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2008年12月21日

アトリエ路樹絵で美術解剖学の講義を受ける

今日は、美術モデルhiroさんのお誘いを受けて、京都にあるアトリエ路樹絵で開催された、hiroさんによる人体の美術解剖学のレクチャーを受けてきた。この会のもっともユニークな点は、hiroさんが自らの肉体を使って解説するところにある。おそらく日本では唯一の存在だろう。日々のたゆまぬ節制からビルドアップされた彼の肉体は、内部の筋肉が手に取るように分かる。また、動きによって移り変わる筋肉の形状を、分かりやすく丁寧に解説してもらうことができた。僕自身、勘違いして覚えていた部分や、今ひとつ理解出来ていなかったところも分かって、非常に有意義な時間を過ごすことが出来た。
現在、多く流通している解剖学の本は、それが美術解剖学のものであっても、遺体をスケッチしたものばかりだ。しかし、hiroさんは自分の生きた肉体を使って、視覚的に見せることができる。もちろん、深層筋まで身体を裂いてみせるわけにはいかないが、絵を描くのに必要な情報を得る事には、全く問題ない。

レクチャーだけでなく、クロッキーにも参加することが出来たのが、最初からいきなり6分のダブルポースを3連チャンだった。考えてみると、ダブルポーズを描くのは初めての経験だ。
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最後まで描ききれていない。
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これはレクチャーの時のスケッチの一つ。各部位を停止したポーズで、丁寧に見せてくれる。
左上は、肩甲骨に付着する棘下筋と大円筋、首から背中にかけての僧帽筋。肩の三角筋をスケッチしたもの。右下のスケッチは、肘の位置によって変化する背中の筋肉の特徴を描いたものである。左右で変化をつけてスケッチしている。
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これは4分ポーズ。ようやく、ましなものが描けたと思った1枚である。
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最後のダブルポーズ8分。描ききることが出来ていない。まだまだ修行が足りない。
今回、もうひとつ目から鱗だったのが、レクチャーのために使われていた教本である。それは筋力トレーニングのためのものなのだけど、それぞれのトレーニングによって、どこの筋肉を刺激する事が出来るかが、詳細に分かりやすく、美しいスケッチで図示されていた。早速、アマゾンに注文。

来年度、hiroさんには大学の授業でも協力していただくことを考えている。

これほど素晴らしく、貴重な出会いはそうそうない。今日はとても嬉しい1日だった。

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成安イラストレーションクラスニュース

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投稿者 corvo : 2008年12月21日 23:01