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2010年7月18日

粗忽者(そこつもの)

僕はかなりの粗忽者=おっちょこちょいである。子供の時の通知表には、毎年のように「落ち着きがない」「忘れ物が多い」と書かれていた。しかも大学生のころは酷い遅刻魔で、今学生に叱っているようなことを、僕自身はまるで出来ていなかった。つくづく思うのだけど、学生時代の僕を、僕は絶対に面倒を見たくない。学生の皆さん、偉そうなこと言っているけどそんなものです。

そんなおっちょこちょいが災いして、今日はさすがに背筋の凍る思いをした。
朝、美術解剖学会大会会場へ地下鉄へ向かったのだけど、ポケットのついていないシャツを着ていたので、ハンカチ、iPod touch、携帯電話を次々と持ち替える必要があり、しかも大きな荷物を抱えての移動。時間前に会場に着いて、自分の講演を無事に終えた後に携帯電話が見当たらないことに気付いてちょっとパニックに。講演前に持っていたのかどうかも思い出せない。多少、発表前に緊張していたとはいえ、どうにも記憶があいまいだ。何度か友人の携帯電話からかけてもらったが、誰も出ない。これはいよいよまずいと思い、少々冷静さを欠いてしまった。気がついたのが昼休みだったので、根津駅へ朝来た道を戻りながら探す。ない。朝入ったATM、にもない。駅事務所で調べてもらったが、どこにも届いていないということ。乗ってきた電車はすでに車庫に入っており、まだ確認がとれていないという。友人の携帯番号などそのときはわからなかったので、後で事務所に電話をしてその番号を伝えることにして、途方にくれながら会場の東京芸大に戻ったのである。
芸大の正門が近づいてきたとき、徐々に記憶が蘇ってきた。朝、正門をくぐる前に仕事の電話を携帯で受けていたのだ。電車に残してきたはずがない。となると、芸大の構内か?守衛所に問い合わせると、届いていない。もう一度、学会が行われていた講義室に行き、イスの下を探すと「あった」。暑い中、昼ご飯も食べずに汗だくになりながら探し回って、焦りまくったのはなんだったのか。でも、それも「粗忽者」であるがゆえのこと。
携帯電話となると、自分のことだけでなく、数多くの友人、知人の個人情報が含まれている。おそらく数百人。いやあ、やばかった。もう、それ以降の予定をすべてキャンセルして家に帰って、見つかるのを待とうかとも思ったほどである。

今日の発表の演題は「頭蓋を描く」
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今回は研究発表というよりも、制作プロセスに特化した内容。
大写しにされた作品のアップ画像は、なかなかの迫力だったらしいが、僕は客席に向かってしゃべっていたので、どういった風に見えていたのか分からない。なかなか好評だったらしいのでよかったかな。作品自体も持っていって、休憩時間や懇親会でもご覧いただくことができた。

でも、今日は本当にひやっとした。
もうこんな思いは二度としたくない。

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成安造形大学イラストレーション領域

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投稿者 corvo : 2010年7月18日 00:05