« RICOH Caplio R1 | メイン | 猫のskull 01 »

2005年8月30日

縄文VS弥生

今日は国立科学博物館へ特別展縄文VS弥生を見に行く。
明日31日が最終日で、夏休み中ということもあり展示室内は混雑していた。
内覧会の案内をいただいていたにも関わらず、その日が他の用事があったため、閉幕ぎりぎりの今日になってしまった。
ポスターなどの宣伝広告がきわめて戦略的で、一般の人の目を引きつける効果的なものになっていたと思う。こういった新しい試みも、独立行政法人化されたことに起因しているのかもしれない。
それに比べると「恐竜博2005」の宣伝広告は洗練されていない従来の雰囲気を漂わせていたように感じる。恐竜というスタイリッシュなデザインの生物を、もっと活かした作り方ができたと思うのに残念である。(僕自身はまったく展覧会に関わっていないので、一観客としての意見です)
特別展であるが、たくさんの骨を見ることができたのは収穫だった。
成人の骨だけでなく、新生児からある程度の段階を経た子供たちの骨。さらに病変の跡が見られるものなど、興味深い標本が数多く展示されていた。
しかし、全ての標本が比較的低い台に展示されていたため、前の方でないと見ることが出来ない。それにも関わらず、まったく列が動かない場所があり、スムーズに展示を見ることがなかなか難しかった。
夏休みということもあり勉強熱心なのは分かるが、そんな状況のなかでメモをとりながら動かないのはどうかと思う。
そんな若い(高校生か?大学生か?)女性を促すように少し足で押したら、大変不審な目で見られてしまった。標本を見なくては分からないことについて展示会場でメモをとる意義は大きいと思うが、キャプションをメモに取るぐらいなら図録を買ってしまったほうが早いはずだ。
大きな展示物で圧巻だったのは、実際の貝層(貝塚の跡)を薄くスライスして剥離し、樹脂で固定した標本である。横13m、高さは最大で4m。
図録は雑誌的な作りである。読み物としておもしろく編集されており、デザインも統一されている。
こういった新しい試みが国立の博物館で行われているということは、これから地方の博物館にも波及していくのかもしれない。図録についての感想は、またもう少しじっくりと読んでから書いてみたいと思う。

投稿者 corvo : 2005年8月30日 23:17