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2013年5月31日

上手いとはどういうことか?


少しTwitterで書いた事をまとめてみる。
自分の行為をきちんと第三者に説明出来ることが、スキルとして身に付いているということではないだろうか。線を引くにしてもなんとなくではなく、どうしてその線を引いたのか、どうして何本もひかなくてはならなかったのか、どうしてその曲線を描いたのか。
上手く描けないときは、その対象の構造が理解できていなかったり、自分で説明出来るだけ見えていなかったり、あいまいなままにいい加減に手だけ動かしてしまっているとき。分からないことを分かろうとするか、そのままにするかで、結果は大きく変わるだろう。
分からない事を分からないままですませたり、少し角度を変えれば見えることをさぼったり、雑になってしまうと、とたんに結果が悪くなる。知りたい、理解したい、という好奇心、欲求を常に持ち続けることが大切、というか僕がどうしても気になってしまうのがそういう部分なのだ。なので古生物の復元画を描くときはできる限り資料を集めないと描けないし、最後まで分かることのできない、実物を見て確認する事のできないストレスがついてまわる。

単純に上手い下手という話になると、その判断基準のほとんどは好みかそうでないかに陥ってしまうことが多々ある。それは客観的な指標とはいえず、あまりに主観的でしかない。
一面的な判断基準ではあるが、その画面の隅々まで作者はきちんと説明出来るものに仕上がっているかどうかということが、客観的な指標として重要であると考えている。曖昧でよく分からないままに描くと筆は迷う。色彩も決まらない。雰囲気で見せるのもひとつの上手さではあるが、分かっていないであろうことを、誤摩化されるように見せられるのは違和感を覚えてしまう。そのほころびがずっと気になって画面に集中できなくなってしまうのだ。
自分で行った全ての行為をきちんと第三者に説明することができるかどうか?
スキルとして、プロとして、非常に大切なことであると、最近強く感じている。



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投稿者 corvo : 2013年5月31日 23:30