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2007年4月23日

「手抜き」なら見せるべきではない

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以前、僕のblogにコメントを書いてくれたことで、時々覗いているblogがある。「ART ROOM」という、高校の美術科へ進んだ女の子が書いているのだけど、悪い意味で気になる記述がある。頻繁に出てくる言葉なのだけど「手抜きです」という一言である。ほぼ毎日更新されており、デッサンやスケッチの画像をアップしているのだけど、それらの多くは短時間で描かれたものらしく中途半端ななものが多い。それを本人も分かっているのか、言い訳のように「手抜きです」という文言をエントリーに書いてしまっているのである。
知人の美術教師もコメントしたり、blogのエントリーで取り上げているのだけど、これから美術に関わっていこうと思っているのであれば、「手抜き」は御法度であることを自覚してほしいと願っている。
プロフェッショナルと呼ばれる人たちは、皆毎日不断の努力を続けている。少しでも向上したいと必死である。せっかく、美術を学ぶことができる学校に入れて、どんどん吸収していける年齢なのだから、いまから「手抜き」だなんて言ってほしくない。
例えblogであっても、作品を見てもらう事を目的にしている以上、いい加減なものを掲載するべきではないだろう。誰かが褒めてくれるかもしれないが、自分でも中途半端だと思っているものを評価されても、はたしてそれは嬉しいことだろうか。幾何形態を描く事が苦手で、どうしても円柱が歪んでしまうということなのだけど、きちんと手順を踏めばそれほど難しいことではない。また、それらを描く事を「つまらない」と思っているようだ。しかし、どんなものでも描くときには感動があると僕は思っているし、感動がなければ描く事はできない。どんなものからも、ちょっとしたことでもいいから、感じてほしいと思うのである。描く事、それ自体がたまらなく楽しいことのだから。
おせっかいながら、以上のようなことを感じたので書いてみました。

投稿者 corvo : 2007年4月23日 23:25