわれたという経験はありません。ただ、昔はこうではなかったとか、他の店ではそういったことがあるという話は聞いたことがあります。
「技を盗む」云々というところは、料理の世界ではそのシステムに問題があるかもしれません。(僕も実際に専門店で働いていたわけではないので分かりませんが)見習いから入って各ポジションを数年かけてステップアップしていく・・技術的なことを習得するのに数ヶ月や数年もかかるはずもないところに上が詰まっている・・
マル秘にしなければ見も蓋も無いという感じですかね。
僕の働いているお店では、(全部自分でやれれば問題ないのですが)ちょっと研修をした新人にも料理を作ってもらいます。それがお店の味となるわけですから教えるということには気を付けてます。レシピもそれを前提として作ってますし、教える際はコツのコツまで伝えるように考えてます。
投稿者 sauropo : 2006年07月07日 00:48
>collectorさん
数日、更新がなくても、僕の上位にあるブログもあり、それが不思議です。
ブログ村よりblog rankingのほうが、更新に対してセンシティブに動くようですね。blog rankingのほうが信頼度が高いかもしれません。
僕も聞かれれば、伝えられるだけのことは全て伝えようとしますが、それを受け入れる器がなければ、どんなに注ぎ込んでもこぼれてしまいます。教えるスキルと同時に、教えらっるスキルも重要かもしれません。
>takebowさん
お買い上げ、ありがとうございます。
是非、自分用にももう一冊お買い上げください。
>僧帽筋さん
呼ばれれば、どこでも講演するのですが、あんまり声がかからないです。
いつでも行きます。
やっぱり荒っぽい話はよく聞きますよね。
>しのぶさん
初めまして、コメントありがとうございます。
>「実際にあるもの、あったものなのに決して手が届かない」
この魅力は大きいと思います。どこまでもいっても正解がない世界です。
舞台裏のぐちゃぐちゃが見えてしまっては、食餌を楽しむどころではないですよね。それはあまりに配慮がないです。
よく言われるのは、だれでも真似できるぐらい単純で簡単なものほど「企業秘密」であるということですね。
楽しんでもらえるよう更新していきます。これからもよろしくお願いします。
>ミヤモトさん
プレッシャーの大きさから、二面性を持つのでしょうか。今度、こっそり教えてください。「教える」という技術が確立していないのかしれませんね。
>sauropoさん
プロの料理人からの貴重な意見ありがとうございます。
「食育」には僕もすごく共感していて、しっかりした味覚なできていない人間に、美しいものなど作れない!ぐらいに思っているのです。表現者にとっても、味覚は絶対に大事だと思います。話がそれました。
システムの話は興味深いです。スタッフが飽和状態で、人気のある店は限られている。「秘伝」にすることで、職域を死守していくといった感じでしょうか。
それでも、出来る人間が増えた方が全体の生産力もアップするし、サービスの質も上がるし、いいことが多いと思います。
今度、食べにいきますね。
投稿者 corvo : 2006年07月07日 01:29
正直驚きました。
僕もcorvoさんと同じように考えます。
教えることが良くないみたいな考えは、料理の世界に限らず、大工さんみたいな職人さんの間にもあるようです。
個人で仕事をしている人が、他者に技術を教えることは、いずれ自分にとってライバルになる可能性があり、リスクになるというのもあるのでしょうか。
また、教えることに対してそれではその人のためにならない、自分から学んだほうがその人のためになるという考えがあったりもするのでしょうか。
確かに教えすぎは良くないとは思います。なんでもかんでも教えすぎると、相手もオーバーフローしてしまいます。
ですが、相手が疑問に思ったりしてるときや、悩んでいるときには惜しまずに教えるべきだと思います。そうすることで、相手も考えることをしながら覚えられ、そうして得た知識は忘れにくいです。
同じ会社内で、仕事を協力しながらやっているときはその方が効率は全然いいです。
時間のないときはそうも言ってられなく、イライラすることもありますが、なるべく、教えるようにはしたいと思います。その方が、後々、自分のためにも会社のためにもなります。
ただ、教えるのが上手くない人もいて、そういう人は、必ず「技は盗むものだ!」と言ってますが、、、
投稿者 sumineko_sumi : 2006年07月07日 02:39
>sumineko_sumiさん
もし仕事を教えて、それが原因で仕事が減ったとしたら、それは本人に問題があるのであって、仕事を教えたことが理由ではないと思うのです。実際、仕事をきちんと教えられる人から、仕事が逃げていくことはないと思いますが。
某有名建築家にも、灰皿が飛んできたとか、いろいろな武勇伝を聞きますが、建築の世界も徹夜の続く激務で、殺伐とした心持ちになることも多いのでしょうね。
やっぱり教えるのが下手だと、「盗め」ってことになるのですね。
投稿者 corvo : 2006年07月07日 07:47


