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2005年9月23日

神奈川県立生命の星・地球博物館1

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長い名前の博物館である。手帳に予定を書くときに実に大変で、「・・・生命の星」で止まっていることが多々ある。
今日は狼の剥製を取材させてもらうために、(もう一度書く)神奈川県立生命の星・地球博物館まで行ってきた。
ここは名前が長いだけでなく、道のりがはてしなく遠い。日帰りで取材に行くにはちょっときつい。
この博物館では「ザ・シャーク展」などでお世話になっている学芸員の樽 創さんが、標本の取材などで色々と便宜をはかってくれる。

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今、開催中の特別展化石どうぶつ園-北アメリカ漸新世の哺乳類-に展示されている狼の剥製。(神奈川県立生命の星・地球博物館所蔵)

今回は館が収蔵する狼の剥製を全て見せてもらい、スケッチもじっくりさせてもらうことが出来た。また、骨格の標本も観察し撮影することが出来、収穫の多い取材であった。

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これも特別展で展示されている狼の頭骨。(神奈川県立生命の星・地球博物館所蔵)

樽さんは専門分野が哺乳類ということもあり、僕自身がまったく気づいていなかった事を指摘してくれて、非常に勉強になることが多かった。古生物、現生に関わらず研究者とのディスカッション、研究者からのサジェスチョンは有意義であり、多くの刺激を与えてくれる。
こういった取材は樽さんとの個人的な信頼関係によるところも大きいのだけど、この博物館が社会に開かれた存在としてあることが重要なのだと思う。

公共の博物館である限り、社会に対して開かれた存在であることが原則であると思う。もちろん、誰彼無く収蔵庫に立ち入り、全ての標本を手にとって良いというのではなく、しかるべき手続をとり標本に対して真摯な態度で臨める人物でなくてはいけない。
しかし、残念ながら公共の博物館でありながら、そういった体制でない博物館も存在する。
博物館は公共の財産であり、共有できる生きた知識の収蔵庫であってほしいと願う。

投稿者 corvo : 2005年9月23日 23:47