2008年11月19日
銅版画「刷る」03
最後に2回の腐蝕を行い、グランドを剥がして刷りを行った。

合計3回のグランドを引き、8回の腐蝕を繰り返した。これでほぼ完成である。

眼下と鼻腔。より強い陰影をつけた。

歯と同時に下あごを描き込んだ。人間の顎の持つ強いアーチ型が、表現できた。
3回グランドを引き、合計8回の腐蝕により完成した。版のまわりのプレートマークを綺麗に整えて、本刷りは来週の予定である。
銅版画「刻む」03
前回のエントリーの試し刷りを見ながら、さらに描き込むところを判断していく。より立体感をだすために、コントラストを強く出すことにした。

3回目のグランドを引き、ニードルで傷を付けていく。銅の色に輝いているところが、銅板がむき出しになっているところである。ここが腐蝕されて、線描が刻み付けられる。
2008年11月18日
銅版画「刷る」02
関西事務所に戻り、午後から大学で制作。今日も学生にまじって、銅版画の続き。
今日はまず試し刷り。前回からさらに描写して腐蝕をおこなったもの。

かなり描き込んできたが、まだ甘いところがある。

眼窩と鼻腔。

前回まったく描いていなかった歯を描き込んだ。でも、まだこれからというところ。
2008年11月15日
銅版画「刷る」01
今週火曜日に、最初の試し刷りをしてみた。

3回の腐蝕を終えた後、グランドを綺麗に落としてインクを詰め、プレス機で刷る。
まだ描き込みが必要。

眼穿。

普段、点描はあまり使わないが、ニードルでリズミカルに描写するのに、とてもあっている描法だと思う。

歯の描写はこれから。ここも描きどころのひとつだ。
プレス機の調整も手探りで、非常勤の先生とTAさんに教えてもらいながら作業している。実に楽しい。
2008年11月11日
銅版画「刻む」02
いよいよ腐蝕。腐蝕液は第二塩化鉄液を使う。

これが大学の腐蝕室。出来る限り長時間いることは避けたい。

最初の腐蝕が終わった状態。ここからさらに加筆する。一回目は20分。

二回目も20分。そこからさらに加筆して、三回目の腐蝕を25分行った。

合計65分の腐蝕が終わり、グランドも全て取り去った状態。明日(というか今日)は最初の試し刷りをする予定である。試し刷りを見て、どこを加筆するかを決めていく。どんな刷り上がりになるか、楽しみでもあるけどどきどきでもある。
約20年ぶりの銅版画、ひとつひとつ思い出しながら、それぞれの工程を楽しんでいる。
学生にまじっての作業も、また楽しい。
2008年11月08日
銅版画「刻む」01
ようやく刻み始めた。モチーフは描き慣れた頭骨。

グランドの匂いが懐かしい。およそ20年ぶりではあるが、つい最近まで銅板を刻んでいたような感覚がよみがえる。濃い茶色のグランドを削り取ると、輝く銅色が浮かび上がる。むき出しになった線が腐食され、インクを紙の上に写し出すことになる。

刻んでいる途中の銅板をスキャニングしてみた。
いまひとつグランドの流し引きが上手くいっていないのはご愛嬌。これからどんどん上達していきます。
2008年10月08日
銅版画、ひたすら磨く
耐水ペーパーで大まかに磨いたが、まだ不十分である。次に、ピカール(金属研磨剤)を使って地道に磨いていく。

銅板、ピカール、リグロイン。リグロインは揮発性の溶剤で、汚れ落としと脱脂に使われる。

ウェスを固くしぼって、板面にたらしたピカールをのばしながら、小さく円を描くように端から順番に力を込めて磨いていく。かなりの重労働。しばらく絵を描けなくなるほどに、指先まで感覚がおかしくなってしまう。
なれていない作業なので、無駄な力も入っているのだろう。よけいに疲れてしまっているのかもしれない。
この下準備さえ済めば、いよいよ描画できる段階が近づいてくる。今は我慢我慢である。
2008年10月07日
銅版画制作スタート
今日は念願の銅版画の制作をスタート。銅板はすでに入手済みで準備万端である。午後のイラストレーションクラスの実習にまじって、一緒に作業させてもらった。まず銅板の裏側に防蝕のためのビニール製の壁紙を貼り、四辺を金ヤスリで斜めに削ってプレートマークを作る。大小あわせて16枚作業すると、さすがにへとへとになる。銅板を押さえていた左手は未だに痺れている。

その後、少量の水を流しながら1500番の耐水ペーパーで円を描くようにまんべんなく磨いていく。

これが磨き終わった状態。ただし、まだこれでは充分ではなく、ピカール(金属研磨剤)を使ってさらに滑らかな表面にする必要がある。銅版画は描き出すまでに、多くのプロセスと労力が必要な技法である。
実は銅版画を制作するのは、約20年ぶり。一つ一つの作業をしながら、少しずつ思い出していくのがとても楽しかった。まだ忘れていることも多いので、初心者の気持ちで銅版画に向かっていこうと思う。
大学に勤めることがなかったら、こんなチャンスはなかったかもしれない。



