STUDIO D'ARTE CORVO

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update 2020.05.10

デザインフェスタvol.42 巨大ライブペイント 2日目

2日目は朝の8時前に開場入り。本当は7時に来たかったのだが、ホテルに杖を忘れて取りにいっていたら、少し遅くなってしまった。それでも、開場までは3時間の猶予がある。なんとかできるだけ進めるべく手を動かす。

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2頭目のティラノサウルスの頭部をなんとか完成させる。

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1日目はトリケラトプスもティラノサウルスも頭部以外はほとんど手を付けられていなかったのだが、ようやく首へと進めることができた。

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開場前の状態。

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まずはトリケラトプスを完成するよう、ひたすら描く。特に鱗がしんどい。恐竜の場合、写真を見て描くことができないため、鱗のサイズや筋肉のふくらみなどを、模索しながら進めなくてはならないので、どうしても時間がかかってしまう。いくら小さな下絵があったとしても、大きなサイズになったときとでは違いがある。

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前肢、後肢ともに完成、胴体まで描ききればトリケラトプスは完成する。

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トリケラトプス完成。次に狙うはティラノサウルス。1頭だけでも完成させねば。

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残り時間を考えて、左側のティラノサウルスは途中のままにすることに決定する。2日目の17時頃、ここでようやくグリッドを決めていた水糸を排除することができた。糸に遮られていないすっきりとした画面が現れた。

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サインも入れて記念撮影。片づける時間も考慮して、18時にはペンを置いた。1日目、2日目と合わせて約17時間ほどの制作時間だった。その間にはほとんど休憩をとっていない。

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ディテール。

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ディテール。

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ディテール。

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ディテール。

デザインフェスタのライブペインティングは仮設の壁に直接描くため、終わった後は廃棄されることに決まっている。もったいないという声もあったが、こればかりはどうしようもないし、その前提をわかってこちらも描いている。その時、その場にいて、初めて共有できるものがあり、そこにこそライブの価値がある。

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今回の制作に使った画材は、uniのプロッキー。水性顔料で発色がよく、さらさらと気持ちよく描ける。インクがなくなってかすれてしまうのではと50本準備していったのだが、途中でインク切れを起こすよりも、芯の先がつぶれてきて太くなってしまうことの方が早かった。最終的には20本ほど消費しただろうか。

次の一文はFacebookを通して、知人がコメントしてくれたものであるが、もっとも嬉しい感想のひとつだった。
「他のどのブースのライブペインティングとも全く違うアプローチなのに、誰もそこに気付いてないみたいですよね。
公開してるんだから巧いのは当たり前。
原画を再現する正確性と、その原画自体の正確性。
復元画を正確に描くために重ねている不断の活動。
勢いで描いてるんじゃないのにこの迫力。
画面に対して描く時に見えるのは物凄く狭い範囲なのに、全体として的確な濃淡陰影。

時間さえあれば、見続けていたかったですよ。
凄すぎると思っています。」

2日目のタイムラプス動画。
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ライブドローイングと同時に、グッズ販売をしていたのだが、接客は友人のM君にずいぶんお世話になった。ご飯や飲み物の買い出しや、商品のポップ書き。様々な雑用に、僕が描いているときの解説等々。
また、ブースに脚を運び作業をご覧頂き、グッズをお買い上げいただいた皆様、ありがとうございました。また、どこかでお会いできれば。次回のライブドローイングをやるかどうかは、まだ未定です。