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2010年6月21日

ゾウの胎児を描く 9 完成(仮)

完成(仮)である。(仮)というのも、六甲昆虫館の箱に入れてから完成と考えているので、とりあえず素材としての絵が出来上がったというところである。
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産毛をアクリル絵の具で描写。56 x 76cm。アルシュにチャコールペンシル、顔料、アクリル。
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頭部には比較的豊かに産毛が生えている。人間の赤ん坊の髪の毛のよう。
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そして背中。
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肩から前肢にかけて。
産毛を描くことで、狙っていた浮遊感を表現することができた。

先日、六甲昆虫館の館長さんとのおしゃべりで、95点以上を狙って作業をすると失敗することが多いのでは?という話が出た。90点まではかなりの確率で成功させることが出来るのだけど、それ以上を望もうとするとひとつの判断ミスで台無しにしてしまうことがある。特にひとつだけ制作していると取り返しのつかないことになるので、並行していくつかの作業をしたほうが失敗を減らすことが出来る。
学生の制作を見ていると1点だけに集中してしまって、上手くいかなくなったときににっちもさっちもいかなくなることがある。潤沢に画材や制作場所を使えるわけではないので難しい部分もあるが、出来るだけ並行して制作したほうが精神的にも楽だ。
産毛を描く作業は作品全てをダメにしてしまう可能性もあったのだけど、狙い通りの効果を出すことが出来て今回は成功だった。いつもこううまくいけばいいのだけど、なかなかそういうわけにもいかない。
僕も結構、見えないところでたくさん失敗しているのである。

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成安造形大学イラストレーション領域

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投稿者 corvo : 2010年6月21日 22:50