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2011年7月 2日

CINQ Esquisse - 5人のエスキース展 -


CINQ Esquisse - 5人のエスキース展 -』が今日から開催。一日目が終了しましたが、なかなか盛況のうちにスタート。
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滋賀県大津市から東京への移動もあり、学生の負担は大きい。準備に余念のない、水曜日の様子。
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ポストカード展示のシミュレーション。
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1日の展示準備の様子。まだほとんど終わっていない。今回は特に僕は見ているだけで、展示場所、方法などは学生の自主性に任せた。
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石田 恵理によるカメラルシーダのデモンストレーション。これまで描いた100人以上のポートレートのドローイングも展示されている。
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充実した展示空間になっている。
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少し日が落ちてきてからのギャラリーの様子。
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オープニングパーティー。
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一日目、無事終了。
明日、日曜日は17時30分までです。皆様よろしくお願いいたします。

Cinq Esquisse 〜5人のエスキース展〜


「Esquisse = エスキース」は日本語では「下絵」や「下図」と訳されます。他にも「ラフ」「ラフスケッチ」「スケッチ」などと呼ばれることもありますが、概ね同じ意味と言って良いでしょう。
 重要なのは、イラストレーションの仕事において、エスキースを作らずに作品が完成するということは決してないということです。クライアントと仕事を進める上で、エスキースによるチェックはとても重要な意味を持ちます。エスキースの完成度が、その仕事の成功を左右するといっても過言ではないでしょう。
 これはイラストレーションだけでなく、絵画制作や彫刻制作においても重要なプロセスです。岩絵具で描かれる障壁画などは、小下図、大下図、本画という順番で制作されます。また、彫刻作品は数多くのスケッチを重ねた後に、縮小サイズのマケットモデルを作り本番の制作に取り掛かります。
 エスキースの段階でクライアントに承認が得られなければ、その先に進むことは出来ず、その作品が完成することはありません。また、それ以上に重要なのは、作者自身が自分のイメージを整理し、確認することが出来るという点です。どんなに頭の中で良いイメージを持っていても、紙の上に描いた途端、陳腐なものに見えてしまうことが多々あります。自分の中のイメージと、描かれたものの差をできる限りなくし、さらに良いものへと昇華していくことがエスキースには求められます。
 
 今年度、成安造形大学イラストレーションクラス小田研究室ゼミでは、卒業制作に向けてエスキースを積み重ね、より精度の高いイメージを画面に定着することを目指しています。その中間地点の確認として、今回のグループ展『Cinq Esquisse ~5人のエスキース展~』が企画されました。
 ポストカード、トートバッグ、ブックカバー、箱額の小品などの販売用グッズも並びますが、これらもエスキースを準備してから作られたものばかりです。
 
 暑い最中の展示ですが、ご高覧いただければ幸いです。


2011年7月2日 

成安造形大学イラストレーション領域 准教授 小田 隆

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投稿者 corvo : 2011年7月 2日 23:54