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2008年4月27日

ヌードクロッキー

先週の水曜日から、いよいよヌードクロッキーの演習と実習が始まった。
午前中の演習は80分と時間が短いため、1分x20ポーズと5分x4ポーズ。午後の実習はゆったりしたスケジュールを組めるので、1分x20ポーズ、5分x4ポーズ、10分x2ポーズ、 20分x1ポーズと徐々に時間を延ばしていくセットでそれぞれの合間に10分の休憩を挟む。当初、1分ポーズは途中1分ずつの休憩をいれる予定だったのだけど、モデルさんのリクエストで連続して次々とポースを変えていってもらうことになった。これは結果的にとても良く、枚数も描けるし緊張感を保ちながらモデルに向き合うことができた。ほとんどの学生がヌードクロッキーが初めてということもあって、粗相のないように事前に約束事をかなりうるさく伝えてあったのだけど、こちらが心配するようなことは何もなく、とても熱心に制作に取り組んでいた。この演習、実習では、僕も学生たちにまじってクロッキーをしている。1、2年生合わせて4クラスを見ているので、毎週学生の4倍の枚数を描く事になる。単純に計算して1日51枚。2日では100枚を超える枚数だ。クロッキーブックが一気になくなってしまう。といっても、1分ポーズを行う事はそれほど多くないので、今後は枚数自体は減っていくことになる。
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これらは1分クロッキー。1分で出来る事は極めて限られている。全てを描こうとしても無理だ。そこでその都度ポイントを絞って描いていく。ポーズにもよるのだけど、重心の位置、格部位のバランス、背骨の角度、的確な構図、等々。といっても、描いている最中は夢中になって手を動かすばかりである。
また、1分ポーズのメリットとしては、かなり無理のあるポーズも可能な点である。10分や20分といった長時間では無理なポーズも、1分でなら様々な体勢を試してもらうことができる。それには身体能力に優れたモデルでないといけないが、今回はとても素晴らしい方だった。
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こちらは5分ポーズ。1分を経た後だと、ものすごく時間が長く感じる。クロッキーとしてもそれほど長いポーズではないのだけど、短い時間を経験した後なので、余裕を持って画面に向かうことができる。
最初のうちはどうしてもアウトラインばかりを追いかけてしまうが、それでは短い時間でクロッキーすることは、とても難しくなってしまう。なので、身体の内部構造を意識する事を常に言っている。そのためにも美術解剖学を応用する必要がある。今は出来なくても、きっと夏休み前には何かを掴んでくれるものと期待している。僕も勉強しないとね。

成安イラストレーションクラスニュース

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投稿者 corvo : 2008年4月27日 23:55