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2013年1月 2日

レ・ミゼラブル


子供の時だったか、随分昔に小説を読んだ。子供向けに翻案されたものだったかもしれない。
この映画はミュージカルとして上演されているものを元に作られている。なので俳優たちは常に歌っているのだが、そんな不自然さを凌駕する映画の持つリアリズムに圧倒された。
容赦ない現実の厳しさを突きつけることができる表現こそ、映画のもっとも有利な点なのかもしれない。舞台では制約が多いし、小説は読者の想像力に依存する。しかし、映画は全てをさらけ出すように眼前に映像として見せてくれる。
19世紀の汚れたフランスの町並み。ほとんど風呂に入る習慣のなかった汚れた人々。不衛生きわまりない女郎宿。吐瀉物にまみれた飲み屋の風景。汚物まみれになる下水道。もちろん映画という虚構の世界の話なのだけど、その現実に打ちひしがれるように、その世界にのめり込んでしまった。映画の凄みを実感させられた、そんな映画だった。
長い上映時間にもかかわらず、まったく飽きることなく見ることが出来た。話の展開も結末も知っているのに、退屈することもない。年始に素晴らしい映画を観ることが出来た。
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パンフレットを見ながらスケッチ。アン・ハサウェイ。
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パンフレット見ながらスケッチ。ヒュー・ジャックマン。


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投稿者 corvo : 2013年1月 2日 23:22