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2006年12月 7日

Eoraptor scene 06

今回はリンコサウル・のシーンである。もとい。エオラプトル・シーン。でも、ついついリンコサウルスに肩入れしてしまうのである。イシガラストでは、「またリンコか」というほどに当たり前に見つかる化石。
前回、ローシェンナのカラーインクを塗ったまま、しばらく放ったらかしにしてあった状態から始める。
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エスキースのコピーも参考にするため用意しておく。
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リンコサウルス類の論文や植物化石の資料。アクリル絵の具での制作なのだけど、ゴールデンのフルイドシリーズを中心に使用する。この絵の具はチューブに入っている練りの固いものではなく、液状に近い状態で非常にのびやかな性質を持っている。また、透き通る色が多く、油彩に近い使い方が出来る絵の具である。
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背景の植物のシルエットを描いていく。この時使用したのは、クロームオキサイドグリーンとローアンバーの二色。絵の具が良くのびるので扱いやすい。これで乾燥が遅ければ、なお良いのだが。
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植物のシルエットが描けたところで、全体にジンクホワイトとセルリアンブルーを混ぜた色を、下層のイメージが透けて見えるように一面に塗っていく。
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油彩的な表現に近づけるため、フルイドシリーズのチタニウムホワイトにレギュラーゲルを混ぜたものを作る。チタニウムホワイトは隠蔽力と着色力が強く、他の色と混ぜたときに白濁しすぎる傾向がある。それを避けるために、透明で練りの固いレギュラーゲルとフルイドのチタニウムホワイトを混ぜたものを作ってみた。ほぼ狙い通りの結果になった。とても扱いやすい。理想は油絵の具のシルバーホワイト。残念ながら、アクリル絵の具ではどのメーカーも作っていない。
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リンコサウルスを中心に描き込んでいるところ。油彩のように透明色と不透明色を重ねながら、立体感を描いていく。並列化した色の情報だけでなく、重層化した情報も加えていくことで、より豊かな表現が可能になる。相変わらず使用する絵の具の種類は少ないです。
この調子で、どんどん進めていきます。
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師走です。ちょっと焦りもありますが、応援よろしくお願いします。

投稿者 corvo : 2006年12月 7日 00:48