STUDIO D'ARTE CORVO

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update 2017.09.20

獣の巨人の骨格図

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雑誌BRUTUSから依頼のあった仕事で、「もし巨人が「生物」として存在し得るなら、それはどのような構造や生体をもっているのか。」というお題のもと、インタビュアーであり掲載記事をまとめてくださった橋本麻里さんに答える形で出来上がった1ページである。そこに挿絵として描いたのが「獣の巨人の骨格図」だ。
進撃の巨人の世界では、巨人たちはその巨体に似合わず、非常に軽いという設定がある。彼らは人間を捕食するが、咀嚼することはなく丸呑みにする。歯は鋭いので人間の身体を簡単に引き裂くことができるが、あくまでもとらえることを前提にしており、消化の助けのために歯を使うことはないようだ。こういった前提から予測し、巨人たちは爬虫類であり、中でも鳥類に近いのではないかという仮説を立てた。

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最初のラフスケッチ。

直立二足歩行をし、身体を毛で覆われているので、一見、巨大な猿に見えるが、あくまでも鳥類として考察を試みてみる。

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ほぼ完成に近いラフスケッチ。

頭部から見ていくと目立つ特徴として、強膜輪があること、大きく開いた側頭窓をもっていて、強い咬筋がつくスペースがあること、さらに矢状稜も発達している。頭骨のモデルにしたのはワニガメとオランウータン。歯は尖っていて、全て単一の形質を持っているように見える。これも爬虫類的な特徴である。胸には大きな胸骨があり、飛ぶことをやめて地上を走り回っているダチョウやエミューに似た形とした。平胸目とも呼ばれるグループだ。肋骨は胴椎にすべてつながっており、哺乳類のように胸と腰の区別がない。鳥のように骨盤までほぼ一体となって柔軟性のない胴体とした。

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骨の内部には鳥のように中空で、軽く強い構造で作られていたと予測できる。でもこれだけであの巨体を軽く保つことは出来ただろうか?

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完成した骨格図。

鳥だとすると呼吸器系は気囊により効率がよかったはずである。また、それらは骨の隙間にも入り込んでいただろう。骨の中も中空、気囊により身体の中は気体の入るスペースも多い、そんな特徴を活かすには空気よりも軽い気体を身体に溜め込んでいたと考えるのはどうだろうか。これについては、こんな与太話を友人の研究者と考えたことがあったのだけど、空気よりも軽いガスを溜めた風船のような胴体を持つと仮定すると、極端に細くひょろ長い脚で歩いたり、走って素早く動くことができるのは不自然でないかもしれない。
巨人には外性器がないとされる。ということはこれも鳥類のような総排泄口を持っていたと考えるのが自然だろう。彼らに排泄が必要かどうかも定かではないが、あれだけ人間というたんぱく質を摂取するのだから、排泄物を出す器官があってもおかしくはない。生殖行為が必要かどうかは分からないが。

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BRUTUS No. 790 特集『進撃の巨人』104ページ 

まあ、作者の意図とはまったく関係のないところでの考察だし、進撃の巨人の世界観を無視した部分もたたあるが、架空のキャラクターを生物として捉えると、どういったことが考えられるかという実験は、やはり面白いものである。



ムックの真相 *ガチャピン骨格図番外編

ガチャピン骨格図を描いたとき、ついで(は失礼だが)というかなんというか、ムックの骨格はどうなっているのか?という話にまで飛び火した。ガチャピンの骨格について突っ込めたのは、もともと恐竜の子どもであるという設定があったからで、雪男というそもそも未確認生物であるムックについては専門外であった。それでも脊椎動物であれば、なんとかその骨格を想定できるのではと思い進めてみたのだが、想定外の結果となってしまった。
最も頭を悩ましたのは、細い軸で支えられた眼球である。このような形質はほ乳類はおろか、脊椎動物では考えられない。そこで、唯一思いついたのが甲殻類だったのである。

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そう、甲殻類とはエビやカニのことである。ということでムック蟹説を唱えたのである。カニは細い軸で支えられた眼を持つ。頭の上のプロペラは複数の触覚が集まって形作っている。身体中の毛の多くは海草を集めてきたもので、モクズガニのような毛も一部に存在する。極端に長く伸びた一対の歩脚でようやく立つことができる。ガチャピンと違ってスポーツをしないのは、きわめて運動能力が低いからだ。口だと思われたいたところは、実は腹部である。ムックに抱きつきにいった子どもは、その股下を通り抜けてしまい、身体中が磯くさくなったあとに恐怖を感じるであろう。
当然、このような姿勢が長く続くはずもない。

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楽屋ではきっとこんなはずである。通称ガウォーク体型。

ムックについてのまとめはこちら『謎の生物ムック〜甲殻類説 VS 名状しがたきもの説
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