STUDIO D'ARTE CORVO

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update 2020.05.10

Royal Tyrrell Museum 探訪 1

今年の8月は、2014年以来のSVP Annual meetingに参加してきた。場所はカナダのカルガリー。Annual meetingが始まるのは23日からだったが、22日のRoyal Tyrrell Museumを訪れるツアーに参加するため、21日には現地入りしていた。
22日は朝早くからホテルの近くから観光バスで、Royal Tyrrell Museumのあるドラムへラーへ移動。およそ片道2時間足らずの旅程である。ほぼフリーウェイで渋滞もなく、快適に移動することができた。ドラムへラーに行くなんてとても大変なことだと思っていたが、車があればカルガリーからそれほど遠くないことがわかった。道もとてもわかりやすい。東京から近県の博物館へ行く方が、はるかに遠く行程も困難だろう。

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天気は快晴。広大な土地と広い空がずっと続く。

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ドラムへラーは思っていた以上に街だった。

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随所に恐竜をモチーフにした何かが置かれていた。

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Royal Terrell Museumが近づき、坂を下って谷へと降りていくと、見事な露頭がそこかしこに見えてくる。まだ、たくさんの化石たちが眠っているのだろう。

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到着。写真でしか見たことがなかった博物館の外観が目の前に。

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東からの光を浴びるゴルゴサウルスの復元模型。日差しが強く気温がぐんぐんと上がってきている。

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館内では最初にスライドを使った、博物館の概要をスタッフから説明してもらう。

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エントランスを通って最初の展示室にあるのが、このジオラマたち。実物大に復元された白亜紀の生物たちが、生き生きとその当時の情景の中で蠢いている。ここには動くロボット恐竜はいないが、それぞれにストーリーを感じさせるダイナミックな動きには臨場感があり、来場者たちを一気に白亜紀の世界へ連れ去っていくようだった。日本の博物館に設置されたロボット恐竜の大半は、ありえないほど大股を開いて、上半身を激しく動かし吠えて威嚇するばかりで、リアリティのある世界を見せてくれない。いまだ見世物小屋の意識から抜けることができていないのだろうか。

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今にも動き出しそうな姿勢のゴルゴサウルス。地形や植物まで丁寧に作られている。

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細部まで一切手を抜くことなく、当時の植生が再現されている。

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ほぼ現生種とかわらない姿のスッポン。水底の落ち葉や枯れ枝がとてもリアルだ。

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地面を踏みしめた時にできる土のめくれまで表現されていて、恐竜の足には傷跡まで残っている。かつて彼らが生きていたことを実感することができる、見事なジオラマの展示室だった。

続く