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2008年10月 8日

キャリーケースは危険か?

現在、滋賀の大学に勤めていることもあり、自宅との往復を時々しなくてはいけない。毎回、ノートパソコンや、継続中の仕事、画材などを持ち歩くため、いつもかなりの荷物になってしまう。車で移動の時は良いのだけど、時間的に余裕のない時は新幹線を利用するようにしている。そんなとき便利なのがスーツケースだ。2、3日帰るときにも、ほぼ毎回使用している。重くなってもホイールが付いているため楽に移動できる。つい先日もスーツケースを持って京都駅を移動していたのだけど、ふと電光掲示板を見ると「キャリーケースによる事故が多くなっているので注意してください」という旨の表示が(正確にはどういった文言だったかは覚えていない)。主に使用者に対して注意を喚起するような内容だったと思う。
僕のスーツケースもリモワの二輪のタイプなので、斜め後方に倒して引きずるタイプである。四輪のスーツケースのように、体にそわせて移動できるタイプではない。混雑した場所では、注意して移動するようにしている。ただ、いつも思うのだけどあまりに無防備に無警戒に歩いている人が多すぎるのではないだろうか。前だけしか向いていなかったり、携帯で電話中だったり、メールのチェックをしていたり、そんな様子の人がたくさんいる。不特定多数が存在する混雑した場所では、そういった行為は危険ではないだろうか。僕自身が神経質すぎるのかもしれないが、かなりきょろきょろとまわりを注意しながら歩く癖がついている。混雑した場所でも、真後ろから人がくると気持ち悪いし、歩いているときにはわざと左右どちらかに進路をずらすようにしている。なので、キャリーケースやスーツケースにぶつかりそうになったことは、全くと言っていいほどない。
重いスーツケースやキャリーケースを引きずっていると、軽快に動くことは出来ない。逆にそれほど多くの荷物を持っていない方は、素早く動くことができる。
常々感じていることなのだけど、日本では大きな荷物を持っている人間に対して、対応が冷たいのではないだろうか。「こんな場所にそんな大きな荷物もってくるなよ」といった視線を感じることもある。こちらはどうしても必要で、その大きな荷物をもっているだけである。時間帯によっては満員電車にだって乗らなくてはいけないこともある。
では、これが車いすだった場合はどうであろうか。その存在を迷惑と感じたり考えたりするのだろうか?
もし自分が車いすで移動しなくてはいけないと考えると、日本の交通機関はあまりにお粗末だ。エレベーターが付いていても、最も便利なところには設置されていない。またとても狭く、一台乗るのがやっとといったものもある。健常者の目線だけで作られた、そんな印象を受ける。
ちょっと話しがそれてしまったが、普段歩くときにもう少し回りに気を配って、注意をしながら、適正な距離を保つべきではないのだろうか。そういったことに無関心な人が、多くいるように僕は感じることが多いのである。学生時代に旅したヨーロッパや、アメリカの街はとても歩きやすい。ある意味警戒心が強いのだけど、自分と他者との距離感が適正にとれているのだろう。僕には人に近づかれると不快に感じる距離が明確にある。その距離を適正に保つことで、危険を回避し気持ち良く歩くことができる。
こんなことを常に考えている僕は変なのかな?

成安イラストレーションクラスニュース

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投稿者 corvo : 2008年10月 8日 02:38