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2011年10月 4日

日本美術解剖学会・2011関西大会 1


10月1日(土)に開催された日本美術解剖学会・2011関西大会が無事終了した。天気予報では週末崩れるということだったのだけど、台風の進路も変えるという伝説の晴れ女「ホネホネ団団長」のパワーにより、大津の空は晴れ渡りとても気持ちの良い一日だった。

今回の関西大会、まさに突貫といってよい準備期間しかなかった。今回、講演者として参加することが決まっていたのは幹事の布施さんと僕だけ。9月に入ってからも何も決まっていないような状況だった。大急ぎでシンポジウムのメンバーを関西の人脈を中心に声をかけたところ、幸運なことに誰一人断られることなく、あっという間に合計7人の参加メンバーが決まってしまった。ホネホネ団団長の西澤さんにはHONE展のギャラリートークをお願いすることになったが、当初はシンポジウムへの参加も考えていたのである。

いつも美術解剖学の学会とは違い、僕の人選ということで古生物学、発生学の研究者に入ってもらったのは、とても新鮮だった。現役の美術解剖学研究者である布施英利さん、美術解剖学モデルのHiroさんには、オーソドックスな美術解剖学の講演をお願いするとして、古生物学、発生学からはどういった切り口で講演をしてもらうか。何度かのメールのやり取りを経て概要が決まっていった。
シンポジウムの大きなテーマは「人体の美術解剖学、動物の美術解剖学」。
僕自身、古生物の復元画制作を通して、多くの研究者と仕事をしているので、両方の分野を横断したシンポジウムになればきっと面白いものになると考えていた。

ランチをとりながらシンポジウムの打ち合わせと思っていたのだけど、講演要旨を配布して簡単に顔合わせ。正直、詳細な打ち合わせがなくても心配することはないメンバーだと思っていたので、こちらからお願いしたことはただひとつ「必ず1回以上笑いをとってください」。

会場は成安造形大学内にある聚英館3階・聚英ホール。学内でもっとも大きな講演用のスペースだ。午前中まで別の公開講座が行われていたので、ばたばたとした準備になってしまった。なれない学生とともに、布施さん自らが受付に座っての対応は贅沢というか、申し訳ないというか、次からはもっとスムーズに運営しなくては。

シンポジウム基調講演のトップバッターは布施英利さん。一番偉い人を一番先に持ってくるのもどうかと思ったのだけど、ここは日本美術解剖学会のアピールのためにも、彼をおいていないと思ったのである。
基調講演1 布施英利 「手の美術・手の解剖学」
人間の身体の中でももっとも描くこと、作ることが難しいパーツである「手」について焦点を当てた発表。
巨匠達の素晴らしい仕事を紹介しながら自ら解剖した経験をもとに、手の表現に迫っていく。
前腕の回内、回外の動きを、きらきら星を歌いながら解説。会場が笑いに包まれ一気に和んだ。
PowerPointを使いながらのプレゼンだったのだけど、文字は書き文字を使った独特のスライドショーだった。あえて「肉筆」とは呼ばず「肉字」。さらっと話しているのだけど、ユーモアにあふれたネーミングセンス。「肉字」これから使おう。

(続く)


日本美術解剖学会・2011関西大会とHONE展
日本美術解剖学会・関西大会 in 成安造形大学



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投稿者 corvo : 2011年10月 4日 23:38