STUDIO D'ARTE CORVO

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update 2020.05.10

女性ヌードクロッキー 10分 B3サイズ 紙に鉛筆。

今日は成安造形大学のオープンキャンパスで、高校生向けにヌードモデルクロッキーの授業を行った。高校生向けとはいえ、内容は普段の授業でやっていることを、ぎゅっと圧縮したような内容である。初心者も多いということで、全て10分ポーズとし同じペースでゆったり描いてもらえるよう、ポーズのスケジュールを設定した。

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なんども来てもらっているが、非常に骨格と筋肉のラインが分かりやすいモデルである。ポーズも安定していて描きやすい。

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鎖骨、肋骨、腸骨のラインを意識しながら。

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腕と肩の動きについてのレクチャーをした直後に、両腕を上げたポーズをとってくれた。肩甲骨の動きと、それに伴う筋肉のレリーフの変化がよく分かる。

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ここからは助手のリクエストで、モデルを見ながら解剖学的特徴を描いてみた。主に骨格を中心に。全ての骨格の形態を記憶しているわけではないので、かたわらの全身骨格模型を時々確認しながら制作している。

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ほぼ正面から。肋骨のライン、腸骨の位置がポイントになる。これらの位置関係を明確にできると、体幹の姿勢を的確に捉えることができる。


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動きのあるポーズ。もう少し下肢の筋肉の変化を表現できればよかった。

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最後のポーズ。ボールペンでゆっくり描いていたら、途中で終わってしまった。人体の内部構造を描いたクロッキーでは、僕が普段どういった意識で観察し描いているかということを表現してみた。
制作年:2015年/サイズ:650 x 500 mm/ボール紙に水性ボールペン

5月2日に開催した美術解剖学講座で最後に描いた、20分の男女ダブルポーズクロッキー。クロッキー帳のページが無くなって、裏表紙になっている台紙のボール紙に描いた。
先日の授業内に解説を加えながらデモンストレーションで描いたもの。15分。どの線を拾うのか、身体に表れるレリーフのそれぞれが何なのか、今何を描いているのかを、リアルタイムに解説しながらの15分だった。美術解剖学を学んだからといって人体が描けるようになるわけではないが、構造を知ることでより明確に観察できることにつながる。曖昧なままなんとなく描くのではなく、自分の中で確信を持って線を引く、陰をつける、そんなことができるようになってほしいと思っている。そういった描き方が全てではないことは分かった上で、僕の授業では美術解剖学をベースに描くということを学生に求めている。どちらかといえば静止したポーズを描くためというより、動きのある人体を描くための部分が大きいかもれない。
紙に水性ボールペン。10分。
モデルを見ながら解剖学的な特徴を強調するように描写。この1枚では骨格を。

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この2枚では筋肉を。10分で描ききることはできないが、ひとつひとつの解剖学的特徴を見つけながら描いている。

0分ポーズ。木炭紙サイズ。紙に水性ボールペン。
20分ポーズ。木炭紙サイズ。紙に水性ボールペン。右側の解剖図は休憩時間中に描いたもの。
10分ポーズ。B3サイズ。紙に水性ボールペン。右側の解剖図は休憩時間中に描いたもの。
5分ポーズ。B3サイズ。紙に水性ボールペン。
制作年:2013年/サイズ:650 x 500 mm/紙にボールペン
material : pen on paper

20分の男女ダブルポーズ。